体臭が悪化する習慣

    残念ながら心理学や社会学の研究によって、私たちは他人を第一印象で判断することが分かっています。そして第一印象を決めるにあたって、実は外見と同じくらい重要なのが匂いです。

    500名の男女を対象とした調査によると、私たち人間の2人に1人が相手の匂いで第一印象を判断していることが分かっています。この結果は、アンケートに対する回答を元にしたものになるため、実際にはもっと多くの人が相手の匂いで第一印象を決めていると考えられます。特に女性の場合は、本能的に匂いを嗅ぎ分ける力が強くて男性よりも匂いに敏感であると言われています。

    そして臭いの原因は、腸内環境の乱れにあります。加工食品やファストフードのような悪い食生活によって腸内環境が乱れていると悪玉菌が優位になり、大量の有毒ガスを腸内で発生させます。この有毒ガスこそがおならの臭さや体臭の原因にもなります。

    悪玉菌によって発生する有毒ガスの代表がアンモニアです。アンモニアは普通肝臓で分解されますが、あまりにも腸内環境が悪化すると肝臓で処理できない量のアンモニアが発生し、それが血液に溶けていきます。血流に乗ってしまったアンモニアが皮膚に吸収され、そこから体の外に放散されることで強烈な大衆を発生させてしまうメカニズムであります。このようなことから体臭を改善するためには、体の表面からのケアだけでなく、内側からケアする必要があります。

    体臭が悪化する習慣

    シャワーだけ

    ある程度年を取ってくれば、誰もが加齢臭に悩まされるようになります。男性であれば40歳を超えた頃から体臭が徐々にきつくなります。また加齢臭は男性だけでなく、特に閉経後に女性ホルモンが減って男性ホルモンが優位になることで、50代以降は女性でも加齢臭を発してしまうことが知られています。

    また加齢臭以外にも、頭皮の匂いや脇臭など私たちを悩ませる体臭はたくさん あります。このような体臭を改善するために毎日シャワーを浴びて清潔にしていますという方もいますと思いますが、体臭を改善するためにはシャワーだけでは足りないということが分かっています。

    マイクロバブル浴、普通の湯浴、そしてシャワーだけの3種類の入浴法の効果を比較した実験では、加齢臭の原因である臭い物質「2-ノネナール」が最も効果的に除去できるのはマイクロバブル浴であることが判明しています。

    マイクバブルは、お湯の中に細かな気泡を発生させる入浴法です。2-ノネナールは、加齢臭の原因となる匂い物質で、年を取ると肌から分泌される皮脂の中のパルミトレイン酸という脂肪酸が増え、それが皮膚の細菌に分解されることで2-ノネナールが発生します。研究では、シャワー浴では入浴直後は2-ノネナールが減少したものの、その後すぐに2-ノネナールが発生してしまうということが分かっています。おすすめなのは、マイクロバブルを発生する入浴剤を使って頂くことです。入浴剤を入れることで発生したマイクロバブルが、体の表面に付着した匂い成分のみならず、毛穴の奥に詰まった皮脂の汚れを取って体の中から綺麗になることができます。

    一方で、ストレスを貯めることで脇臭の原因になりやすいとも言われていて、毎日きちんと洗っているにも関わらず脇の匂いが気になる方は、睡眠が取れていないことが原因かもしれません。

    風呂に入ると夜に安眠しやすくなると言われているのは、お風呂に入ることで一時的に上昇した新部体温が下がる時に、自然な眠気が発生するためです。ただし熱々のお湯に入って深部体温が急速に上昇してしまうと心拍数が上がるため脳が覚醒してしまいます。間違っても眠れないからと言って熱々のお湯に入ったり、睡眠薬などに頼る前に、まずはこの方法から試してください。

    冷え症による臭い

    体の中でむしろ熱々のお湯で温めた方が良い部位が手足です。手足のような抹消には体温が伝わりにくく、慢性的な冷え症の方などは手足が汗をかかなくなってしまっているケースが多々あります。皮膚の中で汗を出す部分を汗腺と言いますが、冷え症などによって汗をかかなくなってしまった汗腺を「休眠汗腺」と言います。

    この休眠汗腺は、ちょっとやそっとじゃ汗をかいてくれないため、ちょっと熱めのお湯で温めてあげる必要があります。そのため入浴の際には、まずは浴槽に44度前後の熱めのお湯を膝下ぐらいまで張り、手足の休眠汗腺を温めた後に36度程度のぬるめのお湯を足していき、マイクロバブル入浴剤を投入します。そしてぬるめのお湯にしっかりと肩まで浸かって10 分から15分ほどリラックスしましょう。手足の休眠汗腺と全身の汗腺の両方を温めてあげることで、効率的に 全身の皮膚から汗を出して体内の臭い成分をきちんと排出することができます。特に足の臭いが気になるという方は、足裏の休眠汗腺から汚れが出ていくため、効果的であると言えます。

    ただしお風呂に長時間浸かりすぎると、皮膚のバリア機能を落として乾燥肌や 皮膚の感染の原因にもなりうります。皮膚が荒れると余計に体臭が悪化する原因になってしまいます。

    刺激の強いボディソープで洗う

    体臭を改善するためには体の外側の匂い成分や汚れを取るよりも、体の内側の汚れを外に出してデトックスする方が重要です。匂いを消すために脇や頭をゴシゴシと洗うのは、むしろ体臭対策としては逆効果になってしまう恐れがあります。特にナイロンタオルやボディブラシで、肌をゴシゴシこすることや肌の刺激になる石鹸やシャンプーを使うことはNGです。ナイロンタオルやボディ ブラシは非常に硬く、これで皮膚をゴシゴシと擦ることによって肌を傷つけてしまい、傷ついた皮膚は感染の温床になり、そこで雑菌が繁殖してしまいます。細菌が増えてしまえば、当然加齢臭も増えることになります。

    また、足の匂いや脇がといった体臭も皮膚に存在している細菌が原因となっています。さらにナイロンタオルやボディーブラシを使うことで摩擦黒皮症という疾患のリスクが上昇してしまうことも知られています。摩擦黒皮症は、皮膚の黒ずみのことで、皮膚を強く擦り続けるとその場所でメラニンの生成が促進され、肌が黒ずんで元に戻らなくなってしまいます。

    一方で、刺激の少ない石鹸やシャンプーを使うことも大切です。体臭の原因には過酸化脂質のような油汚れもあり、そのような汚れを落とすために刺激の強い石鹸を使ってしまうと本来必要な皮脂まで落とされ、皮膚が乾燥してしまいます。女性の匂いケアに対する意識と肌の状態について調査した研究によると、匂いを気にしてセルフケアをしている人ほど乾燥肌の割合が高ということが分かっています。そのためどれほど匂いが気になったとしても基本的には、低刺激の優しい石鹸やシャンプーを選ぶのが良いと言えます。また洗いすぎがNGなのは肌だけではなく、頭皮についても全く同じです。

    エアコンの使い過ぎ

    エアコンの使い過ぎもまた私たちの体臭の原因の1つであることが知られています。私たちの体は、本来暑ければ汗を出して、寒ければ汗を引っ込めるなど上手に発汗量を調節することで体温を維持しています。ですが暑い時にクーラーをかけすぎると体が本来持っている発汗量の調節機能が使われなくなります。

    また寒い時に暖房をかけるのも同様です。筋肉と同じで使われない機能はどんどん衰えていくため、エアコンに頼りすぎることで発汗量の調節がうまくできなくなり、汗の分泌が減ってしまいます。また夏場にエアコンの効いた室内と蒸し暑い屋外を往復することで体温調節が狂ってしまい、うまく汗が出なくなってしまうデメリットも存在しています。そしてこのような発汗機能の異常が 体臭の悪化の原因になってしまう恐れがあります。

    体臭予防のためになるべく汗をかかないようにしていたりすると、実は科学的には汗をかきにくい人ほど臭くなってしまうことが知られています。そもそも 私たちの汗には2種類あり、1つはエクリン腺という汗腺から出るサラサラとした汗で、体温調節のために分泌され匂いはありません。もう1つは、アポクリン腺という汗腺から出るドロドロの汗で、ストレスがかかった時などに分泌され、匂いの原因となります。

    なるべく汗をかかないようにして暑さを避け、クーラーを過度に使ったりするとエクリン腺からのサラサラ汗だけが抑制されることになります。エクリン腺のサラサラ汗をかかないとアポクリン腺から出る臭い汗が相対的に多くなり、体臭が悪化してしまうとも言われています。また汗をかかないようにしていると汗腺にゴミや汚れが溜まり、本来は匂いのないエポクリン腺のサラサラ汗までもが臭くなってしまう恐れもあります。

    洗った髪を自然乾燥させる

    頭皮の匂いの原因は、シャンプー選びだけではなく、その後の乾かし方やシャンプーの回数など様々なところに隠れています。シャンプーの種類以外の頭皮の匂いの原因としては、例えば洗髪後の自然乾燥、タオルの使い回し、ドライヤーの当て過ぎ、朝シャンプー、紫外線などが挙げられます。

    これらの内、洗髪後の自然感想とタオルの使い回しは、頭皮で雑菌の繁殖を促してしまうことで匂いの元になってしまいます。特に自然乾燥は匂いだけでなく、キューティクルが開きっぱなしになって髪の毛がダメージを受けてしまうなど、様々なデメリットがあります。逆にドライヤーを当て過ぎるというのも頭皮にはよくありません。他にも薄毛や抜け毛が進行してしまうといったデメリットが発生します。そのためドライヤーの風は、できる限り直接頭皮に当たらないようにして、あくまで髪の毛だけを乾かすことを意識しましょう。

    体臭が改善する食材

    体臭が消える「ごま」「みかん」

    体臭が消える食材は、「ごま」と「みかん」です。ごまには抗酸化作用があり、それよって体液の酸化が抑えられ、体臭を軽減してくれると言われています。これは、ごまに含まれているポリフェノールやビタミンによる効果になります。また、みかんには活性酸素の発生を抑える抗酸化物質が豊富に含まれており、特に加齢臭を予防してくれる効果が期待できます。さらにみかんに含まれている食物繊維によって腸内が綺麗になる効果もあります。

    腸内環境が悪化すると腸内の有毒ガスであるアンモニアが皮膚から放散され、体臭の原因になるという実験結果があり、体臭を改善するためにはお腹の中から綺麗になることが重要です。そのためみかんを食べる時は、食物繊維が含まれている皮や白い筋の部分を取らずに食べるのがポイントです。

    海藻と蜂蜜きなこバナナ

    そこで食べていただきたいのがわかめや昆布のような海藻類です。お腹の中の腸内細菌の変化と皮膚からのアンモニアの抗酸量の関係について調べた実験によると、大腸内で短鎖脂肪酸が増えることでアンモニア量が優位に減少するということが分かっています。この腸内の短鎖脂肪酸を増やすためには、腸内に生息しているビフィズス菌などの善玉菌が水溶性食物繊維を食べることで発生することが知られています。そして水溶性食物繊維がたっぷりと含まれている食べ物こそがわかめや昆布といった海藻類です。さらにこれらの水溶性食物繊維には便にぬめりを持たせ便秘を改善してくれる効果もあるため、有毒ガスを発生させる腸内に溜まった宿便を排泄してくれるメリットもあります。またわかめや昆布に含まれている水溶性食物繊維であるフコイダンに様々な健康効果があることが分かっています。

    また、ビフィズス菌を効果的に増やすためにはオリゴ糖を摂取するのが効果的と言われています。そしてオリゴ糖がたっぷり含まれている食べ物として、バナナや蜂蜜あります。またオリゴ糖は、大豆にも含まれており、中でも大豆製品のキナコは含有量が7%と数ある食品の中でも群を抜いてオリゴ糖量を誇っています。

    そこでバナナに蜂蜜をかけて、そこにきなこをまぶした「蜂蜜きなこバナナ」がお勧めです。蜂蜜きなこバナナはオリゴ糖の量が多い食品を全取りにしたおやつと言えるでしょう。しかも蜂蜜きなこバナナは、甘いにも関わらず体に悪い糖分が少なく、適量であれば血糖値を上げないことが知られています。注意点としては、きなこは必ず砂糖を不使用のものを選びましょう。

    パセリ

    パセリに含まれているクロロフィルやフラボノイドには高い消臭作用があることが知られています。さらにパセリには抗菌作用もあり、食べることで口の中の雑菌の繁殖を抑えて口臭を予防することができます。またパセリには腸内環境を整える働きもあります。パセリに含まれているピネンという珍しい栄養素には、腸内の悪玉菌の繁殖を抑えてくれる作用があります。

    ローズオイル

    ローズオイルは、バラの花から抽出した油のことで、香水やアロマテラピーなど様々なシーンで利用されています。バラの花からできた天然成分であるローズオイルは、非常に安全で体臭防止だけではなくて様々な若返り効果があることが知られています。このローズオイルを食べることで、私たちがバラの香りになってしまう効果が実証されています。

    研究によると被験者にローズ オイルを摂取してもらったところ、摂取後およそ30分から60分で皮膚から放出されるバラの香り成分が最大になることが分かっています。これは私たちがローズオイルを摂取すると、その香り成分であるゲラニオールが吸収され、汗と共に皮膚から放出されるためであると考えられています。さらにローズオイル配合サプリメントを被験者に6日間摂取してもらった実験では、香り成分の抗酸が人の嗅覚によって感知できたということまで報告されています。

    さらにこのローズオイルには、このような消臭効果のみならず様々な健康美容効果も同時にあるということが科学的にも確かめられています。例えばローズオイルの健康効果として代表的なものに、精神を安定させうつ病を予防する、記憶力の向上により認知機能の低下を食い止める、皮膚のバリア機能をアップするなどの効果が実証されています。

    ローズオイルによるうつ病の予防効果では、ローズオイルを被験者に摂取してもらった実験によると、うつ病を原因とした脳内の様々な栄養素の低下が抑制されることが分かっています。さらに別の研究ではローズオイルが脳内のドーパミンやセロトニンといった幸福ホルモンに働きかけることによって、不安を減らす効果があることも明らかになっています。さらにローズの香りはリラックス効果が高く、不安を沈める働きがあることも報告されています。これらのことからローズオイルには、脳内の栄養や幸福ホルモンをアップさせ、自律神経を整えることで不安感を解消し、前向きになれる効果があることが分かるでしょう。

    さらにバラの香りには、記憶力の向上効果があることも実証されおり、認知機能を維持して認知症によるうつ症状を予防するという間接的な効果があるとも 言えます。またバラの花の抽出物のUVカット効果を検証した実験では、バラの 花には紫外線から私たちを保護してくれる抗酸化作用があることも確認されています。またローズオイルはストレスによって皮膚で作用する副腎皮質ホルモンの上昇を抑制することによって、皮膚のバリア機能をアップする効果も確認されています。

    ローズオイルは、多種多様な香り成分が混ざり合って1つの香りになると言われており、その成分数は250種類以上にも及びます。ローズオイルの中でも最も高品質なものがブルガリアのバラの谷と呼ばれる地域で栽培されるダマスクローズです。ダマスクローズは、バラの女王とも呼ばれ、高級な香水などにも使われる世界一の香りと言われています。ダマスクローズは、ブルガリアの名産のため国が品質証明を発行しており、高い品質が保証されています。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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