紫外線で「毛穴が開く」とは

    紫外線で「毛穴が開く」とは

    肌の悩みで多いのが「毛穴の開き」です。毛穴が開く原因は、肌の乾燥や過剰な皮脂分泌、紫外線、食生活、加齢、ストレスなどさまざまです。この中でも紫外線はシミやソバカスだけでなく、毛穴のたるみや詰まり、黒ずみにも深く関係しています。

    「毛穴の開き」を目立たなくするためには、毛穴が開く理由を知った上で、自分の肌に合った毛穴ケアを始めることが大切です。

    「毛穴の開き」の原因

    紫外線のなかでも波長の長いA波は、お肌の奥にある真皮層にまで達し、美しい肌の鍵となる “コラーゲンやエラスチン”を破壊します。またコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生み出す肌の繊維芽細胞を劣化させて、コラーゲンの合成を低下させます。

    コラーゲンは、肌にハリと弾力をもたらす大事な役割があり、コラーゲンが少なくなると、肌内部の水分や弾力、ハリ、ツヤがなくなり、膨らんだ風船がしぼむようにお肌もしぼんでしまいます。毛穴まわりの皮膚がしぼむと、毛穴を支える皮膚の弾力が失われてしまうため、毛穴が涙型状(たるみ毛穴)に広がります。また紫外線でターンオーバーが乱れると、古い角質がなかなか剥がれ落ちずに毛穴を塞ぐ原因となります。その毛穴に詰まった皮脂が酸化し、毛穴のなかの角栓が変色します。これが毛穴の黒ずみです。

    同じくターンオーバーが滞ると、紫外線で過剰に生成されたメラニンがスムーズに分解・排出できなくなって色素が沈着します。これも毛穴の黒ずみとして肌に残ります。いずれにせよ、紫外線でコラーゲンやエラスチン、セラミドやヒアルロン酸といった保湿成分の生成が滞り、肌の水分量自体が低下すると、肌は乾燥を防ぐために皮脂を過剰に分泌します。

    その結果、皮脂腺の出口が大きくなってしまい毛穴が目立ってしまいます。逆に、乾燥状態が続けば、肌のキメが乱れ、毛穴が目立ってきます。若い頃の毛穴の目立ちは、皮脂の過剰分泌が原因ですが、エイジング世代の毛穴の目立ちは真皮層のコラーゲンやエラスチンの生成低下が原因となります。

    毛穴の改善

    過剰な皮脂が原因の毛穴であれば、皮脂はお湯に溶ける性質を持つので、洗顔をするときはぬるま湯を使いましょう。洗顔料をたっぷりと泡立て、肌をこすらないように、汚れやすい鼻とあご、皮脂のたまりやすいTゾーンは特に丁寧に洗いましょう。

    また頰は乾燥しやすいため、最後に優しく包み込むようにして洗いましょう。洗顔後にしっかり保湿ケアをすることで、乾燥が原因の毛穴を改善することができます。

    一方、「たるみ毛穴」は、肌の内側に直接アプローチできる美容鍼が効果的です。美容鍼は、真皮層をダイレクトに刺激することができるため、毛穴が開く原因となっているコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの減少を解消し、これらの生成を促進する効果があるため、肌のツヤ、ハリを取り戻すことができます。ただし、紫外線でできてしまったシミは、レーザーで取り除くことが効率的です。

    美容鍼は、お顔の血行を促進し、肌のターンオーバーを促すことできるため、自然とシミ対策に繋がりますが、できてしまったシミを薄くしていくことはかなり時間がかかります。

    毛穴に効く成分

    紫外線による毛穴の開きの原因は3つ。

    • コラーゲンなどの保湿成分の減少
    • ターンオーバーの乱れ
    • 皮脂の過剰分泌

    これらの毛穴の開きの原因を防ぐためにおススメの化粧品成分は以下になります。

    皮脂を抑制してくるピュアビタミンC

    脂性肌で毛穴が気になっている方にはピュアビタミンCやAPPS(両親媒性)がお勧めです。ビタミンCは皮脂分泌を抑制してくれる効果が期待できます。つまり皮脂分泌が活発になることで毛穴の目立つのを軽減してくれたり、皮脂による炎症で毛穴が黒ずむのを防いでくれます(炎症抑制効果)。

    たるみ毛穴にはレチノール

    レチノールはビタミンAの誘導体で、シワ改善で有名な成分ですが、毛穴にも効果が期待できます。レチノールはターンオーバーを正常化してくれるため、毛穴の中で角質が溜まっている状態を改善して、毛穴を目立たなくする効果があります。また真皮に働きかけコラーゲンやエラスチン生成を促してくれるため、たるみ毛穴を改善してくれる効果が期待できます。

    コラーゲンを増やすナイアシンアミド

    ナイアシンアミドは、シワケアに優れた成分ですが、毛穴にも効果が期待できます。ビタミンCと同じく、皮脂を抑制してくれる効果や真皮のコラーゲンやエラスチンを増やしてくれることがあるため、たるみ毛穴にも効果が期待できます。

    毛穴の詰まりを取り除く酵素

    酵素の代表は、プロテアーゼ、リパーゼ、パパインです。プロテアーゼ、リパーゼは皮脂を、パパインはタンパク質を分解してくれます。酵素洗顔で毛穴の詰まり原因の角層の厚みを洗顔で取り除いてあげることで毛穴が目立たなくなります。

    すり鉢毛穴にはグリシルグリシン

    過剰に分泌された皮脂が肌に残ると皮脂の中にある不飽和脂肪酸も多くなり、それが炎症を引き起こすことが分かっています。この炎症によってすり鉢毛穴の原因になります。グリシルグリシンは、不飽和脂肪酸による炎症を抑制してくれる効果があるので、すり鉢毛穴の予防や改善に効果が期待できます。

    毛穴が開くのは「夏風」

    ポーラの研究によると、夏に毛穴の開きを特に感じるのは夏特有の熱気を含む風にあるとの報告がされています。ポーラは日本気象協会と気象と肌の共同研究をする中で、夏の熱風に約30分にあたると、肌表面の潤いが奪われ、肌理が乱れて毛穴の面積が2倍に開くという実験データが発表されています。

    また、夏は汗で潤っていると感じるかもしれませんが、冷房や扇風機で肌の内部は乾燥しているケースがあります。だからこそ保湿が重要になります。

    毛穴が開くのは「糖化汗」

    毛穴の悩みで多いのが詰まり毛穴ですが、皮脂分泌が過剰で、角層が剥がれ落ち、そのタンパク質と皮脂が混ざって毛穴を詰まらせてしまうことが原因です。一方で皮脂分泌が多くないのに、毛穴が目立つようになっているのは「汗」が原因かも知れません。

    皮脂は毛穴の横にある皮脂腺と呼ばれる油の腺から分泌され、汗は汗腺から分泌されます。皮脂分泌が活発な人でなくても汗をかいており、日常でコップ一杯ぐらいの汗をかいていると言われています。

    実はこの汗が糖化して、毛穴に悪影響を与えることが分かっています(ポーラ)。糖化は体に炎症を起こす原因ですが、体の中の余分な糖がタンパク質と結合することでAGEs(最終糖化産物)になります。例えば血管に付くと炎症を起こして動脈硬化に繋がったり、肌に起これば真皮のコラーゲンやエラスチンを破壊し、たるみの原因になったり、角層に起これば黄ぐずみの原因になったりします。

    汗の構成成分には水、ナトリウム、カリウム、抗菌ペプチド(タンパク質)、グルコースなどが含まれています。紫外線によって抗菌ペプチドが変性してグルコースとくっついて糖化を起こしてAGEsをつくることが分かっています。

    このAGEsによって、毛穴の入り口で角層が異常に厚くなる「異常角化」を起こし、毛穴が開いて見えるようになります。また真皮の周りでコラーゲン繊維が破壊されてしまうため、毛穴が開いた上にだらんとたるんでしまうのです。

    このように皮脂が詰まっていないのに毛穴が目立ってたるんでいるように見える「すり鉢毛穴」のようになります。すり鉢毛穴になってしまうと、ファンデーションを付けていても毛穴が目立つようになります。

    「糖化汗」の肌への影響

    角層には「異常角化」を起こす因子として知られる KRT 16という遺伝子を活性化させることが分かっています。角化異常症やアトピーなどにも関連すると言われる因子で、これが活性かしてしまうと「角化」によって角層が厚くなります。通常であれば角層が厚くなっても剥がれ落ちますが、それが剥がれにくくなり分厚い角層として残ります。毛穴の周りの角層が厚くなると、毛穴が詰まっているように見えたり、すり鉢状に見えたり、キメが粗く見えてしまいます。

    また、汗の糖化は真皮にも影響を及ぼし、毛穴の周りにあるコラーゲンを壊してまうTNFαという因子が増えることも分かっています。この因子が増えることで毛穴の周りを支えているコラーゲンが壊され、ますます毛穴が開いて落ちてしまいます。さらにAGEsは毛穴の開きだけでなく、くすみの原因にもなってしまいます。

    30〜40代以上になってくれば、コラーゲンやエラスチンの生成が低下してしまうため、毛穴は開きやすくなり、毛穴が開くとますます糖化した汗が毛穴の奥に溜まりやすくなります。そして真皮のTNFαが増え、さらにたるみ毛穴が加速してしまいます。

    汗をあまりかかないから大丈夫と思っていらっしゃる方も、実はこの糖化汗が非常に起こりやすい環境にいます。紫外線だけでなく、これから気温がどんどん高くなり、さらにマスクをしていると高温になり糖化汗になる可能性が高くなります。

    レチノールで毛穴開く

    レチノールはビタミンAの誘導体になり、刺激性のある成分になるため敏感肌の方は注意が必要です。その成分によって、皮脂分泌のコントロール、紫外線ダメージの軽減、真皮のヒアルロン酸の産生を促したり、表皮のターンオーバーを促すことによって表皮の厚みを増やしたり、肌をふっくらさせて表皮の水分量を増やしてくれる効果があります。これらは毛穴の開きのスキンケアに効果的です。

    日本だとレチノールはシワ改善のイメージが強いですが、海外では肌全体のリフトアップ、小ジワの改善、ハリ感のある肌をつくり上げる全顔につかう美容液が多くあります。日本では、高濃度を配合してしまうとカサつき、赤み、皮が剥けるなどのA反応が起きるため、全顔用の美容液やクリームはまだ少ないです。信頼のある日本メーカーのものであれば、レチノールの配合が多くなってA反応が出ることを抑えるための工夫がある商品が少なからずあります。

    また、毛穴ケアにレチノールを使用すると、 一時的に毛穴が目立ってしまうことがあります。これは肌の乾燥によって、肌の肌理が乱れ、毛穴が目立ちやすくなるからです。ただし乾燥が落ち着いてくると、徐々に肌にハリが出て、毛穴が目立たない状態になっていきます。レチノールによる肌トラブルを少なくするためには、配合のバランスを考えられた商品と、ケア後には十分に保湿を行ってください。

    毛穴対策にはダーマンペンor散鍼(美容鍼)

    ダーマペンも美容鍼も同じく、肌に刺鍼して微細な傷をつけて、体の持つ自然治癒力によって正常な肌へ生まれ変わらせていくことができます。効果としては、リフトアップ、毛穴収縮、シワ軽減、美肌効果などが期待できます。

    ダーマペンは短時間に集中的に大きな範囲で傷をつけていくため、ニキビ跡(クレーター)、毛穴の開き、シミの改善などを効率的に改善することができます。ただしそれだけ肌の負担が大きく、ダウンタイムがあるため、気軽に受けるということは難しい側面があります。

    一方で、美容鍼灸には「散鍼(さんしん)」という独自の手法があります。散鍼は、鍼の尖端だけ露出するように親指と人差し指でつまみ、その状態で肌への刺入と抜鍼を繰り返していく手技です。専門的には、自律神経が関与する反射(触圧覚反射)により、毛細血管を拡張させて血流を促すことがきます。また美容鍼のように深く刺さないため内出血のリスクが少なく、ダウンタイムがありません。

    いずれにせよ、鍼による微細な傷を早く治すために、コラーゲンの生成を促し、お肌の肌理が整えられ、ハリ・潤いを出し、毛穴を引き締める効果が期待できます。

    毛穴改善のツボ

    顔の血行を良くすることで、コラーゲンの生成を促すツボ。

    四白(しはく):瞳の中央から親指一本分下にある浅いくぼみ

    皮脂の過剰分泌を抑えるだけではなく、肌の水分バランスを整える作用もあるツボ。

    聴会(ちょうえ):口を開けた時、左右の耳の前にできるくぼみ

    毛穴改善のツボ

    ハリニーでは、新陳代謝が低下して、シミや毛穴が開きやすい状態に陥っている身体の状態を改善し、肌とこころと身体のつながりを整え、ターンオーバーを促すことで、美しく健康的なお身体づくりをサポートいたします。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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