東洋医学で診る「排泄の時間」

    東洋医学で診る「排泄の時間」

    現代人が日常的に食べているような食事を続けてしまうとどうしても体に毒が溜まっていってしまいます。その毒をきちんと排泄するような習慣がないと体の中に毒が蓄積し、いずれ心と体の両方がボロボロになってしまいます。

    なんだか気分が乗らない、頭が働かない、昔よりも体力が落ちた気がする、最近記憶力が悪くなってきた、これらは全て体の中に毒が溜まったことが原因かもしれません。心と体から毒を出すために最も大切なことは、食事を変えることです。もっと言うと体に負担をかけないような食事を心がけることで体に毒が溜まるのを防ぐことができます。逆に体に負担をかければかけるほどにどんどん体に毒が溜まっていき、その代表例が過食、暴飲暴食です。

    体に負担をかけないためには、まず小食を実践する必要があります。さらに食べる時間帯についてもしっかりと意識することが大切です。

    デトックスする意味

    老廃物を一言で説明すると体に必要なくなったものの総称で、必要な栄養素が体内で吸収利用された後最後に残る不要物のことを指します。例えば古い角質、腸内細菌の死骸、他には尿酸や尿素、尿酸、クレアチニンなどです。尿酸がたまると腎臓の機能が低下して慢性腎不全に陥ることがあったり、クレアチニンの血中濃度が上昇すると腎臓の機能低下を意味するため、老廃物の排出に腎臓は大きな働きがあることになります。

    体内老廃物は主に便や尿、汗、毛髪から排出されます。その割合は便が75%、尿が20%、汗が3%、毛髪と爪がそれぞれ1%と言われています。老廃物を体に溜め込んだままにしておくと、まず老廃物に含まれている毒素や疲労物質により体への痛みや疲労感が表れます。例えば肩こりやだるさ、蕁麻疹などの原因の一つが老廃物に含まれる毒素や疲労物質をうまく排出できないことにあります。

    また老廃物と一緒に排出される水分も排出できないことがあり、水分が排出できないとむくみの原因になったり、むくみに伴う冷え性を引き起こす可能性も考えられます。そして余計なものを体内に溜め込んでいると必要な栄養をうまく吸収できなくなってしまいます。その結果、体は自分の身を守るために脂肪などのエネルギー源を必要以上に確保しようとし、太りやすい体質になってしまいます。

    さらに必要な栄養素が吸収されなくなり、老化や免疫低下の原因にもなります。老廃物そのものと脂肪細胞や水分がくっ付き、セルライトの原因にもなります。このセルライトは放置しておくと腰痛や肩こりを引き起こすこともあると言われています。さらに老廃物の蓄積は腸内環境の乱れや代謝の低下などの原因にもなります。これらは食欲不振や消化吸収能力の低下、便秘や肌荒れ、そしてアトピー性皮膚炎などの不調を引き起こしかねません。溜まった老廃物は血管やリンパを圧迫し、流れを妨げて老廃物がさらに排出しにくくなるという悪循環に陥ってしまいます。

    老廃物がなぜ溜まるのか

    老廃物は基本的には、便や尿、汗と一緒に体の外へ排出されます。しかし筋力が低下していたり、血液やリンパの流れが悪かったりするとスムーズに排出できずに体内に留まってしまいます。老廃物の約9割は、リンパ管によって運ばれて外部に排出されますが、このリンパ管の中を流れるスピードは1分間に30cmです。

    リンパ液を運ぶリンパ管は心臓のようなポンプ機能を持たないため、リンパ液はリンパ管の動きだけではなく、筋肉の収縮によって少しずつ老廃物を移動させることで排出しています。つまり筋力の低下で筋肉の動きが 少なくなると、リンパ液の循環が滞りやすくなって老廃物を排出しきれなくなり、体の中に蓄積されてしまいます。

    他にも、加齢や生活習慣、ストレスが原因で便秘になったり、汗をかきにくくなったりしてもデトックスがうまくいかなくなります。便秘は老廃物の蓄積の結果でもあり、原因でもありますが、例えば新陳代謝が低下していると老廃物が排出できず体に残ってしまうことになります。さらに食生活などの乱れによって腸内環境が悪化すると便として排出されるはずだった老廃物が排出できなくなります。このように老廃物を溜め込まないためには悪循環を断ち切ることが大切です。

    排泄・摂取・吸収のサイクル

    ハリニーでは東洋医学の理論に基づいて1日を3つのサイクルに分け、体に毒が溜まらないための食事を行うことを推奨しています。

    午前4時から正午まで排泄の時間体が毒を外に排雪する時間
    正午から午後8時まで摂取の時間体が主に 必要とする食べ物と栄養を取り入れる時間
    午後8時から午前4まで吸収の時間体が日中に摂取した食べ物から栄養を吸収し、それを活用する時間帯

    私たちは、何を食べると良いかばかりを考えていますが、体は栄養吸収以上に排泄を求めています。便や尿は元より、体にとって不要になった老廃物を排出することが健康にとって重要なことです。排泄がうまくいかなくなると老廃物が体に蓄積していきます。これこそが体の毒であり、具体的に言えば食事から摂取したものがうまく排出されなかった結果、体に溜まったもののことを指しています。つまり食品は食べれば食べるほど体に毒を溜める危険性を秘めています。

    もちろん、食品の中には抗酸化物質や抗炎症物質など体にとって必要なものも沢山含まれています。しかし過剰に摂取した栄養素は体に溜まって毒になってしまいます。どんなに体に良い食品であっても食べ過ぎてしまったら逆に毒になってしまうので、適度な摂取で止めておこうという意識を持つことがとても大切です。

    また、この毒はどこに溜まりやすいのかと言えば体の管に溜まりやすいとインドの伝承医学アーユルベーダは教えています。管というのは胃や腸といった消化管、血管、リンパ管などです。例えば動物性脂肪を摂り過ぎればコレステロールとして血管に溜まり、過酸化脂質に変わります。この過酸化脂質は非常に体に悪い毒の典型例で、悪玉の脂肪です。この悪玉脂肪が血管に溜まっていってしまうことで血管が老化したり、血管がボロボロになってしまうことになります。

    また便が腸に溜まれば、それはやがて宿便と呼ばれるものになってメタンガスなど毒素を発するようになります。また溜まった毒素が粘膜質の腸管を荒らして腸壁がただれ、栄養吸収がうまくいかなくなることもあります。そこがポリープや腫瘍の温床となることもあります。結果として腸内環境はボロボロに乱れて、その影響が全身にも現れてきてしまいます。

    最近の研究では腸が荒れると脳の神経系にも悪影響が出て、自律神経が乱れ、ホルモンバランスを崩し心まで乱れることが分かっています。

    朝の排出の時間が大事

    毒素を貯めることなく適切に排出するためには、排泄の時間である午前4時から正午までが重要です。朝に排泄を済ませるという方も多いと思いますが、前日食べたものを朝すっきりと排泄することが1日をリズムよく過ごす鍵です。そのため朝に排泄を邪魔するような食品を食べるのは絶対に避けるようにしましょう。

    朝は基本的に何も取らないということをおすすめしますが、果物だけは食べて良いでしょう。なぜなら人間の生理サイクルを考えた時に午前中にしっかりと 便を出すことはとても重要です。体は朝目覚めるとまず便や尿体の老廃物といった毒を大外へ排出しようとします。それが体の自然な生理リズムであり、さらには排泄によって自律神経の切り替えを行う作用も期待できます。

    果物には、酵素が豊富に含まれており、消化に負担をかけずに摂取できる食品です。その結果、腸の排便リズム、排泄機能が邪魔されません。さらに言えば果物は、果物だけで摂る方が胃腸を助けます。果物と他の食べ物、例えばご飯やパン、肉などを一緒に食べてしまうと胃の中で腐ってしまうことが分かっているからです。タンパク質の消化に時間を要し、その間果物は消化を待たなくてはなりません。果物には様々な栄養素が含まれていますが胃の中で発酵してしまうと栄養分が損なわれてしまいます。そのため果物は必ず果物単体で摂取 するべきであり、朝昼夜を考えた時に朝だけ果物を単体で摂取するというのが最も良い食習慣と言えるでしょう。

    また水は、果物の摂取と関係なく午前中にしっかりと飲むようにしましょう。排泄を促すためにも寝ている間に失われた水分を補給しましょう。なぜなら私たちの体の70%近くは水でできており、体内の水が不足すると、血液も水分不足になり、粘り気の強い状態となって血液循環が悪くなってしまいます。血液の循環が悪くなると全身の細胞に酸素や栄養素が十分に生き渡らないということになります。

    さらに血液の働きは、全身の細胞から老廃物を回収する役割も担っています。その血液がうまく回っていないということは全身にゴミが溜まったままの状態になってしまうことになります。これこそが全身に毒が溜まっている状態で、毒が溜まり続けると細胞の炎症の原因にもなります。なんとなく体がだるいな、調子が出ない、肌がカサカサするなどは全て体内の水分不足から来る症状です。

    お水を小まめに飲む

    現代人は水不足の人が多いことが分かっています。例えば2021年3月に行ったミズラボ編集部の独自調査によると、20代以上の女性 107人のうち、意識していないと回答した人の割合は57.9%、意識していると回答した人の割合は42.1%でした。

    水を飲むと代謝がスムーズになり、排便も促されます。血液は赤血球や白血球などの細胞と結晶で構成されていますが、結晶の90%は水です。そのため体内の水分が不足すると血液が濃縮されて血の巡りが悪くなり、老廃物の運搬が滞ってしまいます。適度な水分補給を心がければ体液の状態が一定に保たれ代謝がスムーズになります。

    そして便秘を引き起こす要因の一つが水分の摂取不足です。水分には便を柔らかくするだけじゃなく腸管の蠕動運動を促す働きもあり、特に起床や空腹時の水分補給は腸管が刺激されて便意が起きやすくなります。水を1回に飲む量を、コップ1から2杯にして1日に1.2 リットル飲む、これがデトックスのための適切な水分補給になります。

    その他にも、筋トレをして筋肉がつくと血流が増えて代謝が良くなり、老廃物が排出されやすくなります。おすすめは腸腰筋を鍛えることです。これはヘソから鼠径部にかけての筋肉でリンパが集中する場所です。リンパの流れが良くなれば老廃物の排出もスムーズになります。筋トレの他にはリンパマッサージがおすすめです。

    運動やお風呂で汗をかく

    日々の生活の中でできるデトックスは運動やお風呂で汗をかくことです。汗には2種類あり、エクリン汗腺とアポクリン汗腺があります。エクリン汗腺は全体に分布し、99%が水分のためベタベタしていなくて臭くもないさわやかな汗です。エクリン汗腺は基本的に体温調節をするのが役目になっています。アポクリン汗腺は水分にタンパク質や脂質などの有機成分も含まれ、アポクリン汗腺から出る汗が皮膚の表面の雑菌に分解されると脂肪酸ができ、その脂肪酸が臭い汗になります。アポクリン汗腺は体毛がある限られた部分にしかありません。

    デトックスには、アポクリン汗腺から汗を出す必要があり、そのため有酸素運動や入浴が大事になります。体からじんわり汗が出る感覚がポイントで、入浴の場合は低温でゆっくり浸かる40度くらいのぬるま湯にじっくり肩まで使って温まることです。じわじわ汗が出てくる時間は10分から15分程度で十分です。週1でサウナに行くよりも毎日しっかり入浴をする方がずっと効果は高くなります。

    そして汗をかくために入浴と組み合わせて欲しいのが有酸素運動です。ウォーキングやランニング、トレッチやヨガ、通勤時間に早めに歩いたり、階段を普段から使うそんな小さなからでも大きく変わることができます。

    赤外線サウナ

    赤外線サウナは、近年健康促進効果や美容への影響で注目を集めているアイテムです。赤外線サウナには様々な形状とサイズがありますが、一人用の小さな個室のような形状をしていることが多く、中に座って使用するスタイルが一般的です。

    赤外線サウナは短時間で体温を上げ、大量に汗を書くことができるデトックス効果があり、不要な物質や毒素を排出することができ、肌質の改善効果が期待できます。さらに赤外線 サウナには、むくみ解消効果もあります。 汗をかくことで体内の余分な塩分や水分が排出され、体の水分バランスが整います。赤外線サウナでの発汗は皮膚からだけでなく、体内の深部からも毒素が排出されるため、より効果的なむくみ解消が期待できます。

    さらにサウナによる体温の一時的な上昇は、免疫システムを活性化させると言われており、体温が上昇すると白血球やキラーT 細胞などの免疫細胞が活性化します。その結果、感染症や疾患に対する身体の防御力が高まります。免疫力の強化は、感染症や風邪などの予防にはもちろん長期的には慢性疾患リスクを減らす役割も果たします。さらに強い免疫システムは、日常生活でのストレスや疲れに対する回復力も高め、その結果として老化プロセスを遅らせる可能性があります。

    研究によるとサウナを頻繁に利用することで心血管や呼吸器の疾患リスクが低下すると言われています。またサウナは血管を拡張させ心拍数を増加させる効果があり、心臓がより効率的に血液を全身に送り出す能力が向上することで循環器系全体が強化されます。

    玄米菜食という食習慣

    玄米菜食は、果物と野菜、玄米を中心に食べることによって体の毒を出そうという食習慣になります。米は胚芽や糠の部分に栄養素が豊富に含まれていますが、それらの栄養素全て取り除いてしまったものが白米です。一方でその大切な栄養素を残しているのが玄米です。そのため玄米を主食にすると玄米自体は健康維持に必要な栄養素のほとんど全てが含まれているため、他の栄養素あまり気にする必要がなくなります。

    しかも、玄米は噛むほどに美味しさを実感できます。この噛むという行為が非常に重要で、よく噛んで食べると満腹中枢が刺激されて少食でも十分な満腹感が得られやすくなるというメリットがあります。

    この玄米にプラスして果物と野菜を中心に芋類、豆類、海藻などの植物性食品を食べるのが玄米菜食です。果物や野菜など植物性食品中心の食生活にして動物性食品の摂取を減らせば、心が穏やかになり安定してくるでしょう。

    特にうつ症状が強い時、メンタルが落ち込んでいる時は植物性食品を中心にした方が良いと考えられます。なぜなら肉や魚は心に興奮をもたらし、交感神経を過剰にしてしまうからです。うつ状態は既に交感神経は過緊張状態にあるため、交感神経の緊張を緩めるためにも肉や魚などの動物性食品の摂取を一旦減らすことも大事です。

    ただし、肉や魚を我慢するよりも自分に正直になった方が心にも体にも良く、心が肉や魚を欲しているのなら、肉や魚を食べることにも意味があることです。ただしメンタルの調子が崩れていて肉や魚を食べたいという気持ちが起こらない時に無理に肉や魚を食べなくても良いことは抑えておきましょう。

    玄米菜食で腸活

    玄米菜食にすると腸内環境も整っていきます。腸内環境が整うことが私たちのメンタルを回復させ、幸福感に包まれる手助けをしてくれます。自然に根差した食事が、私たちが本来持っている腸内フローラを最適な状態に導いてくれます。その結果、私たちのメンタルも最適化されます。

    例えば幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンの約9割は腸内に存在します。セロトニンを増やすには腸内フローラを改善するのが早道です。腸内環境が良くなれば感情に多幸感をもたらす他の神経伝達物質も増えます。これが最も簡単かつ安全に私たちのメンタルを改善してくれる方法です。

    逆に腸内で悪玉菌が増えるとドーパミンの元となるアミノ酸が代謝されなくなり、ドーパミンが減少してしまうとやる気が失われてしまいます。また楽しみへの欲求や快楽を感じる力も無くなっていきます。昔のように好きなことが減ってきた方は、ドーパミンが不足してしまっている可能性があります。

    さらに、悪玉菌の排出物がドーパミンからノルアドレナリンへの変換を阻害します。ノルアドレナリンは私たちの集中力や判断力を向上させる非常に重要な神経伝達物質の1 つです。従ってノルアドレナリンが不足すると好奇心やワクワク感、やる気、集中力といったものが無くなっていきます。

    このドーパミン不足とノルアドレナリンの不足が重なると、何事に対しても興味が持てない、やる気が出ない、集中力が続かないといった症状が現れてきます。これはまさしくうつ状態です。つまり腸内環境の悪化が直接メンタルに影響を及ぼしてうつ状態を引き起こすことになります。

    さらに腸の乱れは脳だけでなく全身の健康状態とも関連します。なぜならば腸が乱れると免疫力が低下するからです。実際、近年の研究で腸は免疫において 最も重要な臓器であることが分かってきました。なぜなら体において重要な免疫細胞の約7割が腸を中心に集まっていることが明らかになったからです。

    なぜ腸に免疫細胞が集結しているのかは、ウイルスや感染菌など外部の侵入者を食い止める前線地帯でもあるからです。腸は体の内部と思いがちですが、実は消化管は皮膚と同じように外の世界と繋がっています。外の世界から体の中に摂り込んだものが胃や腸に送られ、ウイルスや細菌は、口から入り込んで胃や腸から体の中に入り込むのが自然な侵入経路です。だからこそ体は腸に免疫を集める必要があります。腸内環境が悪化していると、この免疫も疲れきってしまい、結果として簡単にウイルスや細菌が体の中に侵入できるようになってしまいます。

    このように、心と体がボロボロになり、さらには老化が加速してしまうのは腸に溜まった悪玉菌が原因であり、私たちの心と体は相互に影響し合っているため、心も体も整えることが必要であり、そのためには根本的な腸内環境を整えるのが大切です。

    日本の発酵食品で腸活

    老廃物を解消する最も効果的なものが腸内環境を整えることです。なぜなら体に溜まった毒素や老廃物をデトックスする最大の経路が排泄だからです。便によって体内の毒素の75%が、尿によって20%が排出されます。腸内環境が整えば老廃物が解消されるため、まずは腸内の善玉菌を増やすことがポイントです。善玉菌は有害な物質を吸着して対外へ排出 する手助けをしてくれたり、悪玉菌の増殖、定着を防いで感染を予防してくれます。

    腸活の食べ物といえば発酵食品がその代表格です。発酵食品を食べるとなぜ良いのかは、腸内フローラを良好に保つための乳酸菌が豊富に含まれているからです。幸い日本には古来より数多くの発酵食品があります。日本の発酵食品といえば、納豆、味噌、ぬか漬けなど様々存在しております。ただし納豆は、納豆菌の発酵によるもので乳酸菌は摂れませんが腸内環境を整える善玉菌としての働きはあります。日本にはこれだけたくさんの発酵食品が溢れているということで非常にありがたい環境にあると言えます。日本に住み日本の伝統的な和食を食べているだけで腸内細菌たちを喜ばせることができます。

    味噌汁は飲む女性ホルモン

    日本人の食卓にはなくてはならない味噌汁ですが、鎌倉時代のお坊さんが発明した超健康的な精進薬膳料理であったと言われています。そもそも味噌という調味料は、血中コレステロールの濃度の抑制から抗酸化作用による老化防止に至るまで、この世のありとあらゆる健康効果が詰まった、まさに人類の英知ということができます。

    味噌汁の材料である味噌は大豆から作られ、大豆に含まれているイソフラボンは私たちの体内で女性ホルモンと同じような作用をすることが知られています。女性ホルモンというのは他でもなく、女性らしさを作り出すホルモンです。ハリのある肌やツヤのある黒髪など女性らしさの全てはこの女性ホルモンによって作られています。

    女性の場合は、更年期において、閉経によってエストロゲンがほとんど分泌されなくなり、このホルモンバランスの乱れによって生じるのが更年期障害です。年を重ねることによって体内に存在する内因性のエストロゲンは枯渇していきますが、女性ホルモンは外から取り入れることもできます。そこで積極的に取り入れていただきたいのが大豆由来のイソフラボンです。

    イソフラボンは、フィトエストロゲンすなわち植物由来のエストロゲンと呼ばれることもあり、男女問わず若々しさを保つために必須の栄養素です。この大豆イソフラボンの効果を得られる食品こそが味噌汁です。味噌汁1 杯にはおよそ6mgのイソフラボンが含まれています。またエストロゲンを摂取するという点で最も効率的な食材は納豆です。納豆には1カップ30gのものイソフラボンが24mgも含まれていて、味噌汁4杯分に相当します。是非とも毎日味噌汁と一緒に納豆を食べるようにしましょう。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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