美容鍼による内出血

    美容鍼による内出血

    美容鍼の内出血やあざが不安…という方へ、美容鍼を受ける前にぜひご一読ください。

    美容鍼による内出血について

    美容鍼で出血や内出血するということをお聞きしている方もいると思います。お顔には、毛細血管が密集して存在しており、刺鍼によって身体よりも内出血が起こる可能性が高くなります。内出血しても、程度により、表面に何も見えない場合もありますし、紫色の内出血の色が見えてしまう場合もあります。しかし、内出血は、ある一定期間を過ぎれば、基本的には消えます。

    美容鍼による内出血について

    左の方は、施術2日後に黄色いあざがお顔に表れました。右の方は帰宅後に表れました。もちろん、鍼の刺し方や、鍼の抜き方など、鍼を刺す技術で出血リスクを減らす事はできますが、顔に鍼を刺す事で、内出血をする場合もある事のご理解をお願い致します。

    あざ(内出血)の原因

    美容鍼によるあざ(内出血)の原因は、血流が悪く弾力性がない血管を鍼が傷つけてしまうことで起こります。このような血管は、通常の血管に比べて脆く傷つきやすいため、髪の毛ほどの細い鍼でも傷つくことがあります。

    正常な血管不健康な血管
    血液の流れが良い 血管に弾力がある 鍼を刺しても血管の方が避けてくれる血液の流れが悪い 血管に弾力がない 鍼を刺したときに血管が避けられない時がある

    よく受ける質問で、鍼灸師の技術不足であざになりますか?があります。毛細血管は非常に細かく、赤血球がやっと通れるくらい(直径8~20μm)の細さなので、どんなに熟練鍼灸師でも完全に避けて鍼を刺すことが難しいと言えます。

    内出血ができやすい人の特徴

    内出血は、体質や健康状態によって誰でもできる可能性がありますが、特に以下に当てはまる方が内出血しやすい傾向があります。

    遺伝・体質遺伝的に家族にあざができやすい傾向ある 体質的に、皮膚が薄く、内出血する傾向がある
    ストレス・疲労精神的、肉体的に疲れが溜まり、代謝が悪く、血管が弱くなっている
    喫煙喫煙により血管が収縮しており、血流を悪く、血管に負担がある

    内出血が治る期間

    内出血の消え方は、体調や体質、生活習慣などにより大きく異なります。軽いものなら1日、早い方で2~3日、長い方でも3~4週間ほどで消える方がほとんどです。

    また、施術直後は内出血の色は目立たなかったのに、翌日に内出血の色が強く出てしまう事があります。数週間経過しても、なかなか内出血が消えない場合は、担当の鍼灸師にご相談下さい。

    内出血は決して悪いものではありません

    内出血は、やはり印象が良くありません。しかし、東洋医学では、この内出血は決して悪いものではありません。内出血が発生した場合、見た目としてあまりよくないですが、傷の修復・肌の再生には良い影響を与えてくれます。
    東洋医学では身体の状態に応じて、古くから行われている手技・技法の中に出血や内出血を伴うものもいくつかあります。例えば悪い血を出す、カッピングで内出血させて血行を促進させるなどが知られています。その他にも鍼によって流れの悪くなった血流を改善させ、より良い状態へと導くためにも用いられてきました。
    このように私たちの身体には傷などのダメージを修復し、より良い状態へ再生する自然治癒力が備わっており、これを創傷治癒(そうしょうちゆ)といいます。このような本来私たちに備わる力を最大限に使うことが最も大切なことになります。

    内出血を早く治すには

    内出血が起きた部分では炎症が起きています。炎症が起きるとその部分は熱を持ちますので、できるだけ早く冷やすと、内出血の治りが早くなります。通常1~2日ほどで炎症が治まります。

    ただし、肌を痛めない冷やし方として、カーゼなどで柔らかい布で保冷剤を包み、幹部にそっと当てることを基本として、肌の状態によって保冷剤ではなく水にしたり、時間を短くして調整して下さい。

    次に痛みが治ったら内出血が出た部分を温めます。温めることで血流が良くなり、傷を早く回復させてくれますし、また血管内を流れる血液と共に、リンパの流れも促進され、自然治癒力が上がり早く治ります。

    肌に負担をかけない冷やし方

    内出血で炎症している場合は冷やすことが大優先ですが、何でも冷やせば良いのではなく、肌に負担をかけない冷やし方をして下さい。

    肌を痛めない冷やし方として、カーゼなどで柔らかい布で保冷剤を包み、幹部にそっと当てることを基本として、肌の状態によって保冷剤ではなく水にしたり、時間を短くしたりして調整して下さい。

    お顔に鍼を刺さない美容鍼

    結婚式に出席する前日や、大切なイベント前に美容鍼を受ける方も非常に多くいらっしゃいます。絶対にお顔に内出血を起こしたくない場合、施術スタッフにその旨をお伝え下さい。フェイスラインのあたりや、頭皮、耳の周りなどに鍼をすることで、お顔のリフトアップなどの美容の変化を出すという方法をとることも可能です。また当院導入の美容高周波温熱器(インディバ、ラジオスティム)を組み合わせることで、美容鍼の効果を代替することが可能です。

    ハリニーの内出血対策

    内出血対策として、HARRINYでは0.10mm~0.15mmの鍼を使っております。日本人の髪の毛の平均太さが0.08mm、太い人で0.16mmなので髪の毛ほどの細い鍼を使用しています。

    さらに鍼灸の様々な施術技法(統血作用を考慮した)を研究し、内出血の発生リスクを下げるための技法(鍼のうち方、鍼の抜き方、鍼を抜いた後の手技など)の開発を行い、施術する部位の順序を調整し、また鍼を刺す、抜く際のスピードや角度、抑え方などを調整した施術を行っています。

    また、内出血をした際は、圧迫法や冷却法などを用いて、これ以上の内出血が起きないようにします。万が一内出血が起きた場合は、お気軽に鍼灸師にご相談ください。

    好転反応(瞑眩)について

    内出血以外にも、施術後に家に戻ると「だるさ」を感じたり、身体の治療した部分の「痛み」の目立ちや、「違う部位に痛み」を感じる、その他不快な症状や夜眠れなくなったなど、施術が悪かったのではないかと不安になられることがあります。

    これらのような不快な症状は、鍼灸治療でごく稀に起こる「好転反応」です。東洋医学では、この反応を「瞑眩(めんげん)」とし、鍼灸によって、血流がよくなり、体の中に巡りはじめると、溜まっていたものが流れ出し、不要なもの(老廃物など)が排出され、それに伴い様々な症状が引き起こされます。詳しくは以下をご覧ください。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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