新月と満月の東洋医学

新月と満月の東洋医学

<30秒でわかる 新月とは>

新月(しんげつ)とは、地球から見て月に太陽の光が当たっておらず、ほとんど見えない状態の月のことです。月が太陽と地球のあいだに並ぶため、光っている面が地球の反対側を向き、空にあっても見えません。

満月との違いは「並び順」。満月は太陽・地球・月の順に並び、光る面がすべて地球を向いてまん丸に見えます。新月は月の満ち欠けの「始まり・リセット」、満月は「完成・充実」のタイミングとされ、古くから体調や生活リズムの目安に用いられてきました。

月の状態見え方太陽・地球・月の並び意味・エネルギー
新月ほとんど見えない太陽—月—地球(月が真ん中)始まり・リセット
上弦の月右半分が光る(夕方の空)太陽と約90°成長・定着
満月まん丸に見える(夜通し)太陽—地球—月(地球が真ん中)完成・充実
下弦の月左半分が光る(未明の空)太陽と約90°整理・手放し

なぜ新月は昼に、満月は夜にしか見えないの?

新月のとき、月は太陽とほぼ同じ方向にあるため、太陽と一緒に昼間の空にのぼっています。強い日差しに紛れるうえ、地球に向いた面に光が当たっていないので、日中でも夜でも見つけるのはとても困難です。反対に満月は太陽と正反対の方向にあるため、太陽が沈むころに東からのぼり、一晩中まん丸の姿を見せます。「新月=昼、満月=夜」という印象は、この太陽との位置関係の違いから生まれています。月と太陽のあいだに地球が一直線に並んだ状態が満月、地球と太陽のあいだに月が並んだ状態が新月です。

東洋医学からみた月と体の関係

月の満ち欠けが体調に影響を及ぼすと考えられています。東洋医学では人と自然は大きく関係しており、中国医学の黄帝内経には、「栄養を運搬する血液は、月の満ち欠けと共に盛り上がっていく」と記され、つまり月の満ち欠けが人体に影響を与えることを表しています。

例えば月の満ち欠けがホルモンバランスに影響することも知れられており、新月や満月の前後に生理が始まる、また出産にも大きく関わることはよく知られています。また体の60〜70%が水分でできているため、潮の満ち引きと同じように、月の引力の影響を受けやすいと考えられている、というのが東洋医学的な見立ての土台です。実際に、出産件数や体調不良の訴えが満月・新月の前後で増加する傾向が報告されることもあり、東洋医学の理論と現代科学、双方の視点から月と体調の関連性が語られています。

そのため体を巡る『気・血・水』のバランスも月の満ち欠けに連動して変化すると考えられており、満月に向かうほど気血が充実して活発になり、新月に向かうほど気血の巡りが鋭く研ぎ澄まされ、静かに整える時期へと移行していきます。この『気血が動きやすくなるタイミング』を知っておくことで、セルフケアやダイエットを始めるベストタイミングをより的確に選べるようになります。

陰陽論とは?

東洋医学の根本には「陰陽論(いんようろん)」という考え方があります。すべてのものには相反する2つの性質があり、活動的・上昇的な性質を「陽」、静的・下降的な性質を「陰」として捉えます。

月の満ち欠けもこの陰陽論に当てはめて考えられており、満月に向かうにつれて「陽」のエネルギーが満ち、新月に向かうにつれて「陰」のエネルギーが強まるとされています。約2000年前に書かれた中国の古典医学書『黄帝内経』にも、月の満ち欠けが人の体に影響を与えるという記述が残されており、この考え方は現代の東洋医学にも受け継がれています。

また患者の治療法については、「天と地にはその巡り方に法則がある。その天光(太陽・月・星)に合わせるべき」とあります。例えば太陽については、1年を太陽の位置で分ける二十四節気、それに従った体づくり、鍼の刺し方が指南され、月についても同様な法則があります。

月の満ち欠けに合わせた過ごし方・ケアの目安

東洋医学の考え方をもとに、月の各段階での過ごし方の目安を整理すると次のようになります。あくまで一般的な養生の目安で、効果を保証するものではありません。

月の状態過ごし方の目安
新月様々なものが動いているので、気血などを強く動かすようなケアは不向きです。動かしすぎるとエネルギーである気が消耗し、臓腑が弱ってしまいます。半身浴やサウナでしっかり汗をかき、体をリセットしましょう。
上弦の月(新月→満月)満月に向かい、少しずつ体のエネルギーが増えて、全身を気が巡り始め、体調も上向きます。様々なものが満ちていくので、体調や精神が整えやすくなります。ただし満月に向けて体の疲れも溜まるため、リラックスした時間も大切です。
満月エネルギーがピークに達し、気血の巡りもよくなり活発化します。ただし気血が充満している分、溜め込む力が強くなる時期でもあります。この吸収する力を利用して、栄養価が高いものを積極的に摂取しましょう。ただし補いすぎると気血が浮き上がってあふれ、鬱血や気分の詰まりが生じます。
下弦の月(満月→新月)満月でエネルギーが充満し、活発に活動した後は回復させる循環ケアが必要です。特に体内の毒素が排出されやすい時期でもあるので、白湯などでデトックスを意識しましょう。また不安定な気持ちにもなりがちなので、リラックスした時間をしっかり作りましょう。

このような法則の中で、体調については、満月では気血が充実して、血を運搬するためのエネルギーが増えて肉体が堅く引き締まります。これにより体の活動が活発になります。新月では、気血の動きが鋭くなり、体表を守る力も巡りやすいと考えます。つまり満月と新月でケア方法に違いがあり、満月では溜まった気血を巡らせるケアをし、新月では、体調を整えるケアを行います。

新月の日に眠い・体調を崩しやすいと感じる人へ

「新月や満月の前後は眠い」「なんとなく体調を崩しやすい」と感じる方もいます。医学的に因果が確立された現象ではありませんが、東洋医学では新月を”静かに整える時期”ととらえ、無理をせず休息と水分を意識する養生が知られています。月のリズムという視点は、原因のはっきりしない不調と付き合う一つの手がかりとして、性別を問わず活用できます。

月の満ち欠けと体のケアサイクル(東洋医学)

2026年 新月カレンダー

「新月の日を意識して過ごしたい」という方のために、2026年の新月の日時をまとめました(参考値)。正確な日時は国立天文台などの最新情報もあわせてご確認ください。

1月1月19日(月)04:537月7月14日(火)18:44
2月2月17日(火)21:028月8月13日(木)02:37
3月3月19日(木)10:249月9月11日(金)12:27
4月4月17日(金)20:5310月10月11日(日)00:51
5月5月17日(日)05:0211月11月9日(月)16:03
6月6月15日(月)11:5512月12月9日(水)09:53

月のリズムをセルフケアに応用する

月の満ち欠けと体調の関係性を知ることで、体の調子を整えるタイミングがわかります。例えば、ダイエット。満月の頃は蓄えて充実する傾向があるので、なかなか体重が落ちません。逆に新月の頃は、循環がよいので体重が落としやすいタイミングです。

一方で吸収する力が最大限に強まりますので、暴飲暴食は要注意が必要です。この時期は、溜め込む力が強く、むくみやすく太りやすい時期です。スキンケアはパックや美容液など普段より少しスペシャルなケアを行うと◎

日光浴ではなく「月光浴」

月光浴は、その名の通り夜に月の光を浴びてリラックスすることを言います。日光浴には、メンタルの改善やビタミンDの活性化といった数々のメリットがありますが、一方で日光浴には紫外線のデメリットがあります。

月光浴のメリットとしては、副交感神経がアップして眠りやすくなること、髪質が綺麗になること、自己否定の気持ちを和らげることができるなどのメリットを挙げることができます。特に月のほのかな光は交感神経を沈めるのに効果だと言われています。月の光は、体を休ませるにはちょうど良い明るさになっており、寝る前に月の光を浴びることでしっかりと眠る準備をすることができます。

さらに、最近では月の満ち欠けのサイクルに体を合わせることで体の調子が良くなるとも言われています。私たちの体内時計は、25時間ぐらいの周期になっており、朝きちんと日光を浴びることで余分な1時間がリセットされて体内時計が24時間に調節されます。

このように太陽のリズムに体を合わせることは重要ですが、それは月についても同じです。昔から月の満ち欠けと女性の生理周期には関係があるということが経験的に知られていましたが、最近注目されているのが肌のターンオーバーサイクルや髪の新陳代謝サイクルである毛周期と月の関係です。

月の満ち欠けが私たちの体に影響するのは、潮の満引きが月の引力に影響されて海面が上下するのと同じく、私たち人間の体もおよそ7割が水分のため、海と同じで月の引力に多大なる影響を受けています。このような月の満ち欠けのサイクルに、肌のターンオーバーや毛周期を合わせることで、より効率的に美容ケアができると言われています。

具体的には、新月や満月には体をリセットするための排出を意識し、そこから次のサイクルに向かう半月の頃には、逆に吸収を意識すると良いでしょう。これは月の満ち欠けと海面の関係を意識すると分かりやすく、新月や満月の時は大潮と言って潮の満引きが大きくなります。この時は体が重力に引っ張られやすいため老廃物が排出されやすくなり、デトックスには最適な時期です。

一方半月の時期は、小潮と言って潮の満引きが小さくなります。この時期は体液バランスが安定しているため、栄養をたっぷり摂ることで体内での代謝が促され、健康的な肌や髪の毛がしっかり生成されるようになります。このような月と体の関係は、海と同じで体が月の光に触れている時に最大化されます。そのため夜寝る前のスキンケアやヘアケアの時に月光浴をすることで、最も効率的に月の引力を利用することができます。

満月と睡眠

東洋医学では、日中の活動時間帯は「陽」のエネルギーが体を巡り、夕方から「陰」のエネルギーが増すことで、少しずつ体が睡眠モードに移ると考えます。つまり満月の日は、「陽」のエネルギーが最大となる一方で、寝る時には「陰」のエネルギーが増えなければ睡眠モードに移れなくなります。そのため満月は「陰陽」のギャップが激しくなり、睡眠が浅くなったり、寝つきにくくなります。

そのためラベンダーなどのアロマオイルを用いて、副交感神経が優位な状態をつくり、心と体をリラックスさせる必要があります。ラベンダーの香りは、催眠効果から不眠症の治療にも広く使われており、その効能は世界各国で研究が進められています。日本の研究でもラベンダーの香りをつけた布団で眠ると通常に比べて深い睡眠時間が長くなるという結果が出ています。

このようにラベンダーの香りにはリラックス作用があるとされ、安眠のためのアロマとして古くから親しまれていますが、寝つきの悪さが長く続く場合は、医療機関にご相談ください。

新月の過ごし方

【Body】
新月は不要なものを排泄しようという働きが高まる時。体内の浄化や解毒(デトックス)に取り組むのに適しています。水分をたくさん摂りましょう。肌は乾燥しやすくなるのでパックや美容液などでしっかりと保湿してください。また、悪い習慣を断ち切るのにも適していますので、新しい目標を立てるのも良いです。例えば、禁酒や禁煙をスタートする!など。

【Mind】
今までの活動がひとつ実ったり、転機や始まりを迎えます。インスピレーションが冴えて、決心したことが現実化しやすい時です。新たなものを取り込むために、部屋を掃除したり、静かに瞑想したりして、身の回りの空間や心の中をクリーンにしておきましょう。岩盤浴や半身浴、鍼治療など血行を良くすることがこの時期は特に適しています。

上弦・下弦の月を含めた4段階の周期

新月と満月だけでなく、その間にある『上弦の月』『下弦の月』にもそれぞれ適した過ごし方があります。上弦の月は、新月で立てた意図やケアの効果が『成長し、吸収されていく時期』。新しいダイエットや美容習慣、スキンケアを始めた場合、この時期は継続・定着がしやすいタイミングです。

一方、下弦の月は満月で高まったエネルギーを『整理し、手放していく時期』。下記で紹介するクロレラや梅流し、食物繊維によるデトックスは、この下弦の月のタイミングで取り入れると、より効果を実感しやすくなります。新月・上弦・満月・下弦という4つの周期を意識することで、より繊細に体と心のリズムを整えることができます。

下弦〜新月に意識したい「デトックス」の考え方

デトックスと言うと何を体の中から外に排泄することだと思いますか。よく言われているのが毒素ですが、その毒素って何だろうということも考えていきましょう。体の中に溜まっている毒素として、例えば食品添加物や農薬などが有名です。しかし日常的に摂取してしまっている毒素は食品添加物や農薬だけではありません。その他にも食品添加物や農薬に加えて着色料、トランス脂肪酸、特に鉛などの重金属は非常に厄介な毒素です。重金属には、鉛、水銀、ニッケル、ウラニウム、ヒ素、カドニウムなどがあります。

これらの重金属は猛毒であり、例えばこれらの少量の毒に短時間晒されるだけでミトコンドリアのエネルギー生成を損ない、ミトコンドリアの死滅を増大させることが分かっています。ある研究によれば、ミトコンドリアを重金属に3時間暴露しただけで、重度のミトコンドリア機能不全が起こったことが分かっています。さらに48時間の暴露ではエネルギーの生成が50%も低下することが分かっています。

さらに重金属が体に溜まってしまうと免疫力が低下し、甲状腺機能を低下させ、目に見えない細胞の損傷を引き起こすことも分かっています。年々疲労感が増し、頭が冴えなくなるように感じる原因は、単に加齢ではなく、実際には重金属の蓄積が体に必要以上の負担をかけ、老化を早め、疲労感が増し、頭が冴えなくなります。

東洋医学では、体に溜まった不要なものを「食毒・水毒・血毒」という3つの毒に分類して考えます。食毒は消化しきれなかった食べ物や添加物、水毒は代謝しきれない余分な水分、血毒は巡りが滞った血液のことを指すとされています。

新月から下弦の月にかけては、この三毒を排出する力が高まりやすい時期と考えられており、日々の生活の中でデトックスを意識するのに適したタイミングです。以下では、具体的なデトックスの方法を一つずつ見ていきます。

汗をかく

デトックスで最初に試して頂きたいのは、シンプルに汗をかくという方法です。汗をかくことで重金属以外にも、農薬とか食品添加物といった毒素が汗と一緒に排出されることが分かっています。例えば2012年に50件の研究報告を体系的に調査したレビューでは、汗をかくことが、鉛、カドミウム、ヒ素、水銀の除去に役立つということが明らかになっています。

運動以外で効率的に汗をかく方法が低温サウナや赤外線サウナを利用することです。低温サウナや赤外線サウナは強制的に大量の汗をかくことができるため、デトックス効果も高いと言えます。他にも岩盤浴、酵素風呂、砂風呂、ホットヨガなどでも、しっかりと汗をかくことができれば一定の効果を得ることができます。

ただし、汗をかく際の注意点があります。それは汗をかくと体内から電解質と微量ミネラルが失われることです。そのため汗をかいてデトックスする時などは、水分と塩を補給する必要があります。そして汗をかいた後はしっかりと栄養のある食事をする必要もあります。

クロレラを飲む

クロレラは海藻の一種で、このクロレラが水銀を除去してくれることが分かっています。動物実験では、クロレラが腸の中の水銀にしっかりと結合することが分かっています。特に魚には水銀が含まれているため、魚を食べる時は一緒にクロレラを飲むことによって魚に含まれている少しの水銀をデトックスすることができます。いずれも動物実験や小規模研究の段階の知見であり、ヒトでの解毒・排出効果や疾病の予防・改善を保証するものではありません。

デトックスには食物繊維

便通を良くする最も有名な食物繊維は、体内の毒素を排出してくれる働きがあることに加え、便を柔らかくして便のカサを増やし、腸の動きを活発にし、排便を促進してくれる栄養素です。また食物繊維は、腸の善玉菌の餌となり、腸の善玉菌を育て、腸内環境が整うことで悪玉菌が有害物質を作るのを防いでくれます。

食物繊維は、食品に含まれる消化されない炭水化物のことであり、小腸で消化吸収されずに大腸まで達する食品成分です。この食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維があり、この両方をバランスよく摂取することが重要とされています。

また、善玉菌は酢酸プロピオン酸、酪酸などの炭酸脂肪酸を作り出し、結腸の細胞に 栄養を与え、腸の炎症を軽減し、過敏性腸症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎などの消化器疾患を改善する効果があります。

これら以外にも、厚生労働省 e-ヘルスネットでも、食物繊維は整腸作用や血糖値上昇の抑制、血中コレステロール濃度の低下など多くの生理機能が報告されており、現在の日本人には不足しがちな成分として積極的な摂取がすすめられています。

また9万人以上の日本人を対象とした研究でも同様 の結果が報告されており、食物繊維の摂取量が多い人は、摂取量が少ない人に比べて 男性で23%、女性で18%死亡リスクが低いということが明らかになっています。

モディファイドシトラスペクチン(MCP食物繊維)

このMCPが、重金属の除去や若々しさの保持に驚異的な力を発揮することが分かっています。ある研究では、毎日約15gのMCPを5日間飲んだところ、被験者の脳から排泄される金属が大幅に増加したという結果が得られています。

具体的には、体から排出されるヒ素量が130%超え、カドミウム量は50%、鉛量は560%も増えました。ただし、いずれも動物実験や小規模研究の段階の知見であり、ヒトでの解毒・排出効果や、疾病の予防・改善を保証するものではありません。

ただ1つ難点としては、MCPは値段が高いという点です。そのためMCPに限らず食物繊維には、腸内環境を良好に保つ上で大切で デトックス効果があるため、MCPにこだわることなく様々な食物繊維を毎日摂取することを心がけましょう。

梅流し

梅干しと大根を一緒に煮て食べる「梅流し」というデトックス方法があります。この梅流しというのはよく断食の最終日に用いられることが多い食事法です。

梅流しに含まれている梅干しには、クエン酸が豊富に含まれており、腸を適度に刺激して便の排泄を促す効果があります。そこに合わせて大根を摂取することによって豊富な食物繊維を摂取することができるため、便秘改善に非常に効果が高いと言われています。また腸内環境が乱れている人が梅流しを食べることで一気に腸内環境を改善させることができると考えられています。

スパイスのデトックス効果

スパイスは自然の力が凝縮された薬効の高い食べ物であり、インドでは実際に薬として使われています。スパイスはそれぞれ異なる効能を持っていますが、共通している のは消化、吸収、排泄を担う内臓機能を向上する効果です。内臓機能を向上させることによって、速やかに体内の毒素を外に出すことできます。

ターメリック

代表的なスパイスとして挙げられるのが、ターメリックです。ターメリックはカレーの黄色い色の元となっているスパイスであり、インドでは古くから薬草としても使われてきました。近年、ターメリックには薬効のあるクルクミンが含まれており、強力な抗炎症作用を持ち、かつ非常に強い抗酸化作用があることが分かっています。

また新陳代謝を促し、血液をサラサラにする効果やデトックス効果があります。またクルクミンは、認知症のリスクを減少、脳機能の低下を抑えてくれる効果があるとされています。このようにクルクミンについては抗酸化などさまざまな研究が行われていますが、特定の病気を予防・改善する効果を保証するものではありません。

コリアンダー(パクチー)

コリアンダー(パクチー)は、栄養価も非常に高く、解毒作用を持つ硫黄化合物も含んでいます。コリアンダーとパクチーは同じ植物であり、葉っぱを生野菜として使用する場合はパクチー、香辛料として種子を乾燥させてパウダー状にしたものをコリアンダーと言います。

このコリアンダーは消化と腸の健康を促進してくれるということが示唆されています。過敏性腸症候群の22人を対象とした8週間の研究では、1日3回30滴のコリアンダーエキスを服用すると、プラセボグループと比較して腹痛、膨満感、不快感が著しく 減少するということが分かりました。

またコリアンダーには、免疫力を高めてくれたり、老化を抑えてくれる抗酸化物質が豊富に含まれており、体内の炎症が減少するということも示されています。さらに抗酸化物質が肌の老化を促進させる細胞のダメージや紫外線による肌のダメージを防ぐのに役立つとされています。

シナモン

シナモンはスパイスの王様とも言われ、漢方の生薬としても用いられているほど素晴らしい健康効果が認められています。血管をツルツルにしてくれたり、血流を促進してくれるということがまず挙げられます。細胞に十分な酸素や栄養素が届けられることで、肌がきれいになったり、髪がツヤツヤになったりといった美容効果が期待できます。またシナモンには抗酸化物質が多く含まれており、特にポリフェノール系の抗酸化物質が豊富に含まれているということが分かっています。

月相ごとのおすすめ食材

月相に合わせて、次のような食材を意識して取り入れるのも一つの方法です。

  • 新月〜上弦(デトックス・巡りを促したい時期):大根、小豆、海藻類など、老廃物の排出を助けるとされる食材
  • 満月前後(活動的でエネルギーが満ちる時期):山芋、豚肉など、体力を補うとされる食材
  • 下弦〜新月(休息・鎮静を意識したい時期):豆腐、白身魚など、体に負担をかけにくいとされる食材

いずれも「この食材を摂れば必ず体調が整う」というものではなく、月相に応じた養生の一つの目安として取り入れてみてください。

月の満ち欠けを意識して食事を整える

天気アプリには月の満ち欠けや次の満月といった情報が載っていますが、これを見る習慣もおすすめされています。科学的な仕組みはまだ完全には解明されていないものの、満月の時期に出産数が増えるという調査結果や、満月や新月の日に人間の行動が変化する可能性を示す統計データが報告されており、月の満ち欠けが私たちの体調や気分に影響を与えている可能性があるのです。

インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、満月の頃は吸収力がピークになり体重が増えやすく、新月の頃は排出力が強まり体重が減りやすいとされています。そのため満月の日は食べ過ぎに注意し、新月の日はしっかり食べるという意識を持つとよいでしょう。

また、1日3食という思い込みも産業革命以降に定着した社会的な慣習の1つに過ぎず、お腹が空いていないときは無理に食べる必要はありません。自分の体の声と月の満ち欠けを照らし合わせながら食べる量を調整することで、自分だけの生活リズムが見えてきます。

東洋医学に診る、デトックス

東洋医学では、体内の毒素や老廃物を『三毒』と呼び、「食毒・水毒・血毒」の3つの種類に分けています。

食毒添加物、農薬、薬など以外にも、消化不良による食べ物の腐敗、胃腸の汚れ、便秘などで便が停滞することによる毒など。
水毒水分が体内に滞り、代謝がうまくできていない状態で、溜まった水分が浮腫みなどを引き起こす
血毒血不足、ドロドロ、血行不良による毒

私たちの体には、有害物質を取り除く機能である肝臓や腎臓があります。しかしこれらの働きが悪くなり、体内から毒素や老廃物を排出されにくくなると体にどんどん蓄積されていきます。特に体に害を及ぼす重金属や化学物質がアレルギーなどを引き起こす原因になっているとも言われています。

そのためにデトックス「解毒」しようとなるわけですが、実は汗をかいてもデトックスされないということが分かっています。その研究によると大量に汗をかいたとしても体内に取り込まれた有害物質の1%すら排出されないという結果になっています。本来のデトックスは排尿や排便のみで行われており、その比率は排尿20%、排便75%以上を占めています。

そのため、老廃物や有害物質を排出するために肝臓や内蔵の働きを整えること、特に腸内環境を整えることがデトックス本来の姿です。

デトックスの真実:東洋医学「三毒」と排出メカニズム

女性ホルモンと月の関係

月の満ち欠けには大きく分けて満月、下弦の月、新月、上弦の月があります。一方で女性ホルモンにも月経期、卵胞期、排卵期、黄体期があります。女性の月経周期は平均すると29日前後と言われており、新月と満月の周期とほとんど同じです。つまり女性ホルモンによる月経周期は、月の満ち欠けに大きく影響を受けていると考えられます。

このような新月や満月の前後に生理や出産が集中するという言い伝え・経験的な観察報告はありますが、月齢と生理・出産の科学的な因果関係が証明されているわけではありません。いずれにせよ潮の満ち引きと同じように、60~70%が水分でできている体は、月の引力の影響を同じように受けているのです。

女性ホルモン × 自律神経 × 月の満ち欠けの関係

女性ホルモンと自律神経の関係

自律神経は、私たちの脳にある視床下部というところでコントロールされています。この視床下部のコントロールによって脳下垂体で様々なホルモンを分泌されています。逆にこのホルモンによって視床下部は影響を受けて自律神経の働きに影響を及ぼします。つまりホルモンのバランスが乱れると自律神経も不安定になります。

一方で女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があり、脳下垂体からの刺激によって卵巣から分泌されます。エストロゲンは卵胞の発育などの生理作用だけでなく、骨を強くする、血管壁を緩めてコレステロールを下げる働きなど心臓疾患系のリスクを防いでいます。

この2つのホルモンに大きな変化が起こるのが思春期、妊娠や出産の成熟期、閉経を迎える更年期です。特に更年期は、卵巣機能が低下してホルモンのバランスが崩れやすくなり、自律神経の乱れにつながります。また脳の認知機能を維持することも知られています。このようにエストロゲンには多様な作用があり、一生涯を通じて心と体の健康維持に働いています。

この女性ホルモンと関係が深いのが自律神経失調症です。女性の社会進出に伴い仕事と家庭の両立などのストレスによって自律神経が上手くコントロールできないことで、動機、めまい、ほてり、頭痛、胃痛、吐き気、筋肉痛、疲労感、倦怠感などの身体的症状(不定愁訴)が現われます。

ストレスが脳の視床下部に影響を及ぼし、卵巣のエストロゲンの分泌が低下すると考えられており、またストレスが交感神経を活発にさせることにもなります。さらに交感神経は卵巣にも分布しており、その影響によっても卵巣からのエストロゲンの分泌も低下させてしまいます。

ホルモンとメンタルの関係

加齢とともにホルモンの量が減少し、それが老化に繋がっていくことが分かっています。例えば女性ホルモンには、エストロゲンとプロゲステロンがあり、このようなホルモンが私たちをいつまでも若々しくさせてくれています。

一方で男性ホルモンには、テストステロンがあり意欲を保ってくれる重要なホルモンです。その他にも、ドーパミン、メラトニン、セロトニン、オキシトシンなどの重要なホルモンがあり、こういったホルモンもしっかりと分泌させてあげることが大切です。また老化に伴い、病気になりやすくなる原因の1つもホルモンの低下であると考えられています。

老化によってホルモンが減少してしまうのは仕方のないことですが、人によってその度合いには大きな差があります。もちろん遺伝による影響等はありますが、大切なのは日々の習慣です。ホルモンの減少をできる限り食い止める方法の1つが筋トレです。筋トレには様々な効果がありますが、その中で認められているのがホルモンを増やす効果です。最も知られている効果が、メンタルに良い影響を与えてくれる様々なホルモンや神経伝達物質が分泌されることです。

その中で分泌される大切なホルモンとして、テストステロンがあり、怒りや不安などのネガティブな感情を落ちつかせるなどの精神状態の安定につながります。さらにはモチベーションアップ、多幸感の元になるドーパミンの産生を促すなどの効果があります。

他にも幸福物質のドーパミンや気分を高揚させるセロトニンも分泌させることができます。セロトニンは心と体を安定させ、幸せを感じやすくするホルモンであり、活動的な思考、アンチエンジング、直観力を高める効果が期待できます。さらに筋トレでエンドルフィンも分泌され、簡単に幸せになることが分かっています。

月のリズムは男性にも関係がある

月の満ち欠けと聞くと、生理周期との関連から女性特有の話題と思われがちですが、東洋医学的には男性も同様に影響を受けると考えられています。体内の水分バランスや自律神経の働きは性別に関わらず備わっているためです。

満月の時期に寝つきが悪くなったり、新月の時期に理由もなく疲れやすくなったりする感覚は、男性にも起こりうるとされています。「なんとなく調子が悪い」と感じたときに、月のリズムという視点を持っておくと、原因不明の不調に対する一つの手がかりになるかもしれません。

体質改善を行いたい方、ご不安な方、ハリニーではお一人おひとりに合った治療を行っております。ぜひご相談ください。

ホルモン、メンタル、筋トレの連鎖マップ

新月・満月をはじめとした月の満ち欠けは、東洋医学が古くから重視してきた『気血』のリズムと深く結びついています。日光浴ならぬ月光浴、デトックスに適した食材選び、女性ホルモンとの付き合い方など、月のサイクルを味方につけることで、日々のセルフケアはより効果的なものになります。まずは次の新月・満月の日をカレンダーでチェックし、できることからひとつずつ取り入れてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 新月と満月の違いを一言でいうと?
A. 太陽・地球・月の並び順の違いです。新月は月が太陽と地球のあいだに入り、光る面が地球の反対を向くためほとんど見えません。満月は地球をはさんで太陽の反対側に月があり、まん丸に見えます。新月は「始まり・リセット」、満月は「完成・充実」の象徴とされます。

Q. 新月・満月の影響には科学的根拠がありますか?
A. 月の引力と人体の関係については研究段階の部分も多く、効果を断定するものではありません。ただし、月の満ち欠けと女性の生理周期の日数が近いことなど、古くから経験的に語られてきた関連性があり、東洋医学ではこれを養生の目安として取り入れています。

Q. 新月・満月を意識した生活は今日からでも始められますか?
A. 特別な準備は必要なく、次の新月や満月を目安に、水分摂取や睡眠、食事の内容を少し見直すことから始められます。まずは1回の周期(約29.5日)を通して、自分の体調の変化を記録してみるとよいでしょう。

参考・出典

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/keywords/dietary-fiber
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「栄養素等のはたらき(Foods)」 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food-summaries/e-05
  • 月・月相の天文学的定義および新月日時:国立天文台(暦計算室)

免責事項

本記事は、東洋医学・養生の考え方や一般的な健康・美容情報の紹介を目的としたものであり、特定の食品・成分による病気の診断・予防・治療を保証するものではありません。健康状態や食事・サプリメントについて不安のある方、治療中の方は、自己判断せず医師・薬剤師などの専門家にご相談ください。食材・スパイス・ハーブに関する記述の一部には、動物実験や基礎研究の段階にある知見が含まれます。

月経周期を整えることは妊活の土台にもなります。周期に合わせた鍼灸での体づくりは不妊・妊活の鍼灸治療をご覧ください。

【本コラムの監修】

鍼灸師 菊地明子

ハリニー院長/鍼灸師 菊地明子

国家資格登録番号
はり師 第173245号
きゅう師 第177978号

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入りセラピストとして活動。豊富な美容知識と実務経験を活かし、その後10年間は大手企業内講師として美容部員・エステティシャンの育成やサロン店舗運営のサポートに従事。表面的なケアだけでは限界があると実感したことから鍼灸の道を志し、2016年にはり師・きゅう師の国家資格を取得。現在は美容業界歴20年以上のキャリアと、セラピスト・エステティシャン・美容カウンセラー・鍼灸師としての知見を融合し、肌・こころ・体を整えるトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

関連記事

  1. 不定愁訴(ふていしゅうそ)と鍼灸

  2. 東洋医学的に診る「カイロを貼る場所」

  3. 体質チェック→『血瘀』血の巡りが悪い

  4. 美容デーで1日かけてお肌をケア

  5. 東洋医学的に診る「口が臭い・おならが臭い」

  6. 隠れ炎症で老化が加速

  7. 脳(心)と腸の繋がり「脳腸相関」

  8. 東洋医学で診る「美肌と睡眠」

  9. 体質チェック、「血虚」→血が不足している

  10. 東洋医学で診る、病は気から

  11. ストレートネックの改善

  12. 東洋医学で診る、ストレスと感情

  13. 東洋医学で診る、美しいツヤ髪の要素

  14. 天気痛と偏頭痛(低気圧と台風)

  15. 不定愁訴の原因「新型栄養失調」

目次