間違った便秘対策

    間違った便秘対策

    お腹に不調を持つ日本人の数はやく1,700万人とも言われており、約7人に1人が腸に問題を抱え、お腹の張りや長引く便秘や下痢に悩まされています。また腸の状態が悪ければ、お肌の状態にも悪影響を及ぼします。

    様々なメディアでお腹に良い腸活をはじめましょうと、特に納豆、ヨーグルト、キムチなどの発酵食品を摂りましょうと言われていますが、実はそれらによって腸内環境が乱されているケースがあります。

    実はこういった腸活食品が合わない方がいます。お腹に良いとされる納豆やヨーグルトなどの発酵食品をたくさん食べていて、それなのに便秘に悩まされている場合は、むしろ腸活すればするほど腸内環境が悪化していくタイプの人と言えます。このような健康法はある方には合っても、自分には全く合わないということが良く起こります。つまり発酵食品を食べるだけで便秘が解消する人もいれば、発酵食品を食べることで便秘に苦しむ人もいるのです。

    自分に合った腸活

    腸活を続けていても一向に腸内環境が良くならず便秘に悩まされている人は、悪玉菌のエサになるような糖質の摂取を控えることが大事です。腸内には善玉菌、日和見菌、悪玉菌の3種類がいますが、この中で悪玉菌が便秘や下痢を引き起こしたり、おならの原因となるガスを大量に発生させます。ただ最近では、悪玉菌は悪さだけをしているのではないことも分かってきています。

    最も悪玉菌のエサになり、腸内環境を乱して悪化させる食事が高カロリー、糖質及び脂質過多のジャンクフード(ファストフード)です。また甘いフルーツジュースなどの糖分過多のものや加工食品などもNGです。

    これらは絶対避けるべき食品ですが、特に悪玉が優勢になっている腸では、発酵食品でさえ悪玉菌のエサになってしまいます。このように小腸で吸収されづらく大腸まで届かないで悪玉菌のエサになってしまう糖質のことをFODMAPと言います。このFODMAPは二糖類、オリゴ糖、単糖類、糖アルコールの頭文字を取った発酵性の糖質です。

    お腹の調子が悪いのに、それを改善させる前にこのようなものが含まれた食品を摂ってしまうとさらに悪化します。これらは腸内で吸収されにくいため、腸内に糖質が溜まっていき、糖質の濃度が上昇します。この小腸内の濃度を薄めるために血管から水分が流れ込み、下痢の原因になります。そして大腸まで到達すると悪玉菌がその糖質を爆食して大量のガスを発生させます。最悪の場合、腸管がうまく動かなくなり、便秘になってしまう人もいます。このような方は、FODMAPを避けることでお腹の調子を取り戻すことができます。

    また、腸活を行う際に腸に良いと言われていることを適当に一斉に行なっている方が多くいらっしゃいます。腸活には明確なステップがあり、まずは善玉菌優勢の環境をつくり、その次に善玉菌を増やすことが大事です。

    日頃からバランスの良い健康的な食事生活を送っている人は、腸内環境のバランスが整っているため食物繊維の量を増やすだけで腸内環境が劇的に良くなります。一方ジャンクフードなどで腸内環境が腐敗している人が野菜を食べたところで腸内環境が良くなることはありません。このような方は、まず整腸剤やプロバイオティクスを優先的に摂って腸内環境を整えることが必要です。その後に水溶性食物繊維を中心に腸内細菌のエサとなる食事をしましょう。

    FODMAP食

    低FODMAP食は、腸に良いと考えられている多くの食材を取り除く食事法でもあります。例えば便秘や下痢、腹痛を繰り返している人、腸活を試しても一向に腸内環境が良くなっている気がしない人、そしてお腹がいつも張って苦しい人が行うべき食事法です。

    例えば不溶性食物繊維は便のカサを増し、便秘の原因になってしまうことがあるため、取り過ぎていないか確認しましょう。便秘の方は不溶性食物繊維(ブロッコリー、おくら、サツマイモ、ごぼう、キノコ類、枝豆や大豆、おからなどの豆腐)を減らし、水溶性食物繊維を増やすことで便秘が解消されます。

    今、お腹の調子が悪く、低FODMAP食を実践しようとなった場合には以下の食材はなるべく控えましょう。

    オリゴ糖ガラクトオリゴ糖レンズ豆やひよこ豆などの豆類
     フルクタン小麦、玉ねぎ、にんにくなど
    二糖類乳糖(ラクトース)牛乳やヨーグルトなどの高乳糖食
    単糖類果糖(フルクトース)果物(りんご、もも、なし)や蜂蜜など
    糖アルコール(ポリオール類)ソルビトール、キシリトール、エリスリトールマッシュルーム、カニフラワー

    玄米の2つの効果

    低FODMAP食を実践する場合、不足がちな食物繊維を摂取できる食べ物に玄米が挙げられます。玄米は短鎖脂肪酸の中で酪酸だけを増やすことができる食材です。玄米などの全粒穀物は豊富に食物繊維を含んでおり、気軽に食物繊維量を確保できる優秀な食材です。特に玄米は低FODMAP食であり、胃腸が弱っている方に非常におすすめです。

    また、酪酸やプロピオン酸などの短鎖脂肪酸は一般的には健康や美容に良いとされています。しかし腸の調子が悪い人にとっては、酢酸やプロピオン酸は良くないこともあります。なぜなら過剰な酢酸やプロピオン酸は腸の粘膜のバリア機能を低下させてしまうということが分かっています。そのため腸から血中に毒素が入り込むリーキーガット症候群や過敏性腸症候群が悪化してしまうことが分かっています。

    酪酸には腸の粘膜のバリア機能を高め、免疫機能の改善、全身の炎症を抑えるなどの効果が期待できるため、できる限り酢酸やプロピオン酸を減らして酪酸だけを増やすためにも玄米はオススメです。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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