疲れが取れない5つの原因

疲れが取れない5つの原因

日本は疲労大国と言われ、文部科学省の疲労研究班で行われた調査で、日本人の60%が常に疲れを感じていると報告されています。

なぜ疲れが取れないのかを理解し、その原因について適切に対処できるよう、また疲れやすい人にはどんな特徴があるのかを解説します。

慢性的な疲れの理由

いつも疲れていると感じる原因には、①セロトニンの不足、②タンパク質の不足、③概日リズムに逆らう生活、④寝る前の過ごし方の問題、⑤水分の不足があります。

一般的には肉体的な疲労より精神的な疲労、つまり脳が疲れていることが現代人の特徴です。日常的に強いストレスを感じ続けると、脳が興奮状態のままになることで、疲労が蓄積すると言われています。

東邦大学名誉教授有田医師は、30年以上に渡りセロトニンを研究し、この脳の疲れを取るには、①セロトニンをしっかり分泌させることが必要であると述べています。

セロトニンは、脳内の神経物質の一つで、感情や精神面、睡眠など人間の大切な機能を健全な状態にするために重要な役割を果たします。セロトニンが不足すると、慢性的な疲労を感じるようになり、イライラしたり、不眠症になったり、果てには、うつ病になったりするケースがあります。

医師が教える疲れない人の脳

セロトニンを分泌させるためには、太陽の光を浴びて、リズム運動をきちんと行うこと、それだけで「脳疲労」が消えて、気持ちが安定してくると述べています。

例えば、朝起きてから、日光を浴びながらリズムよく散歩(朝散歩)することが、セロトニンの合成・分泌を最大限活性化させることができます。結果として、生活のリズム、自律神経のバランスや体内時計が整い、心身の調子が安定して睡眠の質が高まるなど、様々な効果が得られます。

次に②タンパク質の不足によって、倦怠感の増加、肌のハリやツヤ弾力を維持するコラーゲンの減少により肌トラブルが増加したり、また集中力や思考力の低下、心身の不調につながると言われています。

このように私たちが健康に生きていく上で、とても重要なものなので、不足しないようにしっかりと食事から補うことが重要です。ある研究では、たんぱく質の構成要素である分岐鎖アミノ酸によって倦怠感が軽減される可能性が指摘されています。

③概日リズムとは、体内時計のことで、約24時間周期でリズムを刻んでいます。このリズムに従って生活パターンが決まります。しかし週末に夜更かししてしまうなど、平日との生活時間のズレによって体内時計が狂うと、心身の不調を招くことになります。研究では概日リズムと睡眠パターンがズレることで、慢性疲労が発生することが分かっています。

④寝る前の過ごし方は、睡眠の質や疲れを取る事に大きな影響を及ぼします。いくら寝ても疲れが取れないのは、寝る前の過ごし方が間違っている可能性があります。

例えば、寝る前に食事(寝る2時間前)をしてしまうと、成長ホルモンの分泌を阻害することが分かっており、睡眠を妨害します。成長ホルモンは疲労回復ホルモンと言われ、分泌されなければ疲労回復効果が著しく減じられてしまいます。ただし、空腹では眠れないこともあるので、睡眠の質を上げる食べ物である、アーモンド、くるみ、バナナ、キウィフルーツなどを少量食べてください。

睡眠をしっかり取る事で、特定の慢性疾患を発生するリスクを減らし、脳が健康に保たれ、免疫システムを正常に保つことができます。また寝る前のスマホは、ブルーライトが脳を目覚めさせて、メラトニンの分泌を抑えるだけでなく、分泌を2〜3時間遅らせるので、体内時計が乱れる原因になります。

最後の⑤水分不足は、体に必要な生化学反応に必要な水分不足することで、疲れが出てしまうことが研究によって明らかになっています。例えば、軽めの脱水症状が認知機能と気分にどのような影響を与えるかということを調査した研究によると、認知能力の低下、作業記憶への悪影響、緊張や不安、倦怠感が増加したことが分かっています。そのため水分を補給することを心掛けてください。ただし、水分補給にエナジードリンクなどの飲料水は避けてください。エナジードリンクに依存すると、リバウンドで疲労や眠気が発生するということが実験によって確かめられています。

セロトニンの分泌を促す「頭の鍼」

蓄積した疲れを解消するためには、セロトニンをしっかり分泌させることが必要です。頭の鍼は、その刺激により脳内へ働きかけ、セロトニンの分泌を増加させることができると考えられています。

さらに研究では、鍼通電刺激(鍼に低周波の電気を流す治療法)はストレスによって変化した神経伝達物質を正常化させることで、ストレス緩和を図っている可能性があることが明らかになっています。結果として、自律神経のバランスが整い、交感神経と副交感神経の働きがスムーズに行なわれ、体内時計が正常化し、スムーズな入眠につながります。また自律神経は、心臓や胃腸の働き、血圧のコントロールもしていますので、自律神経のバランスが整うことによって、内臓機能のバランス回復に役立ちます。

【本コラムの監修】

HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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