頭の鍼で頭の臭い対策

    頭の鍼で頭の臭い対策

    匂いや体臭は、私たちの人生に非常に大きな影響を与えます。なぜなら、匂いは私たちの脳の本能部分に訴えかけ、臭いという匂いは不快という感情を相手に引き起こしてしまうからです。

    頭皮の臭いの原因

    頭皮の匂いの原因1つは、過剰に分泌されたり、残ってしまった皮脂です。皮脂は、頭皮をダメージや乾燥から守る働きをしてくれますが、過剰に分泌されたり、頭皮に古い皮が残って毛穴に詰まってしまうと、皮脂から雑菌が増えて嫌な匂いの原因になります。実は頭皮は皮脂を多く分泌する部位であり、Tゾーンの2倍の皮脂の分泌量があると言われており、全身で1番皮脂の分泌量が多い部位です。しかも頭皮は汗も多く分泌されるだけでなく、髪の毛があるから蒸れやすいのが匂いの原因になります。

    次の頭皮の匂いの原因は、加齢臭です。加齢臭は耳や首の後ろから匂うと言うと言われますが、頭皮は特に皮脂が多いので加齢臭が発生しやすい部位です。ちなみに加齢臭は、パルミトオレイン酸という脂肪酸の一種が30代半ばから発生し、40代以降でさらに増え、パルミトオレイン酸が酸化するとノネナールという物質が生成されて加齢臭を発生させます。皮脂の分泌量が多いほどパルミトオレイン酸が増加してノネナールが多く発生します。

    加齢臭は、男性のイメージが強いですが、女性にも加齢臭はあります。女性は女性ホルモンが皮脂の分泌を調整しているため皮脂の量が男性より少なくなります。そのため女性は男性より皮脂の匂いが少ないですが、女性は加齢によって女性ホルモンが減少すると皮脂が酸化しやすく、加齢臭が発生してしまいます。男女とも40歳以上になると加齢臭が発生しやすくなると言われています。

    体臭の主な原因

    体臭の主な原因の1つ目は、皮膚ガスです。皮膚ガスは、私たちの皮膚から放出されるガスです。皮膚の細菌が皮脂や汗を分解することでガスが発生し、実際皮膚ガスの中には体臭の原因となる成分が含まれていると言われています。特に長時間シャワーを浴びなかったり、汗をかいたまま放置したりすることでガスが増えて体臭が強くなると言われています。

    また、食べ物が直接体臭に影響します。例えばニンニクやアルコール、スパイシーな食べ物も体臭を強くする可能性があります。これらの食べ物が体内で分解される過程で大衆の原因となる成分が発生します。一方で極端なダイエットで体がエネルギー不足になると、脂肪を分解してエネルギーを作ります。その過程でケトン体という物質が増え、ケトン体は体臭の原因となることがあります。

    そして体臭の原因となる3つ目は、疲労とアンモニア臭の関連性が挙げられます。疲れているとアンモニア臭が強くなることがあり、疲れると体臭が変わると言われています。疲労が溜まると体内でアンモニアが増えて汗として排出され、そうしてアンモニア臭が強くなります。実際過度な運動や睡眠不足の人はアンモニア臭いが強くなることがあります。

    東洋医学的に診る「体臭がキツい」

    臭いが出てくる皮膚は、東洋医学の五行(木火土金水)では「金」になります。「金」の概念は悲しみにあり、この悲しみ時に甘いものを食べたくなります。この甘いものを食べれば食べるほど悲しみという概念が強くなります。その結果、皮膚の汗腺から臭いが出るようになります。

    例えば、甘いクッキーやチョコレート、ケーキには、植物性の脂肪が沢山入っており、その多くが体の中に入ってくると酸化する、つまりアルデヒドとなるようなものが入っています。このような不飽和脂肪酸の多くは人工的に作られたものであり、臓器を壊すだけでなく体の中にも蓄積し、臭いの原因となります。

    一方で体臭がキツい人は、何らかのストレスを強く受けており、副腎からストレスホルモンであるコルチゾールやグルカゴンが分泌されます。これらは血糖値を上げるホルモンであり、この血糖値が上がると頭の中が糖分で満たされ、大脳の前頭前野からドーパミンが分泌されて一時的な幸せが訪れます。つまりストレスがあると甘いもの食べたくなる原因になります。

    そうなると今度は甘いもの食べなくてもストレスがあると、グルカゴンやコルチゾールなどのホルモンが分泌され、糖新生と言う自分の筋肉や脂肪を分解し て、ブドウ糖を作ります。この時に問題になるのが脂肪を分解するとケトンというものができます。このケトンが大量にできた場合に、多くの日本人は体内で処理しきれません。なぜなら日本人は農耕民族の遺伝的な影響が強く、動物性タンパク質や脂肪は、主に貝から摂っていました。貝には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が入っており、タンパク源や脂肪源にもなる優れた食べ物でした。また全国にある貝塚の遺跡からは昆布やワカメの茎が多く出ており、つまり食物繊維やビタミン、ミネラルは海藻から摂っていたことが分かります。

    一方で狩猟民族では、狩猟で得た獲物を食べて皮下脂肪や内臓脂肪に蓄えて、飢えを凌いでいました。つまり糖新生で蓄えを分解する回路が十分あり、糖新生によるケトンを処理できる体となっているのです。この処理する回路が、アポクリン汗腺(脂分の汗をかく)です。そのため欧米人の方は、日本人よりも体臭があり、それはケトンを汗をかくことで捨てているからです。

    日本人は、自分の内臓脂肪や皮下脂肪に溜め込まなくても、農耕により食料を備蓄できる民族でした。そのためアポクリン汗腺が発達しておらず、ケトンを捨てることがうまくできません。因みに、このケトンは3つあり、ヒドロキシ酪酸、アセト酢酸、アセトンがあり、いずれも臭い成分です。これらが混ざっていることが体臭の原因になります。

    日本人には捨てる回路がないため、ストレス(悲しみ)で甘いものを食べ続けるなど糖新生が起きやすい生活をしているという条件が整ってくると体臭がキツくなることになります。加えて良くない油、パーム油を沢山摂っていることも悪条件になります。

    実は先進国では食用油にパーム油を使うことが禁止されています。パーム油は毒性が高く、発がん性のリスクも指摘されています。日本は非常に多くの食品に使っており、油の流通量の約30%がパーム油と言われています。例えば、お菓子の裏を見ると植物性油脂と書いてありますし、カップラーメンにも、コンビニの弁当にも植物性油脂と書いてあります。つまり何の油かが表示義務がないところに使われている可能性が高いのです。いずれにせよ、甘いものを食べ、そして植物性油を食べという悪循環が体臭を作る原因になります。対処療法は、正しい食を食べ、そしてストレスがあったとしても甘いものたくさん食べない、こういう生活をすることで体臭の予防が東洋医学的にも西洋医学的にもできることを理解しましょう。

    頭皮の臭いのNG習慣

    間違った洗髪

    本人が気づきにくい加齢臭の発生源が頭皮です。大切な頭部を守るために、頭皮では日々たくさんの皮脂が分泌されています。皮脂を分泌する皮脂線は背中では一般的に1cmあたり40個程度とされますが、頭皮では190個以上に及び、背中の5倍以上の皮脂が日々分泌されています。そのため頭というのは加齢臭の発生限になりやすいことが知られています。

    そして間違った洗髪で皮脂を異常に分泌させてしまうことがあります。あるあるなのが皮脂の匂いを洗い流そうとしてシャンプーで1日何度も洗うことです。皮脂を取りすぎると頭皮は皮脂を補おうとしてさらに沢山の皮を作ってしまいます。逆に髪の毛は洗わないと頭皮に古い皮脂が溜まるため酸化して臭くなってしまいます。そのためシャンプーは1日 1回、どうしても頭皮の必のベタベタが気になる人は、夜シャンプーして朝はお湯だけ流すとかにすると良いでしょう。またシャンプーが頭皮に残っていると匂いの原因になるので、シャンプーにかけた時間の2、3倍の時間を目安としてすすぎに時間をかけましょう。

    そしてシャンプーするタイミングは、湯舟に浸かってから髪の毛を洗うのがおすすめの順番です。最初に湯舟に入ると頭皮の汚れが浮いてくるため、汚れが落ちやすくなります。また湯舟の良いところは汗をかけることです。濃度の高いベトベトの汗から次第にさらさらの汗になってきますが、ベトベトの汗は匂いの原因となりやすい汗です。一方のサラサラとした汗はほぼ水に近い成分で、蒸発しやすいので匂いの原因になりにくい汗です。また髪の毛の自然乾燥させると濡れた髪には雑菌がどんどん繁殖し、匂いの原因になります。お風呂から上がったら、なるべく早くドライヤーで乾かすようにしましょう。

    睡眠不足

    皮脂の匂いと関係するのが睡眠不足です。寝ている間に分泌される成長ホルモンは皮脂の代謝や修復を促してくれますが、寝不足になると成長ホルモンの分泌が抑制され、頭皮環境が悪くなり、頭皮の匂いが発生してしまいます。成長ホルモンは、睡眠後3時間に最も多く分泌されるため、その時に深い眠りについていることが重要です。寝る直前までスマホを見ていると、スマホから照射されるブルーライトを浴びると神経が活発になります。すると脳が興奮してしまい眠りが浅くなります。

    ストレス

    ストレスによって自律神経が乱れると血行や代謝が悪くなります。そうなると溜まった皮脂を排泄しづらい環境になってしまいます。さらに自律神経の乱れは、男性ホルモンの分泌を増やしてしまいます。すると皮脂が増えて頭皮の匂いの原因になってしまいます。

    また、ストレスも体臭に影響します。ストレスが溜まると皮膚ガスが増えることがあり、この皮膚ガスが大衆の原因となります。睡眠をしっかり取るだけでもストレスは軽減され、睡眠は自律神経を整えてくれる大切な役割があります。

    加齢

    女性としては高年期が気になると思いますが、高年期と体臭も関係があります。高年期にはホルモンバランスが変わり、それが汗の量や匂いに影響することがあります。高年期になるとエストロゲンというホルモンの分泌が減少し、それが汗腺の活動を活発にして汗の量が増えます。汗が増えると体臭も強くなる可能性があります。

    毎日同じ服を着ている

    加齢臭の直接の原因は皮膚の常在菌による過酸化脂質の分解です。服を何日も洗濯せずに着ることは服に菌や皮脂が付着して、繁殖してしまう原因になります。特に注意しなければいけないのが服に付着している皮脂です。皮脂は油汚れの1つであり、水を使用した通常の洗濯だけではしっかりと落とすことができません。このように落とし損ねた皮脂は、どんどん酸化して過酸化脂質となることから、体のみならず服からも加齢臭が発生することになってしまいます。

    そこでお勧めしたいのが弱アルカリ性の洗剤を使うことです。加齢臭の原因となる皮脂は、酸性の物質のためアルカリ性の洗剤を使うことで、服についてしまった皮脂が洗い流されやすくなります。さらに皮脂を落とすためにぬるま湯に漬け置きしておくというのも効果的です。

    汗をかいても放置している

    汗には様々な不純物が含まれていて、汗をかいた皮膚を放置しておくとそこが雑菌の温床になって体臭の原因になってしまいます。特に脇や股などで分泌される汗には、水以外にもたくさんのタンパク質や脂質が含まれていて、それらが細菌の餌となることで独特の匂いを発してしまいます。このような匂いを予防するために汗をかいた際は、面倒でもこまめに拭き取るように意識してみましょう。

    運動不足

    運動不足が体臭に影響することがあります。運動不足は汗腺の機能を衰えさせることがあります。運動をすることで汗腺が活発になりますが、逆に運動不足になると汗腺の機能が低下し、体内の老廃物が排出されにくくなり、それが体臭の原因となることがあります。

    一方で特に大切なのが、運動と入浴による汗腺機能のトレーニングです。汗腺機能は、運動と入浴で、その機能が向上します。また適度な運動と入浴で汗腺の機能が活発になり、体臭を予防することができます。

    加齢臭が悪化する食べ物

    普段食べているものによって皮脂の分泌量や匂いは変わります。頭皮は肌と同じように皮脂を分泌し、動物性脂肪の多い食事、例えば肉類、揚げ物、加工食品、甘いものの摂りすぎは悪臭の原因なります。こういう食品は老化物質も多く発生させ、加齢臭も加速させてしまいます。

    冷凍マグロ

    加齢臭は皮脂が加齢によって酸化し、それが皮膚の常在菌によって分解される ことで発生すると考えられています。そのため加齢臭の直接的な原因としては皮脂の過剰分泌と体の酸化の2つを挙げることができます。つまり簡単に言えば加齢臭の原因となってしまう食べ物は、体を酸化させてしまう脂っぽい食べ物です。

    その代表的な食べ物がマグロです。食べ物には体内でアルカリ性の性質を発揮するアルカリ性食品と、逆に体内で酸性となる酸性食品があります。マグロは代表的な酸性食品の1つで、特に体が酸性に傾きやすいことが知られています。マグロは漁獲の際に暴れ回るため、筋肉に乳酸が蓄積した状態で出荷されます。この乳酸によって、マグロ自体が酸化し、それを食べることで私たちの体も酸性に傾いてしまうと言われています。一方で、マグロには脂肪分もたっぷりと含まれています。特に脂の乗ったマグロのトロには、不飽和脂肪酸というのは科学的に非常に不安定で酸化されやすいことが知られており、酸化した不飽和脂肪酸は過酸化脂質となって私たちの健康に悪影響を与えることが分かっています。

    ラットにDHAを投与した研究では、DHAの投与量が多いほど組織の過酸化脂質が増えることが分かっています。過酸化脂質は、冷凍したマグロでも少なからず発生することが分かっており、冷凍であるかどうかに関わらず新鮮ではないマグロには常に過酸化脂質のリスクがあります。そして常在菌によって分解されることで加齢臭の原因となる成分もまた、脇などから分泌される過酸化脂質に他なりません。

    一方で新鮮なマグロであれば不飽和脂肪酸が過酸化脂質になる前に、マグロそのものが持つ豊富なセレンの抗酸化作用によって過酸化脂質を分解してくれることも分かっています。

    ニラやニンニク

    ニラを食べると口が臭くなるというイメージがありますが、ニラは口臭のみならず加齢臭まできつくしてしまう可能性があります。ニラにはアリシンという物質が豊富に含まれていて、この物質が刺激となって加齢臭を強めてしま可能性が指摘されています。アリシンはニラ独特の刺激臭を生み出す香り成分ですが、健康上に様々なメリットがある一方で、口臭や加齢臭といったあまり嬉しくない副作用も持っていることで有名です。特にアリシンには高い抗菌作用があることが分かっています。

    口の中や食道、女性器などにおける匂いの原因となってしまう菌にカンジタ菌という真菌があります。この真菌にアリシンを投与した実験では真菌の長寿遺伝子を抑制することによって、カンジタ菌に対する高い抗菌作用を発揮するということが分かりました。またアリシンはニラだけでなく、ネギやニンニクといった同じく刺激があり、臭いイメージのある野菜に豊富に含まれています。

    これらの食べ物もまた体臭というデメリットを除けば素晴らしい健康効果が期待できます。高コレステロール食を与えられているラットに、アリシンが含まれたニンニク粉末を6 週間与えた実験では、血中コレステロールや中性脂肪の上昇が抑制されたことが分かっています。

    ニラやニンニクの健康効果だけを享受し、加齢臭を防ぐためには、マッシュルームを食べることでニンニクを原因とした口臭や体臭が減少するということが分かっています。被験者63名に、ニンニク汁で焼肉を食べてもらい、その後マッシュルームから抽出したエキスのキャンディを1個舐めてもらった実験では、63名中58名で消臭効果が認められたことが分かりました。またこのようにニラやニンニクによる体臭を軽減してくれるのみにならず、マッシュルーム抽出エキスにはそもそも加齢臭を抑える効果もあると言われています。加齢臭に悩む男女にマッシュルーム抽出液を与えた実験では、加齢臭の原因となる成分が減少することが分かりました。

    ジャンクフード

    ジャンクフードは加齢臭の最大の原因と言っても過言ではありません。なぜなら、ジャンクフードには不飽和脂肪酸が含まれている他、体を酸性に傾けてしまう作用があるためです。またジャンクフードは、過酸化脂質の酸性によって加齢臭を発してしまうのみならず、腸内環境を悪化させることで体臭そのものをきつくしてしまうというデメリットもあります。

    被験者にハンバーガー、チキンナゲット、ポテトチップ、コーラというジャンクフードだけからなる食事を10日間摂ってもらったロンドンキングスカレッジの実験では、わずか10日間の間に腸内細菌が大きく減少したことが分かっています。実験前には被験者の腸内には3500種類の腸内細菌がいましたが、10 日後にはその内の1300種類が死滅してしまい、腸内フローラのバランスが大きく 乱れてしまいました。またこの研究の実施者によれば、ファストフードや加工食品をわずか2日続けて食べただけでも腸内細菌のバランスは乱れると言われています。

    このように腸内細菌の多様性が失われてしまうと腸内環境が悪化し、便が溜まって有害なガスが腸内で発生することになります。腸内で発生した有毒なガス は血液中や呼気に回ることで体臭や口臭の原因となります。

    アルコールとおつまみ

    アルコールは様々な理由によって加齢臭や体臭を強めてしまう原因となります。アルコールを飲むと血管が拡張するため汗をかきやすくなります。脇の下や首元などに汗が溜まると、湿気により皮膚の常在菌が活発化し、過酸化脂質の分解が促進し、加齢臭が強くなってしまうと言われています。特に注意しなければならないのがお酒と一緒に食べるおつまみです。

    お酒を飲むと肝臓が大きなダメージを受けますが、その状態で脂肪たっぷりの唐揚げやラーメンを食べると動物性脂質を体が処理できなくなってしまいます。それらの脂質が体内で処理されないまま酸化していくことで過酸化脂質となって加齢臭を強める原因となります。またお酒を飲んだ後の代謝物であるアセトアルデヒドも体臭の原因となります。お酒を飲んだ後の口臭を酒臭いと表現することがありますが、あの匂いは他でもなくアルコールが代謝されることでできるアセトアルデヒドという毒素が原因です。

    実は、血液中のアセトアルデヒドは炭水化物をよく摂る人で高くなるという研究結果があり、お酒の締めにお茶漬けやラーメンを食べると翌日の酒臭さが強く残ってしまうとも考えられています。また酒臭さは口臭から来ると思われがちで、お酒を飲んだ後の口臭を予防するためオーラルケアをする人も多いでしょう。しかし実際は研究によりアセトアルデヒドによる酒臭さは、口臭よりも皮膚由来の放散の方が多いということが分かっています。

    人が放出するアセトアルデヒドが室内空気中濃度に及ぼす影響を調査した実験では、皮膚由来のアセトアルデヒドの放散速度は呼吸由来のものよりも大きいということが分かりました。この実験から分かる通り、例え口をゆすいだり、歯を磨くことできちんとオーラルケアをしたところで、飲酒後の酒臭さは全く防げないということが分かります。さらに日本福祉大学の報告によれば、アセトアルデヒドは加齢臭の直接の原因となる2-ノナールの原因になることが分かっています。

    加齢臭が消える食材

    梅干

    加齢臭の原因の1つに体が酸性に傾いてしまうことを挙げました。このことから体を逆にアルカリ性に傾けてくれる食べ物は、加齢臭を減らすよう働いてくれることが期待できます。体をアルカリ性にしてくれる食べ物が梅干です。

    梅干に含まれるクエン酸が、体内で代謝されることでアルカリ性を発揮します。またクエン酸は、私たちの活動のためのエネルギーを作るクエン酸サイクルの働きを活発化し、疲労や酸性の原因となってしまう乳酸の蓄積を防いでくれる働きもあります。乳酸は体を酸性に傾けてしまうため、これが減ることで体がさらにアルカリ性に傾いてくれます。

    さらに、梅干にはクエン酸を単体で摂取した時よりも、大きな疲労回復効果が得られることが分かってきました。クエン酸単体を与えたマウスとクエン酸と梅ポリフェノールを一緒に与えたマウスを比較した実験では、梅ポリフェノールを一緒に与えられたマウスの方が、より長い時間泳ぎ続けることができたことが分かりました。また別の研究では、梅酢を与えられたラッドは、与えられなかったラットに比べ、ランニング自給力と肝臓、筋肉におけるグリコーゲンの蓄積量が優位にアップしたことも分かっています。このような実験結果から梅干しには、お酢やクエン酸を飲むよりもさらに強いアルカリ効果が期待できると言えるでしょう。一方で便秘のラットに梅果実を与えることで糞便頻度が増加したという研究もあります。このラットでは消化感の運動の活発化が確認されていて、梅には腸蠕動を正常化し、排便を促し、腸内の有毒ガスの発生を抑え、体臭を予防してくれる働きも期待できると言えます。

    ウーロン茶

    実はウーロン茶エキスは、加齢臭の原因であるノネナールを除去してくれるとされ、薬用デオドランド石鹸などにも使われています。ウーロン茶エキスを含む混合抽出液を含む石鹸を43から75歳の日本人男性20名に4週間使ってもらった実験では、被験者が着用したTシャツの2-ノネナール量が石鹸の使用前よりも優位に減少したことが分かっています。この研究からウーロン茶には、加齢臭を直接除去してくれる効能があることが分かります。

    さらにつくば大学の研究では、アリルメルカプタンやアリルメチルスルフィドといった体臭の原因物質を消去してくれる強い作用があることも分かっています 。アリルメルカプタンは緊張によるストレスによって皮膚から放出される匂いの原因物質であり、アリルメチルスルフィドはニンニクを食べた後の匂いの原因物質です。この研究結果から、緊張して油汗をかいてしまった時やニンニクを食べすぎてしまった時は、ウーロン茶を飲んでおくのが効果的であることが分かるでしょう。

    またウーロン茶に含まれるタンニンには悪臭成分と結合し別の成分に変化させることで匂いの元を絶ってくれる効果もあると言われています。このような効果からタンニンは足の匂いを防ぐための靴の中敷きに配合されているケースもあり、加齢臭と共に足の匂いが気になる方にもウーロン茶はおすすめの飲み物です。

    ほうれん草

    ほうれん草は梅干と並ぶ代表的なアルカリ性食品の1つです。体をアルカリ性に傾けて加齢臭を予防してくれる働きがあるのみならず、ほうれん草には抗酸化ビタミンであるビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEは体臭の元となる匂いをブロックしてくれる作用もあると言われています。

    頭の鍼で頭の臭い対策

    「頭の鍼」の効果として知られているものに、大脳皮質の血流が活発化し、毛細血管を広げる作用があることが確認されています。つまり頭の血流の改善することによって、溜まった皮脂を排泄しづらい環境になっているのを改善し、さらに自律神経の乱れは男性ホルモンの分泌を増やしてしまうため、自律神経を整えることで匂いの根本の改善を促すことが科学的に明らかにされています。

    施術ではひととおり頭の鍼を打ち終えたら約15分程度、頭の鍼を付けたままにします(究極のヘッドスパでは、この間にパルス(低周波電流)を流します)。これを「置鍼」言い、頭の鍼で「良い状態」を脳がきちんと認識し、定着できるようにしばらくそのままにする必要があるからです。そうすることで、エンドルフィンやドーパミンなどの脳内物質の分泌が促されて、さらに「良い状態」を保つように、身体の治癒力が引き出されます。

    本コラムの監修】

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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