東洋医学で診る、美しいツヤ髪の要素

    東洋医学で診る、美しいツヤ髪の要素

    加齢に伴い、髪のツヤが無くなり、パサついてくる髪のトラブルがあります。美しくツヤのある髪は次の2つの要素が揃うことで得られます。

    1つ目の要素は、「血液」が十分に供給されていることです。髪は東洋医学で血余といい、血液の一部であると考えます。貧血などで血液が不足すれば、体の末端にある髪の毛まで血液(酸素や栄養)を回す余裕がなくなり、髪は貧弱になります。

    2つ目の要素は、「女性ホルモン」です。女性ホルモンや男性ホルモンは、東洋医学では「腎」が司ると考えます。「腎」が衰えると、ホルモン分泌も低下し、白髪や薄毛、脱毛といった症状が出てきます。

    以上から東洋医学のツボを押すことで血流改善と腎のエネルギーを回復させようということになります。しかし毎日ツボを押したからと言って劇的な変化があるわけではありません。なぜなら生活習慣、食習慣が体に与える影響の方が大きいからです。

    当たり前ですが、人の体は食べ物からできています。栄養バランスを考えて食事して、睡眠不足にならないようにすること、そうでなければツヤ髪になることはありません。

    ツヤ髪を改善する方法

    ツヤ髪を改善する方法は、①腸での活性酸素の異常発生を抑える、②髪の毛が生える食べ物を食べることです。

    腸での活性酸素の異常発生を抑える

    活性酸素を過剰に発生させる要因には、紫外線、有害物質、食品添加物、バランスの悪い食事、喫煙、飲酒、睡眠不足、ストレスなどがあります。これらの要因を取り除くことが大事ですが、実は活性酸素の90%は腸内で起こっています。つまり腸内での活性酸素の異常発生を抑えること絶対に必要なのです。

    しかし、現代人の腸は非常に汚れていると言われ、その原因として食生活の欧米化し、食物繊維の摂取量が減少していることに起因しています。また食べ過ぎによって、腸で消化されないものが大腸内に止まり、悪玉菌や活性酸素を発生させ、腸の汚れの原因となります。つまり加工食品を止め、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な食事に変えて、善玉菌優位の腸内環境をつくる努力が必要になります。

    髪の毛が生える食べ物を食べる

    髪の毛が生える食品の代表が大豆と唐辛子です。大豆に含まれるイソフラボンと唐辛子に含まれるカプサイシンを同時に摂ることで、効率よく発毛促進物質を増やせることが分かっています。またわかめ、昆布に含まれるフコイダンという成分も発毛促進物質を増やすことが分かっています。一時はこのような効果が否定された時期もありましたが、フコイダンを大量に含む、昆布の仮根部分に毛髪に効果があるという研究も行われてモニター調査でもその効果が実証されています。

    ツヤ髪になる東洋医学的食事

    東洋医学的には、五行説という考え方があります。「腎」と関係と深い食べ物が「黒」の食べ物です。例えば昆布やワカメなどの海藻類が髪に良いということを聞いたことがあると思いますが、これらは「黒」の食べ物の部類に入ります。

    「腎」をケアする黒い食べ物を摂ることも大切ですが、むしろ健康に悪い食べ物を避けることの方が簡単であると思います。むしろ食べ過ぎを避け、腹8分目や16時間断食をする方が、結果として代謝があがり、血流が改善して髪の毛に栄養が増えることでツヤ髪になります。

    正しいブラッシングで頭皮の血行を促す

    加齢とともに、抜け毛、白髪、パサつきや広がりなど髪の状態が大きく変化します。しかし髪は日々のケアでツヤやボリュームが最も変わってくる部分です。ケアを怠ると老けた印象に即繋がるのが髪の毛の状態です。毛根細胞は加齢だけでなく、ストレス、栄養不足、頭皮の血行不足、ホルモンバランスの乱れによって生え方にばらつきがでたり、細く弱々しくなったり、ヘアサイクルが乱れ十分に成長しないまま抜けるなどが生じます。髪の毛は、毛母細胞が分裂する時にできるタンパク質が積み重なって成長していきます。髪が抜けてしまっても毛母細胞が活動する限り、髪の毛はまた再生します。しかし毛母細胞に十分な栄養がなければ、髪ツヤが無くなる、白髪が増える、ボリュームがなくなるなど様々な髪のトラブルが生じます。

    ヘアケアの基本はブラッシングです。ブラッシングの習慣のある人は、髪の毛にツヤがある方が多いです。その理由は、髪のトラブルは頭皮の血行不良によって引き起こされているからです。頭皮の血行が滞れば、毛母細胞に栄養が届かず、健康な髪が育ちにくくなります。ブラッシングは頭皮に刺激を与えて血行を促すため、髪のトラブルの改善に大きく役立ちます。またブラッシングによって頭皮の脂分が髪の毛をコーティングすることで、髪の毛にツヤがでます。ブラッシングすると髪の毛が抜けると不安になる方がいますが、ブラッシングで抜ける髪の毛はほっておいてもいずれ抜けてしまう髪の毛です。ブラッシングで血行を促し、頭皮環境を整え、ヘアサイクルを正常に働かせることが大事です。頭皮を過度に傷つけないようにするため、ブラシはピンの先が丸く台座がクッションになっているものを選びましょう。

    シャンプーはアミノ酸系で、頻度を減らす

    頭皮環境を整えるために、毎朝晩シャンプーしていると、頭皮の乾燥を招き、かゆみが発生し、角質の脱落量が増えてフケが目立つため、2日1回程度が理想と言われています。またシャンプーは、ある程度洗浄力があり、髪と頭皮にやさしいアミノ酸系が理想です。シャンプーボトルの成分表示に、ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルアラニンNaの表記があればアミノ酸系シャンプーです。

    また、自然乾燥はパサつきやうねりの原因、頭皮が乾燥してフケや抜け毛、かゆみの原因になるためドライヤーで根元から乾かしましょう。

    髪の光老化を防ぐ

    肌が紫外線によってダメージを受けることは多くの人が知っているはずです。同じように頭皮や髪も紫外線によってダメージを受けます。そのため紫外線ケアは、帽子、日傘、UVカットスプレーなどでケアしましょう。ただし太陽の光を浴びることは様々な健康上のメリットもあり、例えば免疫力の維持、体内時計の調節、ビタミンDの生成など、よって1日20分ほどは日に当たった方が良いとも言われています。

    美しいツヤ髪のツボ

    ツヤ髪、血流改善、ホルモンを整えるツボをご紹介します。

    腎穴(じんけつ):小指の第1関節の真ん中

    腎穴(じんけつ)

    血海(けっかい):ひざのお皿の内側から、指3本分上

    血海(けっかい)

    三陰交(さんいんこう):足の内くるぶしの骨から指4本分上で、すねの骨のきわ

    三陰交(さんいんこう)

    お風呂上がりや腎機能が働く夕方にツボ押しをするとさらに有効です。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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