痩せ願望は緩やかな体重制限で

    女性の統計データを見てみると、BMI(ボディマス指数)18.5を切るような、医学的に痩せている人は1割程度、それに対して、痩せたいと思っている人が標準体型の人の中で約半数います。

    BMI(ボディマス指数)は、国の基準ではBMIが18.5 kg/㎡未満を「痩せ」、18.5~25 kg/㎡を「普通体重」、 25 kg/㎡以上を「肥満」としています。

    BMIはザックリとしたベンチマークになると思いますが、例えば身長と体重が全く同じ人でも、骨格の違いによって体脂肪率は違う場合があります。筋肉の量で体重も変化するので、痩せすぎか太りすぎかの判断は、体脂肪率でモニターした方が、その人それぞれに合った正確な基準になります。

    痩せたい願望

    「美しくなりたい」、「憧れのモデルやタレントに近づきたい」などで痩せたいと思う人も多いでしょう。ちなみにテレビに映る芸能人がなぜ体型を気にしているのかといえば、単にテレビだと太って見えるからです。

    BMIが「普通体重」の人は痩せる必要ないと思いますが、特にBMIが22ぐらいの人から、急にもっと痩せたいと考える傾向があります。健康のためにダイエットをして理想の体型を実現・維持するのは良いですが、行き過ぎてしまうケースがあります。

    痩せたい願望は、ストレスによるものが大きいと言われています。スタイルをキープして華々しく活躍し、痩せることで自信をつけるような風潮が、行き過ぎた痩せたい願望を生んでいる現状があります。その理想が「痩せすぎ」だとしても、本人にその自覚がないことが問題です。痩せるという行為にとりつかれてしまうこともあります。

    痩せすぎると骨と筋肉が減り、動けなくなるため、少し食べても太りやすくなるため、ますます食べなくなる悪循環に陥ります。好きなケーキは時々食べつつ、日常はタンパク質や野菜をしっかり摂り、適度な運動を取り入れれば、厳しい食事制限、筋トレもいらない範囲で健康な状態を保てるはずです。

    メタボより怖い、痩せ過ぎ



    J Epidemiol 2011;21(6):417-430

    このグラフによると、痩せているほど死亡リスクが高いことがわかります。同様のデータが世界中で示されており、専門家の間では「肥満パラドックス」と呼ばれています。

    この背景に「サルコペニア」という状態があります。サルコは筋肉、ペニアは減少という意味で、文字通り筋肉が減少して、握力など骨格筋の筋力が低下・減少し、ふらつきや転倒のリスクだけでなく、心臓に負担がかかりやすくなるからです。つまり筋肉が減ると「血液循環の補助ポンプ」の働きが弱くなるため、心臓だけで全身の血液循環を担う必要があるため、心臓に大きな負担がかかるのです。

    スーパーモデルのメッセージ

    2016年を最後に表舞台から姿を消したスーパーモデルのリンダ・エヴァンジェリスタ。彼女は、脂肪細胞を減少させるクールスカルブティング施術を受けた結果、脂肪細胞が増加、さらには脂肪が固まってしまう症状を発症することになってしまいました。これを機に表舞台から姿を消し、5年の沈黙を経て、この大手施術会社を告訴しています。彼女は「この裁判の中で、私の物語を人々に知ってもらうこと、昔のような姿には戻れないけど、胸を張って外に出ていきたいと」インスタグラムのメッセージを残しています。

    スーパーモデルのような美しさを求めるファッション業界は、男性が支配する業界であり、彼らによってその美の基準が決められてきた背景があります。モデルの業界では2キロの増量で仕事がなくなり、アスリート並みの厳しい食事制限やダイエットで体型を維持しなければなりません。そんな彼女がクールスカルブティング施術を頼ったのは、美の基準からはみ出すことを許さないプロの意識だったとも言えます。

    近年では、多様性を意識したモデル採用(プラスサイズモデル、ジェンダーレスモデルなど)が行われている反面、まだまだ美の基準は固定化しており、ダイバーシティの重要性を認識しながらも、まだまだ認識の変化が難しい状況です。スーパーモデルという厳しい業界の例かもしれませんが、健康を阻害するぐらい痩せ願望を持たれる方が多くいます。しかしながら、痩せすぎを問題視し、美と健康とは不可分のものであるという信念による意識改革が始まっていることも確かです。魅力的な自分になることを目標にするなら、痩せることを目的にするのではなく、健康も美しさも両立することを目指しましょう。

    自分らしく輝き続けること

    ラムラ・アリ(Ramla Ali)をご存知でしょうか。彼女は東京オリンピックにも出場したソマリア初の女性ボクサーであり、モデルであり、最近ではカルティエの新しい顔にも選ばれました。

    強い意志で人生を輝かせたシンデレラ・アスリートの姿の一方で、アフリカ出身の女性として、貧困、いじめ、人種差別、女性蔑視など、様々な困難に立ち向かってきました。

    ラムラ・アリ(Ramla Ali)
    Ramla Ali Is The Last One Standing/https://www.elle.com/uk/life-and-culture/a37209441/ramla-ali-elle-interview/

    彼女はインタビューの中で「どんなにつらい人生でも決して不平不満を言わず、いつも笑顔で目の前の人生を乗り切るだけ」と発言しています。誰もが彼女のようになれるわけではありませんが、自分たちのストーリーを語る姿には、共感と勇気を与えてくれます。

    究極の美しさとは「自分が自分らしくあること」

    美しくなりたいという願いは、究極的には「自分に自信」を持つための手段です。その行動原理は、「誰かに褒められたい」といった他人からの評価でもなく、異性に「モテる」ことを目的にしたものでありません。ましてや、同性間で「勝つ」ためのものではないのです。

    「自分に自信」を持つということは、生き方が見える女性になること、そして容姿の美しさだけでなく、生き方そのものが輝いています。本当の美しさとは、ひたむきな夢に向かって生きる勇気なのかもしれません。

    誰でも必ず長所を持っています。あたなは周りを笑顔にするのが得意な人かもしれません。英語が得意、旅の知識が豊富、営業が得意な人など、また自分では気づかない長所を持っている人も沢山います。

    大事なのは、その先にプラスファルファをして、自分の持ち味を二つ三つと広げていくことです。ラムラ・アリは、ボクサーから始まり、アクティビスト、モデルへと自分の個性を広げています。

    自分の中にある長所を、人生の中で使える人と使いきれないまま足踏みしている人の違いは、「自分に自信」があるかないかだと思っています。まずは「自分に自信」を持つためには、成りたい姿をイメージし続けることです。自分のイメージを抱き続けていれば、道に迷うことはあっても、どちらに向かうべきなのか直感が働いてくれるはずです。

    自分の心と向き合い、何がしたいのか、どんな風に生きたいのかを探り、「自分が自分らしくあること」を最優先して下さい。「他人からどう見られるのか?」ではなく「自分はどうありたいか?」という自分軸のもと、「個性」や「パーソナリティ」を重視する「自分らしさ」を追求する人が増えることを願っています。

    常に最高な状態で生活ができ、美しくなることで「自分に自信」が持て、あらゆる人々が自分らしく生きることができ、色々なことにチャレンジしていく、そんな美しい輝きを放つ自分でいてほしい。ハリニーは肌も心も身体もにごりのない透明感を引き出す、唯一無二な場所としての存在を目指します

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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