シミ・シワが消える「ナイアシン」

    シミ・シワが消える「ナイアシン」

    男性よりも女性にシミができやすい理由は、女性ホルモンが関係しています。特に更年期を迎えると女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少します。エストロゲンは、肌の弾力を保つコラーゲンの分量を増やす働きがあり、肌の若さを保つために必要なホルモンです。

    エストロゲンが減少すると脳の視床下部がこれを察知し、エストロゲンを増やそうとして生産刺激ホルモンを分泌します。しかし刺激ホルモンは、メラノサイトを刺激するホルモンにも影響を与えてしまい、メラニン色素を活性化させてしまいます。メラニンが過剰に作られてしまうとシミの原因になります。

    また、加齢とともにメラニン色素が肌に蓄積されやすくなります。その原因はターンオーバーの乱れで、ターンオーバーのサイクルは加齢によってどんどん遅れていきます。20代は約28日で新しい細胞に生まれ変わっていた肌が50代では約75日のサイクルになってしまいます。ターンオーバーが乱れてくると当然、メラニンの排出のサイクルも遅くなり、メラニン色素が肌に沈着し、途端にシミが現れることがあります。

    お肌ケアに欠かせない「ナイアシン」

    お肌ケアに欠かせない栄養素がナイアシンです。ナイアシンは、別名ビタミンB3とも言い、肌の若返りビタミンとして欠かせない栄養素です。私たちの肌の老化を進めてしまう最大の要因が紫外線ですが、肌の細胞内にあるDNAが紫外線を吸収すると、ピリミジン二量体という異常構造が形成されます。このピリミジン二量体を除去するために体内ではDNA修復が絶えず行われていますが、加齢と共に除去機能は衰えていきます。

    ナイアシンはDNA修復に関わる酵素を活性化することで、加齢によって衰えたピリミジン二量体の除去機能を補助してくれます。またナイアシンには加齢によって失われるコラーゲンやセラミドの合成を促してくれる機能があります。ナイアシンを摂取することで、コラーゲンやセラミドを増加させることができ、肌の弾力がアップし、シワが減少していきます。

    さらに、ナイアシンが活性酸素を除去し、くすみを取り除いてくれます。くすみは活性酸素によって、肌の細胞が錆びることが原因です。私たちの細胞にはミトコンドリアという物質があり、私たちの活動に必要なエネルギーを絶えず生み出しています。しかしミトコンドリアは、エネルギー産生のプロセスにおいて有害な副産物である活性酸素を作ります。ミトコンドリアが産生する活性酸素は、強い酸化力を持っているため、細胞は酸素に触れた鉄と同じように錆びついてしまいます。錆びついた肌の細胞を修復するため、活発に細胞分裂が起こりますが、細胞分裂の頻度が高ければ、それだけ細胞分裂がエラーを起こす頻度も高まります。そのようにエラーを起こした細胞が蓄積し、くすみの原因となってしまいます。

    活性酸素を除去する物質として、ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質が挙げられます。ナイアシン自体は抗酸化物質ではありませんが、抗酸化物質と一緒に活性酸素を除去するのに役立つ働きがあるされています。そのためナイアシンは、間接的にお肌のくすみを予防してくれます。

    一方で、ナイアシンは肥満予防効果があります。ナイアシンを摂取すると血中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らしてくれることが分かっています。中性脂肪は、エネルギーを保存するという大事な役割を担っていますが、多すぎると血中から溢れ出しお腹周りや足回りに皮下脂肪として蓄えられてしまいます。一方の悪玉コレステロールは、肝臓のコレステロールを血液中に漏れ出してしまうLDLコレステロールです。このコレステロールによって、油であるコレステロールの濃度が血中で高くなると、毛細血管がドロドロになって詰まってしまいます。ナイアシンは、中性脂肪のみならず悪玉コレステロールの値も優位に低下させることがわかっています。

    また、ナイアシンに心(精神)を良好に保つという働きもあります。ナイアシンが不足して起こる病気として「ペラグラ」というものがあります。ペラグラは皮膚の症状や下痢、精神症状が三主徴の病気で悪化するとうつ病などの非常に重篤な精神症状が現れます。ナイアシンを摂取することでペラグラをはじめとした精神症状を改善することができると考えられています。

    乾燥舞茸でシミケア

    スーパーで手頃に買える「乾燥舞茸」には、上記のような肌の健康を保つための「ナイアシン」が多く含まれています。さらに肌のシミの原因となるメラニン合成を阻害してくれる「チロシンキナーゼ阻害物質」が含まれています。この物質によって、メラニンの皮膚への沈着をシャットダウンしてくれる働きがあります。

    さらに乾燥舞茸には、インターフェロンの分泌を促し、免疫力をアップする食物繊維である「βグルカン」が含まれています。この物質は、きのこ類に多く含まれる食物繊維の一種で、免疫力の向上に役立ちます。私たちの体では、ナチュラルキラー細胞やマクロファージなど様々な免疫細胞が働いていますが、βグルカンはこれらの免疫細胞を活性化してくれる働きがあります。また最近、βグルカンは免疫細胞が生成するインターフェロンというウイルス などの外敵をやっつけるための物質の分泌を促してくれる作用もあることが分かっています。

    一方で、乾燥舞茸には腸菅から脂肪吸収を抑える「キノコキトサン」が含まれています。この物質は、舞茸や椎茸などのキノコ類からしか取れない貴重な栄養素であり、舞茸100gから3gしか抽出できないとも言われています。この物質により中性脂肪が減って、メタボリックシンドロームや脂肪肝などの生活習慣病の予防に役立つと考えられています。

    また、ナイアシン以外のビタミンとして「チアミン」が含まれています。チアミンはビタミンB1とも言い、特に乾燥舞茸には、通常の舞茸の3倍のチアミンが含まれていると言われています。そしてチアミンの老化予防として注目されているのがアルツハイマー型認知症の予防効果です。

    マッシュルームが持つ抗酸化作用

    キノコ類には様々な健康効果があり、特にマッシュルームには強い抗炎症作用があるということが様々な研究によって明らかにされています。その抗酸化作用がポリフェノールです。

    マッシュルーム由来のポリフェノールには、腸内腐敗産物として知られているアンモニアや p-クレゾールを減らすことで、腸内環境を良好にしてくれるということが最新の研究で分かってきています。

    私たちの腸内には様々な細菌(腸内フローラ)が生息し、その中で悪玉菌が体に有害な影響をもたらす様々な毒素を排出しています。その毒素の代表がアンモニアやp-クレゾールです。

    これらの毒素は、腸管に影響し、消化吸収に様々な害を及ぼしてしまいます。またアンモニアは血液中に回りやすいという性質を持っており、血液を通して全身に巡り体中の細胞にダメージを与えてしまい、それが脳にまで達すると脳症という病気を発症することもあります。マッシュルーム由来のポリフェノールを摂取することで腸内環境を改善し、お肌をはじめとする体中の細胞の若々しさを保つのに非常に役立ってくれます。

    メラニン合成を防ぐ「グルタチオン」

    グルタチオンは、体内に自然に存在するアミノ酸化合物の一種で、強力な美肌効果があるとして大注目されています。アミノ酸が2つ以上連なって構成される物質をペプチドと言いますが、グルタチオンもペプチドの一種です。グルタチオンは細胞内に自然に存在し、特に肝臓内で合成されるため、肝臓に多く含まれています。このグルタチオンの効果には、美白効果、がん予防効果、抗アレルギー効果、デトックス効果、抗酸化作用が挙げられます。

    グルタチオンの美白効果

    年を取れば取るほど、シミやそばかすなどによるお肌の黒ずみが増えます。グルタチオンの持つ美白効果の鍵はユーメラニンの産生抑制効果にあります。メラニン色素は、体内に自然に存在する絵の具のようなもので、髪の毛や瞳の色などを作っています。このメラニン色素には大きく分けてユーメラニンとフェオメラニンの2種類があります。このうちユーメラニンは黒色の色素で、後者のフェオメラニンは薄い赤褐色のメラニンです。例えばヨーロッパ人は、遺伝的にフェオミラニンが多く、一方私たち日本人には遺伝的にユーメラニンが多く存在します。

    グルタチオンには、お肌のユーメラニンの産生を抑制し、皮膚のシミやそばかすを予防してくれる効果があることが分かってきました。黒色のユーメラニンと赤色のフェオメラニンは元は同じメラニン色素ですが、化学反応によって簡単に互いにシフトします。そしてグルタチオンには黒色のユーメラニンを赤色のフェオメラニンにシフトしてくれる働きがあります。さらにグルタチオンにはメラニン色素をより薄い色にしてくれる効果がある以外にも、そもそものメラニンの合成を阻害してくれる働きもあることが分かっています。

    メラニンは元々チロシンという物質から合成されます。チロシンが体内にある チロシンキナーゼという酵素によって酸化されることでメラニン色素が合成されます。グルタチオンはチロシンキナーゼの働きを阻害することで、メラニン合成を防ぎます。つまりグルタチオンはメラニン合成を阻害するという点と、既に出来てしまったメラニン色素を薄い色に変えてくれるという点で、二重の美白を保つ効果があります。

    グルタチオンのがん予防効果

    人の体はそのほとんどが水と細胞からできています。そして私たち自身が老化するのと同じように細胞も、また加齢によって老化します。この細胞が老化するメカニズムとしてテロメアが減ってしまうという現象が知られています。テロメアは細胞のDNAの先端にある尻尾のようなもので、細胞は常に細胞分裂を繰り返すことで新陳代謝しています。しかしその回数には限りがあり、細胞分裂の残数を規定しているものこそがテロメアの長さです。細胞分裂の度にテロメアは短くなり、テロメアがゼロになると細胞は新陳代謝を止めて老化細胞となります。このようなメカニズムからテロメアはしばしば命の回数券と呼ばれたりもします。

    しかし、このような命の回数券を伸ばすチート機能が体には備わっています。そのチートの鍵がテロメラーゼという酵素です。このテロメラーゼは、命の回数券であるテロメアの長さを伸ばしてくれます。ただしテロメナーゼが発現している場所は他でもないがん細胞です。がんは細胞のDNAにエラーが起こり、細胞が無秩序に無限に増殖してしまうことを意味しています。このような無限の増殖はテロメラーゼの活性によって、命の回数券が補充され細胞が不老不死を手に入れることによって起こります。つまり一見理想的に見える細胞の不老不死というのはがんという恐ろしい病気のきっかけになってしまうのです。

    最新の研究によりグルタチオンには、このようなテロメラーゼ活性を調整し、細胞のがん化を防いでくれる効果があることが分かってきました。グルタチオンはテロメラーゼを過度に抑制するのでも、過度に活性化するのをでもなく、丁度よい具合に調整してくれます。つまりグルタチオンには細胞ががん化することを防ぎつつも、細胞の老化を緩やかにする効能があると期待されています。

    グルタチオンの抗アレルギー効果

    グルタチオンには、免疫バランスを調整する健康上のメリットもあります。グルタチオンは医療現場では、喘息の治療薬として使われていることで有名です。喘息は呼吸器系の炎症によって辛い咳や息苦しさといった症状が出る病気です。喘息は免疫細胞のバランスが崩れることによって起こることが知られており、グルタチオンはこのようなアンバランスを整えてくれることから喘息治療薬として用いられています。

    私たちの免疫を司っている免疫細胞には様々なものがありますが、代表的なものにヘルパーT細胞があります。ヘルパーT細胞は、免疫機構を発動させる司令塔のようなもので、アレルギーのような自己免疫疾患から感染症に至るまでほとんど全ての免疫機構に関わっています。

    このヘルパーT細胞は、排除する抗原によってTh1細胞とTh2細胞の2つに変化します。このうちTh1細胞は、主に細菌やウイルスなどの外敵を駆除するために働きます。一方でTh2細胞は、ダニや花粉などのアレルゲンに反応して、喘息をはじめとするアレルギー性の病気に関わっていると考えられています。そのためTh2が優位になるとアレルギー反応によって細胞に炎症が起こり、体に様々な不調を来すことが分かっています。グルタチオンは、免疫のバランスを調節しTh2を下げ、Th1を優位にしてくれることが分かっています。つまりTh2はアレルギーなどの自己免疫疾患に関わっているため、グルタチオンは免疫の暴走を食い止めて、逆にTh1による外的に対する免疫力をアップしてくれる効果があると言えます。

    グルタチオンのデトックス効果

    体の中には様々な毒素や不純物が溜まり、どんなに食生活や健康に気をつけていても不要な不純物は、どうしても体の中に入ってきます。グルタチオンには、このような体内の不純物を排出してくれるデトックス効果があることが分かっています。このデトックス効果はグルタチオン抱合という現象によるものです。

    抱合とはその名の通り物質を抱きしめることで、グルタチオンは肝臓において不純物や毒素を包み込んで、それを尿として排泄してくれる作用があります。グルタチオン抱合のデトックス効果によって排泄される不純物として、特に重金属が挙げられます。その名の通り重たい金属には、水銀やヒ素、アルミニウムなどがあり、魚介類を摂取したり、自動車からの排気ガスを吸い込むことで体の中に重金属を溜め込んでしまいます。

    グルタチオンの抗酸化作用

    私たちのも活性酸素というある種の強力な酸素によって錆びてしまうことが分かっています。活性酸素によって細胞が錆びてしまうと体には様々な不具合が生じてきます。錆びてしまった臓器の働きは当然悪くなり、錆びついた細胞が皮膚に沈着してしまえば見た目の老化にも繋がります。また最近では脳細胞が酸化することで 脳にゴミがたまり、そのゴミが認知症の原因になる可能性についても指摘されるようになっています。

    グルタチオンは細胞の酸化の原因となる活性酸素を5%も抑えてくれるという研究があります。グルタチオンは、チオール基という特殊な構造を持っており、このチオール基はグルタチオンが持つ硫黄成分で、この部分が活性酸素と反応することで活性酸素の持つ強力な酸化作用を除去してくれることが分かっています。

    グルタチオンを含む食品

    残念なことにグルタチオンの過剰摂取には重篤な副作用が報告されており、日本では医薬品として指定されていることから、グルタチオン単体では販売が不許可になっています。

    そこでおすすめしたいのがトルラ酵母というサプリです。トルラ酵母とは、食用酵母として古くからタンパク出現として食べられてきた安全な食品です。このトルラ酵母は医薬品として指定されていない上に、グルタチオンを豊富に含むことから、日本国内で手に入る食品としては最も効率的にグルタチオンを摂取できるものと考えられています。またトルラ酵母にはグルタチオンを効率的に摂取できるというメリットのみならず、食後の血糖値を安定させたり、中性脂肪の上昇を抑えてくれるなど様々な健康効果があります。

    レバー

    グルタチオンは肝臓に豊富に存在しているため、豚や鳥のレバーを食べることは、そのまま肝臓内のグルタチオンを摂取できることになります。そのためレバーは自然に存在する食品の中では、最もグルタチオン含有量が高い食品の一つであるとされています。またレバーにはグルタチオン以外にも様々な栄養素が豊富に含まれており、特に女性の方に摂取していただきたいのがヘム鉄です。

    女性は月経の関係などから貧血になりやすいため、レバーに豊富に含まれているヘム鉄は血を作る原料になるため、貧血による様々な不調を予防してくれます。

    また、レバーに豊富に含まれている栄養素としてビタミンAがあります。ビタミンAは私たちの目の健康には不可欠なもので、早い人では30代後半から老眼が進行するとも言われており、老眼の進行を食い止めるためにビタミンAは不可欠な栄養素です。また年を取ると老眼以外にも白内障や緑内障といった様々な目の病気のリスクが高くなるため、ビタミンAを日頃から取ることで目の病気を予防したり、目の中の粘膜を保護してくれることが期待できます。

    さらにビタミンAには、体内のヒアルロン酸を増やしてくれる効果があることも知られています。美容のためのヒアルロン酸の効果が皮膚の保水効果です。ヒアルロン酸は皮膚の中で水をしっかりキャッチすることで、お肌を瑞々しく保ってくれる効果があります。

    牡蠣

    牡蠣はレバーには劣るものの数ある自然の食品の中ではグルタチオンを豊富に含む食品の一つです。しかも牡蠣には、グルタチオンが豊富に含まれているのみならず、細胞内に存在するグルタチオンを増強してくれる効果が知られています。ラットの細胞内に牡蠣のエキスを注入した実験では、細胞内のグルタチオンが増大し、がんの予防効果が見られたことが分かりました。グルタチオンには細胞内のテロメラーゼ活性を調整することでがん予防の効果がありますが、牡蠣は細胞内のグルタチオンを増強することで、がん予防効果を倍増する効果が期待できます。

    さらに牡蠣には、ビタミンB群や亜鉛など美容のために必須の栄養素が豊富に含まれています。これらの栄養素は特に髪の毛を若々しく保つためには必須の栄養素です。またビタミンB2やビタミンB12は育毛や髪のツヤを保つ効果があるとされており、亜鉛がハゲ防止に役立つことは昔から知られています。

    ただし、牡蠣にはこれらの栄養素の他にプリン体という物質も豊富に含まれるというデメリットがあります。プリン体は尿酸値を上げることで痛風の原因となります。健康に良いと言っても食べ過ぎには注意してください。

    キウイフルーツ

    キウイフルーツはグルタチオンを豊富に含む果物として知られています。中でもキウイフルーツのグルタチオン含有量はトップレベルです。さらに含まれている栄養素はビタミンC やカリウム、アクチニジンなど若々しさを保つために必須の栄養素が大量に含まれています。

    キウイフルーツが持つビタミンCは、グルタチオンと並んで強力な抗酸化作用があることが知られています。ビタミンCを摂ることで活性酸素による細胞の錆を取ることができる他、グルタチオンの美白効果と同じくビタミンCにはチロシンキナーゼを阻害し、メラニン合成をストップしてくれる作用もあります。さらにビタミンCには、メラニンを還元する作用も知られており、既に合成されてしまった黒色のユーメラニンを脱色してくれる効果もあります。つまりビタミンCはグルタチオンと一緒に働くことで、その美白効果を倍増します。

    また、キウイフルーツが持つカリウムには血圧を下げてくれる効果もあります。そしてキウイフルーツが持つ栄養素として注目されているのがアクチニジンです。アクチニジンは数ある果物の中でもキウイフルーツをはじめとする少数の果物にしか含まれていないレアな栄養素で、タンパク質分解酵素の一種です。タンパク質分解酵素という名の通り、アクチニジンはお肉などのタンパク質を分解し消化吸収を良くしてくれます。年を取るとどうしても骨が脆くなるため、健康を維持するためには骨の代わりに筋肉を鍛える必要があります。そこで大事なのが良質なタンパク質です。しかし良質なタンパク質を摂っても吸収効率が悪ければ余分なタンパク質は便として排出されます。キウイフルーツを食べることでアクチニジンがタンパク質の消化を助け、吸収効率を良くする作用があります。ただしキウイフルーツには糖質もたっぷり含まれるので食べ過ぎには注意しましょう。

    【最新研究】シミがある人とない人の違い

    シミになりやすい人となりにくい人、個人差があります。もちろんスキンケアや紫外線予防を徹底している方はシミにはなりにくいですが、元々持っているポテンシャルもあります。例えば日焼け止めを塗っていても赤くなってしまう、紫外線対策してもシミができやすい、しなくてもできにくいなど、これら違いはスキンタイプが異なるからです。

    実はスキンタイプによって、日焼けをしやすい人、しにくい人がいることが分かっています。このようなスキンタイプの違いは、紫外線が当たった時にどういう風に肌が変化していくのかから分類されたフィッツパトリック皮膚分類があり、これによって肌タイプは6つに分かれています。

    タイプ1紫外線を当たるとすぐに赤くなりますが、赤くなるだけで皮膚の変化はないタイプ
    タイプ2タイプ1と同じく赤くはなりますが、タイプ1が自分のベースの色から皮膚の色は濃くならないですが、赤くなったらその後に自分の肌色よりも濃くなってしまうタイプ
    タイプ3ちょっと赤くなり、自分のベースの色よりも濃くならず、紫外線当たっても少ししか変化がないタイプ
    タイプ4赤くなる量は少しですが、皮膚の変化が元の色よりも濃くなる働きが強い、つまりメラニンを作りやすいタイプ
    タイプ5ほとんど皮膚は赤くならないですが、色の変化は濃くなる、日焼けしてるかどうか分からず、すぐ黒くなってしまうタイプ
    タイプ6タイプ5に比べても、ほとんど赤くならず、タイプ5の人と同じように皮膚の色は濃くなってしまい、メラニンが増えてベースの色よりも濃くなってしまうタイプ

    日本人は3から4タイプが多いと言われており、赤くなってあんまり変わらないか、赤くなって濃くなってしまうタイプが日本人には多いです。紫外線を受けて赤くもなるし、小麦色にもなる方はタイプ4、赤くなるけど黒くならない方はタイプ3になります。このように色が変化するのがメラニンを作りやすいタイプの人たちになります。ちなみに白人の方は、タイプ1や2が多いですが、そういう方は紫外線の炎症系のダメージが多いと言われているため、色が黒くなるならないに限らず紫外線によるダメージケアが必要な方々です。またメラニンを作る反応が強い方がおり、メラニンの活動の量が多いからとも言われています。

    そしてオルビスの研究から、これらのシミが多くなる人と少なくなる人の違いが分かっています。私たちの体には、シミ抑制遺伝子(RBM3)があり、RBM3が多い人は同じように紫外線が当たっても年齢に関係なくメラニンを作る量が少ないためシミが少なくなります。しかしRBM3が少ないと年に関係なく紫外線が当たるとシミを作りやすいことが分かっています。

    つまり紫外線が当たると、それによってメラノサイトっていうメラニンを作る細胞が活性化してメラニンを作りますが、そもそもその抑制遺伝子のスイッチがオンになって抑制しなければ、炎症が治まってもメラニンを作り続ける可能性が指摘されています。そのため、このメラニンを作る司令をブロックする遺伝子の発現をオンにすることも大事になります。

    そのメラニンを抑制する遺伝子をオンにする成分が、オルビスから発表されています。それが植物エキスのアルテアエキスです。そもそも遺伝子をオンにする成分は真皮の繊維芽細胞から出ており、ここにアルテアエキスが届くと繊維芽細胞がメラニン作らなくて良いと表皮のメラノサイトに指令を行います。

    またポーラオルビスグループが開発したデクスパンテノールWは、メラノサイトがメラニンを作り、それを表皮の細胞に塊で渡し、それが表皮の細胞の中にい続けることによってシミとして現れてきますが、このメラニンの塊を分解して排出させる働きがある成分です。

    同じ紫外線を浴びているのにメラニンの量が増えて肌の色が変わってしまう方は、このようなシミの抑制遺伝子のスイッチをオンにしてあげる植物エキスを加わることによってシミを作らせないようにすることが可能です。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表

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