美容鍼とインディバで乾燥を防ぐ

    美容鍼とインディバで乾燥を防ぐ

    これからの季節の『乾燥』。肌のカサカサ、白い粉、肌が赤くなってヒリヒリするなど、こんな乾燥にお悩みの方は少なくはないと思います。さらに乾燥はシワ・たるみ・くすみ(STK)、シミなど、様々なトラブルの原因となる為、乾燥しないお肌をキープすることがとても大切になってきます。

    乾燥肌の原因は、肌に元々備わっているバリア機能の低下です。バリア機能は皮脂膜・天然保湿因子・細胞間脂質の3つの因子が、役割を担っています。中でもバリア機能の8割を担う〝細胞間脂質〟は水分保持機能も果たしており、肌のうるおいを保つ上で欠かすことのできない保湿因子です。

    この〝細胞間脂質〟の主成分が『セラミド』で、加齢とともに作られる量が減るため、乾燥肌になる要因となります。それに加えて、ストレスや、洗顔時に肌を擦りすぎる、睡眠不足や食生活の乱れ、ホルモンバランスの乱れなども乾燥の原因です。

    皮膚の保湿メカニズム

    冬になったらなんとなく乾燥してくる気がしますが、そんなことでは私たちの肌は乾燥しないといっても大げさではありません。なぜなら肌が乾燥して皮膚の表面の皮、つまり表皮がボロボロになってしまえば、そこから細菌が入ったり、アレルギーの元が入ってきたり、体液が失われてしまったりすれば生き続けることはできません。つまり私たちの肌は乾燥しないようなシステムがあり、それが皮膚の保湿成分です。

    皮膚の表面には皮脂膜が張ってあり、この油脂が皮膚の表面に張っていることによって皮膚の水分の蒸発を防いでくれています。そしてその下には角質細胞のケラチンがあります。角質というと皮膚の表面の垢とも言われますが、角質は体を外的から保護してくれます。そして角質と角質の間を埋めているのが角質細胞間脂質(セラミド)という油分です。角質がレンガであれば、そのレンガの間を埋めているモルタルやセメントがセラミドです。

    この角質の中には天然保湿因子というアミノ酸と水分でできているものが存在し、これをNatural Moisturizing Factor略してNMFと呼びます。アミノ酸は水分と非常に結びつきやすい性質をしているため、この天然保湿因子は水分を含んでいる因子になります。これらの保湿成分によって皮膚からの水分の蒸発を抑えています。これを経表皮水分蒸散量(transepidermal water loss)略してTEWLと呼びます。このTEWL が少なければ少ないほど皮膚の保湿性が良くてみずみずしいということになります。

    また、角質はケラチンでできており、髪の毛や爪と同じようにそこには神経とか血管は通っていません。しかし体を外界から隔離するために作られた保護膜として様々な皮膚の表面にあります。例えば皮膚の表面の角質は、ソフトケラチン(皮膚角質層)と言われています。一方でハードケラチン(毛髪、体毛、羽毛、爪、蹄、角、うろこ、くちばし)というのもあります。

    角質の中にはフィラグリンというタンパク質も含まれており、繊維は英語でフィラメント(filament)、集めるは英語でアグリゲータ(aggregate)と言います。角質のようなフィラメントはそのままではバラバラになってしまうため、それを1つ1つ束にして補強してくれるのがフィラメントアグリゲートプロテイン(フィラグリン)です。これは角質繊維を束ねて補強し、角質がポロポロとフケみたいに落ちるのを防いでいます。このフィラグリンが欠乏するとアトピーのような皮膚炎を起こしてしまいます。

    フィラグリンは、タンパク質のため体の中で分解されてアミノ酸に変わり、そのアミノ酸は天然保湿因子NMFを作っています。これは角質細胞内にある水分を保持する因子です。角質層中の約20%から30%が水分ですが、20%を切ると乾燥肌、敏感肌となります。この20%が乾燥肌や敏感肌の境界線になります。

    また、天然保湿因子の本体の50%はアミノ酸であり、アミノ酸はタンパク質の素でもあり、アミノ酸が沢山繋がるとタンパク質になるため、この1つ1つの成分がアミノ酸ということになります。その他に乳酸、尿素も保湿因子です。乳酸や尿素が配合されているクリームは乾燥肌やガサガサの肌に効果的です。

    また、汗をかくと皮膜によって蒸発がブロックされてしまうため、その水分が角質の中に入り、天然保湿因子NMFを増やしてくれます。つまり汗をかくことで皮膜が水分の蒸発を防ぎ、その水分が角質層に入り込んで結果として天然保湿因子が増えることになります。

    そして角質がレンガであれば、そのレンガを支えているセメントの部分が角質細胞間脂質(セラミド)です。セラミドの内訳は50%はセラミド、その他コレステロールや遊離脂肪酸が45%の割合でできています。つまり角質と角質の間を埋めてくれているのは、ほぼ100%の割合が脂で、水分はほとんど存在しません。つまり肌の潤いは水ではなくて脂で潤っていることになります。このように肌の潤いは脂分でできているため、いくら体に水を含んでも水が乾いてしまえば、またカサカサになってしまいます。

    また、皮膚の保護膜には外敵の侵入を防ぐ働きもあります。例えばウイルスや様々なアレルギーの元であるアレルゲンなどです。この保護膜は生命維持に不可欠であり、私たちの体は滅多なことでは乾燥しないメカニズムが備わっています。

    夏の3大ダメージ

    秋冬は、肌トラブルが出始める反面、同時に日照時間も短く、紫外線も少なくなって肌ケアを始めやすい時期です。実は、多くの人が美白ケアに本腰を入れるのは日差しが強くなる春や夏だと思っています。シミの抑制やくすみを肌に残さずにいられるかどうかは秋の美白ケアにかかっています。その理由を簡単に説明すると、それは夏特有の3大ダメージがあるからです。

    まず1つ目は夏の強烈な紫外線による影響です。肌を老化させる原因の約8割が紫外線の影響と言われており、夏の強烈な紫外線を浴びたダメージのせいで、この時期になってシミやくすみ、それにシワやたるみが加速していきます。そうならないために秋冬の肌の状態に適した美白ケアが欠かせなくなります。

    ダメージの原因の2つ目は、肌の乾燥です。肌が乾燥しやすいのは、確かに冬もそうですが、実は秋にも肌が乾燥している人が多く、その理由は猛暑の夏で会社でも自宅でもエアコンの聞いた部屋に籠りっぱなしになっていたことです。エアコンが効いた部屋にいると体が冷えて血流が悪化することで代謝が悪くなり、エアコンで湿度も下がるから肌も乾燥してしまいます。また外気と冷房の 効いた室内の急激な温度さによって自律神経もダメージを受け続けているため、ちょうど秋頃には心身だけではなく、肌もお疲れ状態になっています。

    この自律神経は、肌の状態に大きく関係するホルモンバランスに影響しており、この時期の肌トラブルの原因の1つになります。一方でシミの直接的な原因になる物質はメラニンを作り出すメラノサイトですが、乾燥によって悪化因子が増加することでメラノサイトが活性化し、メラニンを過剰に作り出すことでシミができやすくなります。

    乾燥対策の基本

    肌質(皮脂線の発達、肌の厚みなど)は、人によって異なるため自分に合ったケアを選択する必要があります。皮脂線が発達して皮脂の分泌が多い方のケア方法と少ない方では全く対策が異なります。究極のケア方法は、天然の保湿因子である皮脂膜、天然保湿因子、細胞間脂質(セラミド、コレステロール、遊離脂肪酸)の3つをうまくコントロールすること、それが最も自分の肌に適した保湿ケアです。

    皮脂線で皮脂がつくられて毛穴から分泌され、肌に皮脂膜をつくることで肌の保湿することができます。また細胞間脂質は皮膚の表面の角質層の細胞間にあり、水分を保持する機能によって肌のバリア機能を保ち、乾燥を防いでくれます。

    例えば、脂性の方の場合は界面活性剤が含まれる洗顔フォームで皮脂を全て落としてしまうと、その刺激によって皮脂線が皮脂の分泌を多くすることがあります。その場合は、刺激の少ない洗顔フォームやお湯だけで洗うことで表面の皮脂をある程度保ち、これ以上の皮脂分泌をしないようにすることも大切です。

    また、天然の保湿因子である細胞間脂質も同じように強力な界面活性剤が含まれる洗顔フォームを使ってゴシゴシ洗ってしまうと、そのバリア機能が洗い落とされてしまいます。毎日メイクする方は毎日洗顔しているため、このバリア機能が回復する前にバリア機能を破壊して乾燥を引き起こしている場合が多くあります。さらに洗顔フォームの多くには防腐剤が入っており、肌の常在菌を殺してしまうため、その分他の細菌が繁殖して炎症を起こして乾燥がひどくなることがあります。

    何れにせよ、自分の肌に合った日常のケアをして、本来私たちに備わっている、これらの天然の保湿成分を利用することが美肌の鍵になります。

    スキンケアの基本は保湿

    アメリカ皮膚科学会の発表では、スキンケアはワセリンのみで良いというものがあります。なぜなら皮膚は強力なバリア機能を持ち、肌から浸透するものはほとんどないと言われているからです。高級な化粧品でツヤが出たとうのはプラシーボ効果によるものである可能性が高いです。スキンケアの基本は量を気にせず使えることが大切で、高級化粧品で少量を大切に使うのはNGです。

    スキンケアで保湿が大切なのは、お風呂などで肌の表面の油が落ちてしまうため、それを補ってあげる必要があるからです。肌荒れに悩まれる方の多くは、保湿量が少な過ぎるために起こっていることが多くあります。基本はガンガン大量に使うことが大切です。

    他にも、化粧水は必要なのかという質問がありますが、あるスキンケア研究では、化粧水だけの人、保湿クリームだけの人、化粧水の後にクリームを塗る人、クリームの後に化粧水を塗る人の肌の潤いがどう変わるのかを調べた結果、化粧水を塗るか塗らないかではなく、保湿クリームだけを塗った場合の保湿効果が一番高かったという研究結果があります。

    4つのセラミドとスキンケア

    乾燥は美肌の大敵。肌を美しく健やかに保つためには正しい知識を身につけましょう。保湿剤を円を描くように塗っていらっしゃる方がいますが、実は皮膚科学的には、効果をより期待するためには、横方向に塗る必要があります。

    なぜなら、保湿剤が皮膚から吸収される経路は、①表皮細胞そのものを通る、②表皮細胞の隙間、③毛穴や汗の管の3つがあり、①②は表皮が最も薄くなっている皮膚のため、最も吸収されやすい部分です。つまり皮膚の肌理やシワに沿って塗ることで有効成分が吸収されやすくなります。ただし、POLAのリンクルショットなどの一部の美容液は、シワに垂直に塗る方が効果が高いものもありますので注意してください。

    保湿剤の選び方

    保湿剤は皮膜をつくり、皮膚から水分が蒸散するのを防ぐ目的で、皮膚を柔軟にする「エモリエント効果」があるものと、皮膚に水分を与えて保持し、皮膚のバリア機能を保つ「モイスチャライザー効果」のあるもの、そしていずれの効果もある保湿剤の3つがあります。

    その「モイスチャライザー効果」のあるもので有名なのが「セラミド」になります。しかし美肌を保つためには、セラミド入りの化粧品であればなんでも良いということではありません。セラミドという表記があっても、安い化粧品はそれなりの理由があります。セラミドには大きく分けて4種類あります。

    ヒト型セラミド人のセラミドに準ずる化学構造をもとに合成された人口のセラミドで、保湿力・浸透力が高いのが特徴です。別名バイオセラミドとも呼ばれ、セラミド1から3タイプまであります。値段が高いが、保湿力や浸透力などが最も優れています。
    天然セラミド動物の脳や脊髄から抽出されたもので、ヒトの細胞間脂質との類似性が高く、保湿効果が高いのが特徴です。化粧品には、ビオセラミド、セレプロシド、ウマスフィンゴ脂質などと表記されています。
    植物性セラミド  米ぬかや小麦胚芽油などから抽出した植物由来のセラミドです。ヒトの体内のセラミドとは一部構造が異なります。  化粧品には、米ヌカスフィンゴ糖脂質、ユズ果実エキスなどと表記されています。  
    合成セラミド石油より化学合成され算出されるもので、セラミドと似た働きをします。安価ですが、他のセラミドより効果が低いです。

    どのセラミドが使われているかによって効果に違いがあります。おすすめはヒト型セラミドです。またセラミド配合入浴剤が販売されており、特徴として全身の保湿が簡単にでき、家族全員で使えるのでオススメです。

    スキンケアの使用順序

    当たり前ですが、スキンケアの順序は水分の多いものから油分の多いものの順が基本です。まずはブースター、化粧水、美容液、乳液orクリームの順です。ブースターは肌を柔軟にして、次に使う化粧品の浸透を高める導入美容液です。次が角質へ水分を供給する化粧水、そして角質へ保湿成分を補う美容液、ポイントは化粧水より量を少し多めにして顔全体に行き届かせ、乾燥しやすい部分には重ね塗りします。最後に乳液は、角質への水分と、保湿成分の維持が目的で、クリームは表面に油による膜をつくります。顔全体になじませるように、重ね塗りは必要ありません。

    そして保湿剤は体に塗る場合、一般的には入浴後が最も効果的と言われており、入浴後は角質が除去された状態のため成分の吸収率が高いからです。しかし近年の研究では、保湿剤は入浴後に限らず、いつ塗っても効果は同じであるという結果があります。そのため、気付いた時にこまめに保湿剤を塗るという習慣づけをしましょう。

    また、最近はナノ化された美容成分を配合した化粧品が販売されていますが、英国バース大学薬学薬理学科のリチャード教授らの研究では、肌の一番外側の角質にも通過しなかったとされており、あまり効果を期待し過ぎ無いほうが良いかもしれません。

    朝の保湿が大切

    夜の保湿をしっかりしても乾燥してしまう方は、朝の保湿を十分にすることの方が大切です。家の外に出る前に紫外線や乾燥などダメージリスクに備えることが必要です。

    肌の潤いには水分と油分が必要で、その内の水分を担うのが化粧水です。化粧水は次に使う美容液などの浸透を良くしてくれます。これ以上、肌に入らない状態になるまでしっかりと入れ込みましょう。

    次に油分ですが、理想のバランスは水分7、油分3と言われています。そのバランスを保つためには水と油の両方を含んだ、水とも馴染みやすい乳液が必要です。そしてクリームは、肌から潤いが逃げるのを防ぐ役割があります。またクリームを塗ることで余分な皮脂が分泌されなくなるのでメイク崩れも防ぐことができます。最後の仕上げが日焼け止めです。何も肌の負担にならないように徹底的に擦らないことを意識しましょう。

    秋におすすめの化粧成分

    角質が分厚くなり肌表面がゴワゴワする、この時期におすすめの成分はAHAとBHAです。肌表面がゴワゴワする状態は不要なものが表面に溜まっている状態なので、こんな状態の上から何をしても美容成分の浸透が悪くなります。

    AHAとBHAは、古くなった角質の除去に効果的な化粧品成分です。AHAは肌表面の古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進して、均一なトーンの肌細胞の生まれ変わりを助けてくれます。BHAは、毛穴が詰まる原因となる余分な皮や古い皮膚細胞を柔らかくして、肌表面から取り除いてくれるため、日焼けのダメージを受けた時期に最適の成分です。またAHAとBHAは角質ケアとともに真皮ケアまでできる優れた成分です。そのため肌がつるんと剥けて、美容成分が浸透する肌に変えてくれます。

    次のおすすめの成分は、VCエチル(3-O-エチルアスコピン酸)です。VCエチルに美肌効果が期待できる理由は、現在多くのメーカーが活用しているほど沢山あります。例えば即効性、持続性、浸透性、皮膚の黒化防止などが特徴です。ちなみにVCエチルは2004年に、医学部外品の美白有効成分として厚生労働省に承認されている成分です。

    多くの人がビタミンCは、肌に良いことはなんとなく知っているとは思いますが、VCエチルは、そのビタミンCの皮膚への吸収率を高めるなど、ビタミンC 本来の効果を活かせるように改良された水溶性ビタミンC誘導体の一種です。しかもVCエチルは、他のビタミンC誘導体と比べても圧倒的にビタミンC含有量が豊富で、速効性や持続性も兼ね備えています。本来ビタミンCやビタミンC誘導体は熱に弱く、安定性が低い特徴がありますが、VCエチルは従来のビタミンC 誘導体と比べても安定性が高いことが特徴です。研究では、40℃で90日が経過しても、95.9%のビタミンC残存率が確認されています。

    さらに、シミの原因になるメラニンを抑制する効果もあります。シミは、そもそもメラニン単量体、つまり小さなメラニンがいくつも重なり合うことで俗にシミに見えます。特にUVを浴びてしまうとメラニン単量体の重合は促進されて皮膚の黒化を起こしますが、VCエチルはこのメラニンの重合化を抑制し、皮膚の黒化、つまりシミを防いでくれます。

    美白成分ありきの美白ケアをするためには、まずワンステップ目は美白成分をしっかりチェックすることです。コスメの箱に記載されている成分表示やメーカーのホームページをチェックして、メインで配合されている成分が何かをしっかり確認しましょう。そしてステップ2は、悩みに合わせて成分を選ぶことです。解決したい肌トラブルから考えて、目的にあった美容成分を選ぶことが大事です。次のステップ3は、相性の良い成分同士を組み合わせて相乗効果を狙うことが大事です。

    美容鍼で乾燥対策

    肌のセラミドが減少すると、しっかり保湿をしても肌がつっぱったり痒くなったりしやすくなります。肌の保湿成分であるセラミドはターンオーバーとともに作られ、ターンオーバーが低下するとセラミドも減ります。その為にターンオーバーを整えることは、セラミドを増やすことに繋がり、1番の乾燥対策になります。

    つまり、ターンオーバーの低下=セラミド減少⇒乾燥なので、ターンオーバーを整えることがセラミドを増やし乾燥対策になるということです。

    美容鍼は、お顔の筋肉に刺激を与えることで血流やリンパの流れが良くなり、老廃物が流れて、肌の血行促進や新陳代謝を促し、ターンオーバーを促進する働きがあります。また、美容鍼は真皮層まで働きかけるため、肌の水分保持にも重要な役割を果たすコラーゲンやヒアルロン酸を産出し、内側から潤いある肌を作り出し、乾燥対策になります。

    このように美容鍼は、人が本来持っている『自己治癒力』を活かす治療方法です。その原理は、美容鍼によって受けた微細な傷(マイクロトラウマ)を修復するためにお肌の自己治癒力が促進され、お肌に受けた微細な傷を修復する細胞が活性化し、その修復する段階で、ヒアルロン酸やコラーゲンが豊富に作り出されます。その結果、お肌の乾燥を予防・改善することができます。

    ハリニーでは、施術直後にお肌にセラミドを直接塗布し、効果的に浸透させることで、肌にハリとツヤとうるおいを与えキメを整えます。セラミドの不足によってもたらされる乾燥からくるシワやたるみといった肌トラブルも改善されていきます。

    保湿対策などでお肌に潤いを与えることももちろん必要ですが、それは一時的なことが多いのも事実です。いろいろな化粧品を試し、辿り着いたのが高額な化粧品だったり、良くならないなど、こんな思いを持たれている方がいらっしゃいましたら、自分自身の自己治癒力によって、乾燥だけではなく様々なお肌トラブルに対応できる美容鍼を一度経験してみてはいかがでしょうか?

    乾燥肌と体温の関係

    乾燥した寒い日が続いていますが、お肌が乾燥するのは空気が乾燥しているからだけでありません。肌体温の低下が乾燥肌の原因になることがあります。

    お肌にはもともと潤いを逃がさないよう保ち、乾燥から守る力が備わっています。しかしお肌の温度が28度を下回るとその機能が低下し、潤いが奪われやすくなり、乾燥肌になりやすいと言われています。特に皮膚温度は、頬や手など露出している部分では温度が下がりやすくなります。

    そのため美肌、肌力を上げるためには、身体の体温を上げることが大切です。私たちの体の中で最も温かいものが血液であり、血液の温度は直接体温に関わっています。つまり血液の温度が上がれば、必然的に体温は上昇します。

    インディバは、体の中で熱を作り出すため、その熱の放出は数時間保持することが可能です。その間に体内では血液が温められ、かつ血行が促進され体質改善が行われている状態になります。

    何をしても乾燥が改善しない方は、ぜひ当院のインディバと美容鍼を組み泡褪せた統合美容鍼灸コースを試してみてください。

    東洋医学で診る、敏感肌

    実は、医学的に「敏感肌」という定義はありませんが、ちょっとした刺激で肌が赤くなったり、かゆみを感じる方がたくさんいます。この敏感肌の原因のひとつが、お肌の「乾燥」です。敏感肌は外からの刺激(紫外線、埃、排気ガス、花粉など)から守る力が弱まり、肌の中にある潤いも保てない状態が起こっています。

    また、敏感肌は間違ったスキンケアや生活習慣による場合もあります。安全性が高く刺激のないスキンケア商品を選び、オーガニックや無添加コスメなどといった呼び方ではなく、配合成分をチェックして選びましょう。またクレンジングの仕方や、紫外線対策も敏感肌の改善には大切です。

    そして、敏感肌を改善するための基本となるのは「保湿」です。保湿でバリア機能を正常化させること、そして食生活を中心とした内側からのケア、ストレスをためない生活も改善には大切です。

    東洋医学ではバリア機能は〝肺〟

    肌の「乾燥」は角層のバリア機能の低下になります。この状態が続くと肌は乾燥し、赤みや吹き出物、さらにはシミ、シワ、たるみまでの肌トラブルに繋がります。

    東洋医学ではバリア機能は〝肺〟にあります。〝肺〟は肌のうるおいをコントロールしたり、毛穴や汗腺の開け閉めを司ると考えられています。また肺は西洋医学にも似た働きの呼吸のほかに、免疫力、水分代謝、アレルギーに関わります。

    東洋医学的に肺が弱い方は

    • 花粉症などのアレルギー体質
    • 風邪をひきやすい
    • ウイルスにかかりやすい
    • 肌が弱い
    • 乾燥している
    • 敏感肌

    という症状がでてきます。

    このように〝肺〟は身体の中に入るとよくないもの(邪)を入れないように関門の役割をしてくれています。中医学では肌も〝肺〟の一部とみなしており、〝肺〟が潤うことで、お肌も綺麗になります。そのため、〝肺〟が潤す食べ物である、キムチ、大根、かぶ、キャベツ、玉ねぎ、白ネギ、梨などを食べることも大切です。

    東洋医学で診る、美容のお悩み

    ハリニーでは、診察やカウンセリングでは四診を用いて今のお悩みの原因を詳しく探り、弁証結果に基づき方針を打ち立てます。東洋医学で診る美容のお悩みには、以下の様なものがあります。

    老けて見える最大の原因「たるみ」

    老けて見える最大の原因は「たるみ」です。たるみの原因は(1)肌弾力の低下、(2)代謝機能の低下、(3)筋力の低下に大きく分けられ、特に筋力の衰えによって、皮膚や皮下脂肪を支えきれなくなりたるんでしまいます。

    東洋医学では、生命活動を維持するために必要な身体の全ての働きを、肝・腎・脾・肺・心の5つのグループ(五臓)に分けて考えます。これらがお互いの機能のバランスをとりながら、健康が保たれていると考えます。

    その五臓のなかで、たるみと関わりが深いと言われているのが「脾(ひ)」で、消化器全般、胃腸の働きのことを指すとされています。またその特徴的な働きのひとつとして、筋肉(肌肉)を統括するのが脾胃であり、内臓や組織をある一定の位置に留めておくという働きがあります。

    そのため、胃腸が弱いと全身の筋肉が弱くなり、顔にもたるみが現れやすくなると言われています。さらには、胃腸が弱いと栄養の吸収が悪くなり、筋肉がつきにくくなるため内臓の筋肉も弱くなり、胃下垂など内臓下垂、もちろん皮膚や皮の下垂を起こす原因にもなります。

    さらに、水分代謝と関わる「腎(じん)」とも深く関わります。腎は水臓と言われ、体内の水分調整の役割を持つため、腎が弱いと体の水分保持ができず、肌は潤いやハリを失ってたるみとなります。このように、たるみを改善するためには、胃腸の強化が不可欠です。

    シミの原因(血行障害)

    30〜40歳代に発症することが多いシミの1つが「肝斑(かんぱん)」です。主に、ほほ骨に沿って左右対称性に、または目尻の下あたりに左右対称に表れます。肝斑は、女性ホルモンのバランスの乱れが原因といわれています。このシミは「肝斑」と書くように「肝」との関係が深い肌トラブルです。

    また、代謝が悪くなり、老廃物で血液が淀み、血行が悪くなるとシミやくすみの大きな原因になります。さらに加齢により皮膚の代謝が衰えるため色素が沈着しやすくなります。

    血液をキレイにするのは肝臓で、主に心身の休息時、つまり寝ている間です。全身を巡り老廃物を集めてきてくれた血液は、肝臓できれいになり栄養を補給して明日に備えます。ところが、強いストレス、睡眠不足によって、肝臓の緊張状態が続くと、血液の浄化と再生作業が停滞し、血液をきれいすることができません。そのため汚れたままの血液が体中を巡ることになります。

    東洋医学的には、肝胆経の時間にあたる23時〜3時は美容のためにも質の良い睡眠を取るのが理想です。

    血行不良によるくすみ

    明るさやツヤが失われたくすんだ肌、特に血行不良に起因するくすみは、スキンケアだけでは解消されにくいものの1つです。

    くすみもシミと同様に肌の新陳代謝の低下や、肝臓をはじめとする内臓の疲労や老化、睡眠の質の悪さに関係しています。特に冷えによって血行が悪くなると、肌が青白かったり濁ったように暗く見えてしまったりします。まさにそれが「血行不良によるくすみ」です。

    改善ポイントはお顔の血流を促すこと、体から冷えを取り除くことです。全身の血行がアップすると、肌のすみずみまで新鮮な血液や栄養が届けることができ、老廃物が滞らずに排出されます。その結果、肌の働きが正常化されて、メラニンや古い角質など肌をくすませている他の原因も含めて改善が期待できます。

    乾燥は肌の栄養不足

    肌は「脾」との関わりの他に「肺」とも深く関わっています。東洋医学で言う「肺」は呼吸だけの働き以外にも全身の水分調整の役割も担っています。その他にも「肺は皮毛を主る(つかさどる)」とも言われていて、肌を潤いのあるきれいな状態にするのも「肺」の大切な働きです。

    また、脾と肺はお互いに助け合う相生の関係があり、脾が弱ると肺も弱ります。肌の栄養源をつくり出す「脾」と潤いあるきれいな肌を保つ「肺」、お肌の乾燥を防ぐためにも、この二つを同時に養生する必要があります。

    お肌は身体の不調を日々教えてくれています。いつもよりも肌が刺激に敏感になっていたり、乾燥しているならそれは生活スタイルを振り返ってみる良い機会です。「肌や心や身体に目を向けること」「丁寧に生きること」、日常生活の積み重ねが大切です。

    お肌を乾燥から守る「海藻」

    海の野菜である海藻には、お肌を若々しく保つための数々の栄養素が詰め込まれています。海藻によって得られる美容効果の鍵となるのがアルギン酸の効果です。アルギン酸はフコイダンと同様海藻に含まれている水溶性食物繊維の一種です。アルギン酸には非常に高い保湿力が備わっており、お肌を乾燥から守る働きがあると言われています。さらにアルギン酸は体内の余分な塩分と結合し、それを体外に排出する働きがあり、塩分の摂り過ぎによってできてしまったむくみを解消する効果が期待できます。

    さらに多数の研究によりアルギン酸には血液をサラサラにしてくれる効果があることも確認されています。高血圧のラットにアルギン酸を飲ませた実験では、血圧上昇が緩和されるとともに血中の善玉コレステロールが上昇し、血管への負担が軽くなることが確認されています。高血圧と低い善玉コレステロールは、いずれも血液をドロドロにしてしまう2大原因のため、これらが改善することでアルギン酸は血液を正常な状態に保つ作用があると言えます。

    また海藻が持つ美容効果は、アルギン酸によるもののみではありません。アルギン酸と同じく海藻に含まれる水溶性食物繊維であるフコイダンには高い抗酸化作用があり、酸化した細胞の錆を取ってくれる働きがあると言われています。また海の野菜である海藻には、たっぷりのビタミンが含まれていて、これらがお肌の健康を直接保ってくれる働きも期待できるでしょう。さらに適切な量であれば、海藻の摂取によって甲状腺にヨウ素が送り込まれ、甲状腺ホルモンの合成を促すことができます。甲状腺ホルモンは私たちの体内で代謝を高め、体全体を生き生きとさせてくれるホルモンです。その結果、血色や肌ツヤが良くなって若々しく見えるようになるはずです。

    肺の機能を高めるツボ

    尺沢(しゃくたく):肘窩の中央で、肘を曲げると現れてくる太い腱(上腕二頭筋腱)の親指側の縁

    孔最(こうさい):尺沢と、掌の親指側の膨らみ(母指球)の下(手首)に向かって線を引き、そのライン上で尺沢から指4本分の所

    肺の機能を高めるツボ1

    魚際(ぎょさい):手の親指の付け根にある膨らみ。手の平側と甲側には赤白の境目を押しながらずらしていき、少し凹んだところ

    肺の機能を高めるツボ2

    痛気持ちいい程度に刺激をしてみてください。

    胃腸に効くツボ

    東洋医学では、特に胃腸と顔の関係が深く、肌は内臓の健康状態を表す「鏡」と言われています。そのため、肌が潤いやハリを失ってたるみとなるのを改善するためには、胃腸の強化が不可欠です。

    足三里(あしさんり):膝のお皿の下から指4本下のスネの外側

    まずは、胃の働きを亢進させるツボである足三里(あしさんり)です。万能ツボとも言われ、臓腑の気血を補い身体の抵抗力を高める働きがあります。反応がいい人はすぐに胃腸が動き出します。

    胃腸に効くツボ

    陰陵泉(いんりょうせん):ひざの内側で、ひざ下くぼみの位置から指4本さがったところ

    次に消化器系の働きを担っている「脾」の経絡にあり、体内の水分代謝を調節してくれる作用がある陰陵泉(いんりょうせん)は胃腸に関係するツボです。むくみだけでなく、胃腸が弱くお腹を壊しやすい方にも非常に有効なツボです。

    肌の保湿のツボ

    若返りのツボで乾燥肌、顔のむくみ、シワやニキビ、目の下のクマなどに効果があります。

    巨髎(こりょう):瞳孔から真下に下したラインと小鼻の下のラインの交点

    効果:リフトアップ(シワ・頬のたるみ)に効果

    巨髎(こりょう)

    乾燥肌に効果的なツボ

    身体の水の循環を良くする働きに効果的なツボです。

    曲池(きょくち):肘(ひじ)の関節部分の上側、ひじを曲げた時にできる横シワの先端

    効果:腸の働きを良くし、乾燥肌や肌荒れなどを改善

    乾燥肌に効果的なツボ

    胃腸機能やホルモンバランスを整える効果、血流を促す作用などにより、健康的な肌作りをサポートします。また美白に効くツボの一つで、シミやくすみの改善が期待できます。ニキビなどの肌トラブルにも有効です。

    親指で10回ほど押すのを2〜3セット繰り返します。親指でやや強めに押すのがポイントです。

    【本コラムの監修】

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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