寝不足は徹夜と同じ

    寝不足は徹夜と同じ

    見た目が急に老ける人に共通した特徴があります。それは質の低い睡眠をしていることです。その睡眠の質を語る上で最も大切なのは眠り始めの90分です。これはスタンフォード大学で発表された科学的根拠のある事実であり、寝始めの90分でいかに深い眠りにつけるのかが最も重要なポイントになっています。

    その理由は3つあり、1つ目は脳から不要となった老廃物を排出していることが挙げられます。実は人の脳は液体に包まれており、その液体中に脳の老廃物を 排出しており、寝始めの30分で老廃物が入った液体を代謝で綺麗にしています。

    2つ目は免疫や成長など体に必要な様々なホルモンの分泌や調整をしていることが挙げられます。肌に関係の深いストレスホルモンのコルチゾールは、この寝始の90分に抑制されるため、この時間に質の良い睡眠を取れるか大事です。

    そして3つ目が保湿です。人の肌の保湿は寝始めの90分で決まると言っても過言ではありません。寝始めの90分に質の良い睡眠ができなかったらどんな見た目になるのを表した写真があります。

    睡眠不足が積み重なると、まずストレスホルモンの影響で目の周りにシワができてきます。

    ホルモンの影響

    さらに血流が悪くなって目の周りも黒ずみ、常にクマがあるような状態になります。

    黒ずみ

    さらには質の悪い睡眠が続くと肌のコラーゲンが破壊されて皮膚はどんどんと垂れ下がっていきます。このように人は毎日、気にもしなかった習慣が蓄積され、見た目や体の大きな変化につがることが分かります。

    睡眠の質は健康にとって重要ですが、睡眠の段階は主に2つのステージがあり、それがレム睡眠とノンレム睡眠です。ノンレム睡眠は睡眠の初めの方で深い眠りに入るステージです。このステージは体力の回復や疲労の軽減に関わっています。一方レム睡眠はノンレム睡眠の後にやってくる浅い眠りのステージで、夢を見ることが多く、記憶の定着や脳の回復が促され、創造性や問題解決能力の向上にもつながります。この2つのステージが睡眠中に交互に繰り返されます。

    深い眠りが良い理由

    深く眠るほど疲労回復の効果が高くなるのは、ノンレム睡眠中に成長ホルモンが分泌されるからです。成長ホルモンは細胞の修復再生を促し、体の成長や組織の修復に関与する重要な役割を果たします。さらに免疫力アップにもつなり、病気の予防や病気からの回復にも大きく関係しています。また肌質の改善にも効果があります。ノンレム睡眠中に多く分泌される成長ホルモンが肌のターンオーバーを促進し、美しい肌質を作ります。つまり深い眠りのノンレム睡眠の時間が多いほど美肌になります。このノンレム睡眠で、脳も休まり自律神経の働きも整います。

    さらに睡眠は記憶の定着にも重要な役割があり、睡眠中に脳が情報を整理、処理することで学習や記憶の定着を促進します。睡眠中は深い眠りの間に体験から得た情報を整理して、浅い眠りの間で記憶として定着させるというリズムが繰り返されています。言い換えれば睡眠によって学んだことや経験がより定着しやすくなります。

    一方で自覚していない疲労も取ることができ、例えばマガーク効果で酷使された目の疲労なども解消されます。マガーク効果は、耳で聞いた音や声を正しく認識できない時に、目で見た視覚情報を優先して音を正確に判断する人間の機能です。例えば人の声が聞きづらい時に相手の顔の表情や口の動きから言葉の内容を判断します。人は無意識のうちにこのマガーク効果を使っており、気づかないうちに目を酷使している可能性があります。

    私たちは、マガアーク効果のように複数の様々な器官の働きを組み合わせて生活しており、人の体は知らず知らずのうちにいろんなところで疲労が蓄積しています。

    また、十分な睡眠は肥満防止にも効果あります。十分な睡眠を取ると 肥満防止につながるホルモンが分泌されると言われており、エネルギー代謝を促すホルモンによって太りにくい体質、食欲をコントロールするホルモンが分泌し、余分なカロリー摂取を防ぐことにもつながります。逆に言えば、睡眠不足だと食欲を抑えられないし、代謝が低下するから太りやすくなります。

    逆に睡眠時間が短くなると食欲をコントロールするホルモンのバランスが崩れ、食欲を増加させるグレリンというホルモンの増加、逆に抑制するレプチンというホルモンが減少します。確かに夜更かしすると夜食が欲しくなったりしますし、うつ病や不安障害のリスクもあります。

    さらに睡眠時間が不規則だと体内時計が狂い、脳の緊張状態が続き、精神的な疲労が溜まりうつ状態のリスクが高まります。交感神経が優位になりっぱなしで、緊張状態が続くとストレスから生じる糖質コルチコイドというホルモンが過剰に分泌されます。別名、副腎皮質ホルモンとも言い、糖質コルチコイドが過剰分泌されると血糖値が上昇し、高血圧や高血糖のリスクが高まります。その結果、糖尿病や狭心症心筋梗塞などの生活習慣 病の発症の危険もあります。さらに睡眠不足は免疫力が下がるため病気になりやすくなります。

    しかし十分な睡眠を取ることで脳の疲労もリセットでき、内分泌系のリズムを整えることができます。合わせてリラックス効果もあり、心身の緊張がほぐれることでストレスを軽減も期待できます。東京大学の論文で「睡眠がメンタルヘルスに与える影響に関する研究動向と今後の展望」では、睡眠時間が短いとストレスにつながり、それがメンタルヘルスに悪影響を及ぼすと論じられています。

    睡眠負債の影響

    睡眠負債という言葉を聞いたことがありますでしょうか。睡眠不足による影響は、まるで借金のように蓄積していて、睡眠負債を返済しないでいると脳のパフォーマンスの低下につながったり、がんや認知症などの様々な生活習慣病のリスクを高めてしまうことが指摘されています。

    アメリカのペンシルバニア大学のチームが被験者を8時間睡眠、6時間睡眠、徹夜の3つのグループに分けて、注意力や集中力がどう変化するのか2週間にわたって観察するという実験を行いました。その結果、徹夜のグループは初日から成績が急激に下降しました。逆に8 時間睡眠のグループは、パフォーマンスの衰えは観察されなかったという結果が出ました。

    意外な結果となったのは6時間睡眠のグループです。6時間睡眠の場合、最初は成績に変化はなかったものの、時間が経過するにつれて脳の働きが衰えて2週間後には徹夜したグループと同じレベルになっていました。さらに興味深いのは、徹夜をしたグループは強い眠気などの自覚症状があった一方で、6時間睡眠のグループの多くの人には自覚症状がなかったことです。つまり極端な睡眠不足と比べてわずかな寝不足が続いた場合その影響を自覚しにくいというデメリットがあるのです。

    自分が本調子でないことに気がつかないまま仕事をしていたら、思わぬトラブルを起こしてしまう可能性があります。車の運転のように、ちょっとしたミスが重大な事故につながる危険性もあります。

    睡眠は脳のパフォーマンスと密接に関わっていて、脳のパフォーマンスを高めるためには十分な睡眠時間を確保することが大切だということは様々な研究で指摘されています。また睡眠不足は脳のパフォーマンスに悪影響を及ぼすだけでなく、アルツハイマー型の認知症のリスクを高めるなど様々な生活習慣病とも関わっています。

    スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所

    アメリカでは睡眠が健康や生活に与える影響が大きいと考えられ、睡眠不足は免疫力や集中力の低下、うつ病や生活習慣病のリスクがあるという知識が広まっていきました。このような流れの中で睡眠の研究を睡眠医学と呼び、1950年代から始まった医学分野です。

    スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所は、その新しい学問の最先端であり、研究所では睡眠についてより深く知るために多くの研究者が研究を続けています。その研究所の成果が実際の生活に生かされており、睡眠の質を向上させるためのテクニックや睡眠のリズムに合わせた生活スタイルのアドバイスなど実用的な情報を提供しています。

    質の高い睡眠について

    質の低い睡眠だといくら長い時間眠っても疲れも取れないため、以下の5つをチェックしてみましょう。

    • 朝目覚めが悪い
    • いくら寝ても疲れが取れてない気がする
    • 昼間ぼんやりしてることが多く集中できない
    • よくイライラしてしまう
    • 昼間とか夕方に眠くなってしまう

    実は睡眠には黄金の90分と呼ばれる特別な状態があります。眠りには深い眠りのノンレム睡眠、浅い眠りのレム睡眠のステージがあり、人は夜眠って朝までこの2ステージを5回交互に繰り返します。まず人が眠ると最初にすぐ来るのが深い眠りのノンレム睡眠で、これが90分間と言われています。

    朝までの睡眠で最も深い眠りになるのがこの最初のノンレム睡眠の90分です。この最初のノンレム睡眠を黄金の90分と言い、この90分を崩さないこと、そしてその質を高めることが良質な睡眠そのものにつながります。

    この黄金の90分では脳の中で様々な生理現象が行われており、脳と体の休息、記憶の整理と定着ホルモンバランスの調整、免疫力アップ、脳の老廃物の排泄が挙げられます。最も深い眠りに、睡眠の重要な生理現象の質が最も高くなるのが黄金の90分です。また成長ホルモンが大量放出するのも、この黄金の90分で、肌の状態が整えられ、免疫力アップ、骨の強化などの効果もあります。

    寝つきと睡眠の質の関係

    質が高い眠りをしている人は、寝付きが良いことが分かっています。ちなみに黄金の90分は就寝時間とは関係なく、何時に寝ても最初の深い眠りが黄金の90分です。つまり就寝時間が不規則な人でも最初のノンレム睡眠で深く眠れると質の良い眠りにつながります。

    睡眠と入浴の関係

    昼、体は緊張状態にあり、この緊張状態は脳と体の覚醒スイッチがオンになっています。覚醒スイッチは、夜の時間帯になると自然とオフになって緊張が解かれた状態となり眠気が起こります。つまり覚醒スイッチをオフにしないと眠気が起こりません。この眠気に密接な関係があるのが体温です。人の体温は一定のリズムで変動しており、これがホメオスタシスという仕組みです。

    ホメオスタシスは、体の内部環境を一定の範囲に保つために調整する体の機能のことです。体温や血糖値などが一定範囲内に保たれるのもこの機能があるからです。

    ホメオスタシスは1日の中で体温のリズムも作っており、昼間の体温は夜になると低下していきます。この1日の中で体温リズムで大切なのが、深部体温と皮膚温度です。深部体温は体内部の体温で体の表面近くの体温である皮膚温度が低い時には逆に高くなり、皮膚温度が高いと低くなります。

    このようなホメオスタシスの調整機能の中で体温の変動に関わっているのがメラトニンというホルモンです。起床後14から16時間ぐらい経つと徐々にメラトニンの分泌が増加していき、その作用で深部体温が低くなっていきます。深部体温が低くなると、体の覚醒スイッチがオフになり、体が休息状態に入ったことを意味し、そして眠気が起こります。つまり深部体温をいかに下げるかが眠気を誘う鍵となるわけです。

    科学的に効果のある睡眠の質を上げる方法が、布団に入る1時間半前に15分湯舟に浸ることです。風呂から上がると体は自動的に上がった体温を冷まそうと手とか足の末端から熱を放出しようとします。お風呂上がりに温かくなった体温は下がりますが、逆に手足の末端の温度は上がり始めます。体温は下がって末端の温度が上がる、この状態になった時に人は 眠気に襲われます。

    お風呂に入るとお湯で温まって逆に体温上がると考えるかもしれませんが、確かにお湯に浸かることで体温が上昇しますが、それは一時的なものです。お風呂で緩やかに体温が上がるとホメオスタシスが働き、ホメオスタシスは体温を一定に保とうと体に汗をかかせ、手足から放熱も始まって皮膚温度と深部体温が下がっていきます。お風呂から出て1時間半から2時間経過すると、元に戻った深部体温はさらに下がり、この時皮膚温度と深部体温が1.7度くらいの差 になり、覚醒のスイッチがオフになって眠気が起こり、ここでベッドに入ればスムーズに入眠することができます。つまり入浴のタイミングは寝る前の1時間半から2時間前がベストになります。

    また、熱すぎず、適度な温度のお湯を選ぶことがポイントです。熱いお湯や長風呂で体温が上がりすぎると覚醒スイッチがオンのままになり、逆に眠りにくくなります。38から40℃くらいのぬるめのお湯に15分ほど浸かるのがベストです。

    ブルーライトとメラトニン

    眠り始めの90分睡眠の質を上げることができる方法は、眠る前に余計な仕事や作業、それに光を見たり、考え事は全て禁止することです。寝る前に漫画や本を読んだり、テレビやスマホで脳を使ってしまって無意識にも脳は興奮状態になってしまい、そうなると脳はリラックスできなくなり眠り始めの90分間で良い質の睡眠ができなくなります。

    また、パソコンやスマホの画面から出るブルーライトは眠りを妨げてしまいます。なぜならブルーライトがメラトニンの分泌を抑制してしまうからです。メラトニンが足りないと体の覚醒スイッチがオフにならず眠気が生じません。そもそもメラトニンは強い光の下では分泌量が減り、暗いところでは分泌量が増えるため、スマホの画面が出る光で脳が昼間と錯覚してしまい、メラトニンの分泌量が減ってしまいます。

    日曜日は朝9時までに起きる

    週末に2時間以上長く寝る人は、普段睡眠が足りてないと考えられます。しかし、その長時間睡眠には弊害もあります。1回に長時間寝ても普段の睡眠不足分は補えず、逆に平日のリズムが乱れてしまいます。京都府立医学大学の論文では平日と休日の睡眠時間に差があると睡眠の質が低下して、昼間に強い眠気が出ることが確認されています。

    日中の過ごし方

    良質な睡眠は朝からの日中の過ごし方が大きく関連しています。安眠には体の覚醒スイッチをオフにする必要があり、夜にオフにするためには起きている時は覚醒スイッチをオンにすることが大切だと研究でも明らかになっています。覚醒のスイッチを入れるためには、起きたらまずはカーテンを開けて光を浴びるのがポイントです。

    スタンフォードの研究所の研究では、昼食と眠気の関係は実は証明されていません。昼食後のまったりした感覚は、実は眠気でなく倦怠感だと言われています。食事をすると血糖値が上がり、血糖値が高くなるとオレキシンというホルモンの分泌量が減ることが研究で分かっています。このオレキシンは体の覚醒スイッチをオンにする作用がありますが、これが出ないと覚醒スイッチがオンになりません。対策としては昼食の量を減らすことで、オレキシンが正常に分泌されます。

    呼吸と睡眠

    睡眠の質を悪くしている典型的な原因が睡眠時無呼吸症候群です。呼吸が止まると眠りも浅くなり、夜中に目覚めることが多くなり、まとまった睡眠が取れ なくなる人も多いです。そういう人は睡眠不足が慢性化してしまい、深い眠りの時間が後ろ倒しになり、朝に深い眠りが来ることで朝起きるのが辛くなります。

    一方で睡眠時無呼吸症候群ではない人も睡眠の質を落とす呼吸をしている人も 多くいます。睡眠の質を落としている呼吸は口呼吸で、良質な睡眠を取れてる人は鼻呼吸をしている人が多いことが分かっています。

    朝を大事にする

    世界的に活躍している有名人の多くは朝に早起きして自分の時間をとても大切にしています。そして口を揃えて朝の時間の過ごし方が、その日の質を決めると言います。どれだけ疲れていても、静かな明け方にお茶やコーヒーを飲みながら好きな音楽を聴いたり、本を読んだりしていると自然と気持ちがリラックスしてエネルギーが満たされるものです。落ち込んでいる時も、ふさぎ込んで寝るよりも、朝早くに自分の好きなことをして過ごす方が安心感を取り戻せると言います。つまり朝活とは勉強などの生産的な活動で自分を高める時間を作るというよりは、その日1日を頑張るための準備期間のようなものです。

    70万人の遺伝子を分析したある研究によると朝方人間の遺伝子を持つ人は、朝方人間の遺伝子を持たない人よりもうつ病になるリスクが低く、幸福を感じるという結果が出たと言います。心や体を休めるというと決まって朝遅くまでゆっくり寝るとか、どこか旅行に行ってリフレッシュするようなことを考えがちですが、実は朝早く起きて太陽の光を浴びゆったりと過ごすだけで十分に心や体を休めることができます。休息の質は何をするかではなく、頭と心が何を感じているのかに左右されます。朝早く起きて本当の余裕を知ると日々の生活のストレスからしばらく離れて日常生活でも簡単に心と体を休める時間を作れるようになります。まずは朝早く起きることは何かをするためではなく、その日1日で何かを成し遂げるための心と体のリフレッシュ時間であると考えてみてください。

    早起きは3文の得

    なぜ昼でも夜でもなく朝の早い時間帯が最も自分の時間を楽しむのにおすすめなのかは、それには大きく二つの理由があります。まず一つ目の理由は、朝は自分がコントロールできる唯一の時間だからです。逆に言えば特に平日に関して言うと、朝以外のほとんどの時間は仕事や家事などがあるので自分で時間の 使い方をコントロールすることができません。冷静に考えてみると1日の内に純粋に自分の意志で使える時間は、案外長くありません。早く起きれば自分がコントロールできる時間が増え、朝の時間が最も自分の時間を楽しむのに適しています。

    そして2つ目の理由は、朝はぐっすりと寝た後なので1日の仕事を終えてクタクタに疲れている夜よりもずっと元気なことが挙げられます。朝起きた瞬間は眠くても少し光を浴びると目が覚めて活力が湧いてくるものです。仕事帰りで疲れていると寝ることを優先してしまいますが、朝はまだ自分がやりたいことにチャレンジする意欲に溢れています。しかも朝にやるべきことを済ませておくと夜は心穏やかに過ごすことができ、朝に充実した時間を過ごすことで時間を有意義に使えているという自己肯定感も高まります。

    自己肯定感が高まってくると自信が湧いてきて、さらに時間を有意義なものにしたいとエネルギーが湧いてくるものです。このようなメンタルになると早起きをさらに楽しめるようになり、いつも時間に追われて自分がやりたいことができていないとイライラしたりストレスを感じたりしている日常から抜け出せますので、朝の時間を自分のために使うことがおすすめです。朝活は分かりやすく言えば、週末のような自分が好きなことをできる時間を毎日手に入れられる習慣と言えます。

    睡眠の質を上げる「クルミ」

    クルミは天然のメラトニン供給源になることがテキサス大学の研究論文で明らかになっています。メラトニンとは、端的に言うと人が深い眠りに落ちるためのホルモンです。メラトニンは食品中に含まれず、体内で作り出す必要がありますが、メラトニンの原材料のトリプトファンというアミノ酸がクルミには豊富に含まれています。ただしメラトニンは体内で作るまでに長い時間が必要となるため、クルミを食べるのは朝です。朝から良い睡眠の質が取れるか取れないかは決まっていると言えます。他にも食物繊維やワインを上回るポリフェノールが豊富に入っており、つまりアンチエイジングにオススメの食品だと言えます。

    研究の科学的な裏付け

    ハーバード大学の研究によって人の心というのは時間帯によって変化し、朝のうちは理性的で道徳意識が高いという結果が出ています。そして時間が経つにつれ集中力も切れ、自分で自分を律する精神力、セルフコントロール力が衰えます。つまり精神力を使い果たしていない朝は、前向きに物事に取り組むこと ができます。その他の研究でも朝方の人は夜型の人より先を見越した行動ができビジネスが成功する確率が高いことが分かっています。

    毎朝同じ時間に起きる人はエネルギーに溢れ、意欲的な人であるということも分かっています。また頭の働きも如実に時間帯によって変わります。1日の時間帯が学生の成績に及ぼす影響を調べたところ、学校に登校してから時間が経てば経つほどの成績は下がっていたことが分かっています。つまり時間が経てばどんどん脳や体も疲れていくため、パフォーマンスが落ち、頭の回転も鈍くなると言うことです。

    一般的に人間が継続して集中できる時間は90分と言われています。 しかし人とは興味があることであれば3時間でも集中でき、逆につまらないことであれば10分たりとも集中することはできません。つまり何をするかによって集中できる時間の長さが全然違ってきます。

    ただ、どれだけ好きなことであっても徐々に集中力がなくなり、またどんなに好きなことであっても長時間やっていれば必ず飽きます。健康づくりのための睡眠指針の中で、人間が十分に覚醒して作業を行うことが可能なのは、起床後12から13時間が限界で、15時間以上が経過すると初期予備運転と同じ程度の作業効率まで下がってしまうと発表されています。

    例えば朝7時に起きる人であれば19時から20時が覚醒して作業を行う限界であり、22時以降はお酒を飲みながら作業を行っているのと同じような状況になるということになります。

    こんな状態で必死に意志力を振り絞って無理やり勉強したとしても三日坊主で終わってしまう可能性も高くなります。同じ時間で作業をするのならば朝の新鮮な集中力の高い時間帯に行う方が何十倍も効果的で効率的です。朝は睡眠によってしっかりと疲れが取れ、脳のゴミが洗い流され、集中力がまだ1ミリも切れていません。目覚めた直後が一番パフォーマンスが高く、意志力の供給が最も高まる時間であると言われています。

    コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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