美容鍼とラメラ構造

    美容鍼とラメラ構造

    あなたにとっての「美肌」の条件はなんでしょうか。

    • ツヤのあるお肌
    • 透明感のあるお肌
    • 肌理(キメ)の整ったお肌
    • 潤いのあるお肌
    • ハリのあるお肌

    など、これらすべてが「美肌」の条件でしょう。

    このような「美肌」のためには、バリア機能とターンオーバーを維持することが大切です。

    お肌には、外からの刺激の侵入や、体内の水分の過剰な蒸散を防ぐためのバリア機能があり、一端を担うのが角質細胞間脂質です。

    角質細胞間脂質は角層内で角層細胞同士の間を埋めている脂質のことで、主にセラミド(50%)、脂肪酸、コレステロールで構成されます。細胞と細胞をしっかりと接着し、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐバリアの役割を担っています。

    角質細胞間脂質は、水分と油分が交互に重なり合ったミルフィーユ状の構造になっており、これをラメラ構造と言います。その厚さは僅か0.02mmで、その中に10層程度の層状のラメラ構造ができています。

    ラメラ構造

    ラメラ構造とバリア機能

    お肌の潤いは、このバリア機能によって保たれています。バリア機能は、皮脂膜、天然保湿因子(NMF)、角質細胞間脂質(セラミド)の3つの働きによって成り立っています。

    肌が健康で、または若い世代では、皮脂膜やNMFも十分にあり、ラメラ構造が乱れておらず、お肌の水分はしっかり保持されています。

    しかし、お肌のバリア機能は、大気の乾燥や外部の刺激、肌内部の乾燥や健康状態などで低下、ラメラ構造も乱れます。

    肌のスキンケアの基本は保湿ですが、他の要素も意識して、年代別のエイジングケアを行うことが必要になります。

    ラメラ構造とターンオーバー

    お肌にとって大切なバリア機能以外にも、新陳代謝であるターンオーバーがあります。バリア機能とターンオーバーがともに正常であれば、ツヤ感のある肌理(キメ)の整ったお肌が手に入れるでしょう。

    しかし、それを理想的な状態に保ちつづけることは難しいです。なぜなら、加齢に伴うターンオーバーも遅くれ、睡眠不足や角層の保湿不足、肌の代謝を促進するビタミン、ミネラル、アミノ酸の不足、飲酒や喫煙、運動不足、便秘、さらにはストレスや女性ホルモンなどの内的な要因が常に変化してターンオーバーにも影響を与えるからです。

    つまり、角質細胞間脂質のラメラ構造を健やかに維持するためには、スキンケアと同様にアンチエイジングを意識した生活習慣がとても大切になります。

    美容鍼でラメラ構造を整える

    ラメラ構造は、肌がターンオーバーを繰り返す過程の中で作られるため、ラメラ構造を整えるには正常なリズムでターンオーバーを繰り返すことが必要になります。

    肌が正常にターンオーバーを繰り返さなければ、特に肌の保湿成分であるセラミドが減少し、肌が乾燥したり外部からの刺激で荒れたりしてしまいます。

    美容鍼は、お顔の筋肉に刺激を与えることで血流やリンパの流れが良くなり、老廃物が流れて、肌の血行促進や新陳代謝を促し、ターンオーバーを整える働きがあります。

    また、美容鍼は真皮層まで働きかけるため、肌の水分保持にも重要な役割を果たすコラーゲンやヒアルロン酸を産出し、内側から潤いある肌を作り出し、乾燥対策になります。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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