美と若さの新常識、シナモンで若返り

    美と若さの新常識、シナモンで若返り

    美と若さを保つ上で重要なのは血管です。特には毛細血管!

    資生堂の研究では、毛細血管とコラーゲンは深く関わっていることが分かっています。コラーゲンは、18種のアミノ酸から構成されていて、お肌では真皮にある線維芽細胞から生み出されます。

    資生堂のプレスリリースによると、血管を強化し、血流を改善することは、真皮幹細胞にとって良質な環境を整え、コラーゲンを生み出す力を高めることにつながり、お肌の弾力が十分ある部分では毛細血管は太く、密度も高く存在していることが分かっています。

    このように毛細血管は、私たちの細胞へ元気を届ける重要な役割をしています。したがって、美と若さに非常に関係があります。

    また、医療や化粧品業界でも血管の中で一番注目しているのも毛細血管です。なぜかというと、毛細血管は意外に簡単に修復してくれるものだからです。だから努力をすればするほど、若返る。それが見た目にも跳ね返ってきます。

    ちなみに、血管の全体を100%すると、毛細血管の割合は99%になります。太さは5〜10マイクロメートル、1mmの約100分の1。女性の髪の毛1本の約10分の1の細さなんです。

    こんなに細い血管の中で、細胞や組織のすみずみにまで、酸素や栄養素を届ける役割を担っています。しかし、血管の機能が低下すると、身体のすみずみにまで酸素や栄養素が行き渡らなくなり、細胞の機能が低下します。

    毛細血管が減少する理由

    毛細血管が減少する理由のひとつが加齢です。45歳頃を境に新陳代謝が衰えていきます。そのため、毛細血管も急速に老化が進み、また新しく血管がつくられる数も減るので毛細血管も減少していきます。

    また、甘いものを摂りすぎると体内でAGE(糖化最終生成物)が蓄積し、血管の壁細胞を傷つけます。傷ついた毛細血管は、睡眠中に修復されるのですが、睡眠不足が続くと、傷ついた血管が修復されません。

    同じく、ストレスや喫煙、多量の飲酒、紫外線によって体内が酸化すると、細胞が傷ついて組織が劣化して、老化が進みます。

    結果として、毛細血管が減少するときには、細胞が、徐々に緩くなっています。そうすると、肌にハリがなくなりますので、毛細血管がまっすぐ立っていられないという状況になります。

    血管が弱くなる習慣

    私たちの体には37兆個ほどの細胞があり、それらすべてが活動し続けることによって健康でいられます。そのためには酸素、栄養、水分が細胞すべてに届けられる必要があり、それらを運んでくれるのが血液です。また血液は細胞から排出された二酸化炭素や老廃物を回収する役割を担っています。この重要な血液が通る道が血管であり、この血管が弱っていたら食事の栄養素を届けることができません。

    また、血管はこれらの酸素や栄養素を運ぶだけでなく、ホルモンも運んでいます。例えば血糖値を下げるインスリン、睡眠を促進するメラトニン、精神を安定させて幸福感をもたらすセロトニン、やる気を引き出すドーパミンなどがあり、これらのホルモンを全身に届けて、体のリズムを整える重要な役割があります。その他にも免疫力を上げるためには血流をよくして、血管を丈夫に保つことが最も重要です。

    もし、「冷え」に悩まされているなら、熱エネルギーを運ぶ血液が巡っていない原因として血管が弱っている可能性があります。また外見からも血管が弱っていると見極められる症状があります。太ももの裏側やふくろはぎの裏に、ミミズのように張っている血管が多くあると、かなり血管年齢が高くなっています。まずは血管が弱くなる原因を理解しましょう。

    野菜中心の食事

    極端に野菜中心に頼りすぎた生活は、血管にとって重要であるタンパク質が不足します。血管は筋肉でもあり、タンパク質を栄養源としています。多くの方が間違った知識から肉や油を控えるようになった結果、血管が栄養不足に陥り、弾力が失われ、硬くなってしまうことで様々な症状を引き起こします。いずれにせよ、野菜もタンパク質も十分な量を摂取することが必要です。

    長期的なストレスを放置する

    ストレスが健康に悪いというイメージはあると思いますが、思っているより遥かに健康に悪く、慢性的なストレスは健康や体調に悪影響を与えています。また血管を健康に保つ上でもストレスを解消することが非常に重要です。

    ストレスも血管を弱らせる要因の一つであり、ストレスによって身体は緊張状態になり、体全体の筋肉にエネルギーを運ぼうとして心臓が常に働き、血圧が上昇します。またストレスに戦うために必要な栄養補給を優先するため、体の末端部分には十分な血液が行き渡らなくなり、手足の冷えにつながります。長期的なストレスに晒されるとインスリン抵抗性につながります。インスリン抵抗性は、体がインスリンの効果になれてしまい、血糖値が高くなってしまいます。この血糖値が高い状態によって細い血管など、全身のあちこちで血管が傷つき、様々な病気を招いてしまいます。さらには細い血管だけでなく、長期的には太い血管まで影響して命に関わるような重大な疾患にもつながりやすくなります。

    シナモンで若返り

    シナモンには、血管を強くし、血流を改善することで、からだの細胞を活性化する若返り効果があります。またコラーゲンを作る力を高める(皮膚の弾力性を高める)ことができ、潤いあるお肌の実現につながります。さらに血流が良い人は、角層の水分量とお肌のキメが良いことが研究でも分かっています。

    血流の流れを良くする食べ物の代表がシナモンです。漢方では「桂皮(ケイヒ)」と呼び、古代からアジアや地中海地方では血行促進の生薬として使われてきました。

    このシナモンには、体の冷えを取り除き、血の巡りをよくする成分が含まれています。血流がスムーズになれば、酸素や栄養が細胞の隅々まで行き届きやすくなることで、肌のシワやくすみ、目のクマの改善や、抜け毛や骨が脆くなるのを予防する効果も得られます。

    また、毛細血管は壁細胞と内皮細胞の2層の細胞で構成されていますが、加齢と共に壁細胞(外側の血管)と内皮細胞(内側の血管)の間に隙間が生まれ、その隙間から血液や栄養が漏れ出し、血流が悪くなったり、血管に炎症が起こったりするとされています。

    シナモンには毛細血管のはがれた細胞を再び密着させて漏れを改善し、毛細血管の内側の内皮細胞にあるTie2(毛細血管の元気の源)という分子を活性化してくれる作用があります。その結果、炎症を防ぐことで、動脈硬化などを防ぐことができ、血管を強く、血管をいつまでも若々しく保ってくれます。

    1日0.6gのシナモンでTie2が活性化されるそうですから、お料理や飲みものに毎日一つまみのシナモンを入れるだけで、美と若さを作る血管の健康にできるのは嬉しいですね✨

    一方で、シナモンを摂取することで体の冷えを取り除き、体や腸を温める効果が期待できます。またシナモンは血糖値を下げてくれる効果が期待できます。シナモンに含まれる化合物はインスリン抵抗性を改善し、それによってインスリンの効果を高めることで血糖値を低下させてくれるのではないかと研究によって示唆されています。さらにシナモンは炭水化物の分解を遅らせることで、食後に血糖値が急上昇するのを防いでくれることも分かっています。

    ※シナモンのクマリンには副作用があるので、配合が少ないセイロンシナモンがおすすめです。人によってはシナモンに対して、アレルギー反応を示す場合があり、 ひどい場合には、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。

    ルイボスティにも、シナモンティと同じようにTie2という分子を活性化することによって血管を丈夫にし老化を防いでくれる働きがあります。さらに血管に良い影響を与えるだけでなく、アスパラチンやクルセチンなどの健康を促進する抗酸化物質が高レベルで含まれています。

    スイカで若返り

    スイカの91%は水分であるため、甘くても血糖値を急激に上げることないため安心して食べられる甘い食べ物です。スイカには、ビタミンC、ビタミンA、ビタミンB5、カリウムなどの不足しがちなビタミンミネラルが豊富に含まれています。そして最も特徴的な栄養素が「シトルリン」と言うアミノ酸です。このシトルリンは血管に非常に良い影響をもたらしてくれるアンチエイジング効果の高い果物です。

    シトルリンは、体内で必須アミノ酸のアルギニンに変換され、シトルリンとアルギニンはどちらも一酸化窒素の合成に重要な役割を果たします。この一酸化窒素には血管をしなやかにして、血管の老化を防いでくれる効果があります。私たちの血管の最も内側にある血管内皮細胞は、普段は一酸化窒素をつくりだして血管を柔らかくしなやかに保ってくれています。それによって高血圧や動脈硬化の予防、血栓がつくられるのを抑える働きがあります。

    しかし、加齢とともに血管内皮細胞の機能が衰え、一酸化窒素を作り出す能力が低下します。そのためスイカのような一酸化窒素の合成に重要な役割を果たしている「シトルリン」が豊富な食材を食べることで、一酸化窒素の減少を食い止めることができればアンチエイジング予防や血管を若々しく維持できるのです。

    実際の研究(2013年)でも、スイカ成分を抽出したサプリを服用したグループとプラセボのサプリを服用したグループを比較すると、優位に血管のしなやかさを示す指標が改善し、血圧も低下したことが確認されています。

    また、その他の栄養素として「リコピン」が多く含まれていることが挙げられます。リコピンと言えばトマトが有名ですが、実はスイカの方が効率的にリコピンを摂取できます。リコピンの強力な抗酸化作用によってアンチエイジング効果が期待できます。またスイカジュースを飲むことでインスリン抵抗性が改善することも明らかになっています。

    パイナップルセラミドの美肌効果

    パイナップルセラミドの正式名称は、パイナップル由来グルコシルセラミドと言い、お肌を守る成分であるセラミドと同じ働きをしています。このセラミドを摂ることで、私たちのお肌のセラミドが活性化し、保湿力がアップすることが分かってきています。

    私たちの皮膚は真皮や表皮、角質層など様々な層に分けることができ、角質層には、角質細胞、天然保湿因子(NMF)を包むようにセラミドによってバリアされています。しかし年を取るとセラミドが不足し、角質層が劣化していき、水分が奪われて肌のバリア機能が落ちていきます。さらに紫外線や乾燥などの外界の刺激を受けやすくなりお肌がどんどん老化してしまいます。しかしパイナップルセラミドは、失われた私たちのセラミドを回復させてくれる可能性が 示唆されています。

    例えば、マウスを使った遺伝子解析の実験において、パイナップルセラミドを与えられたマウスではEGFとFGF—2という2つの遺伝子が活性化していることが分かりました。これら 2つの遺伝子は細胞増殖因子と呼ばれ、細胞分裂を 活性化してくれる働きがあります。また細胞増殖因子はコラーゲンやヒアルロン酸などの皮膚のバリアの役割を直接担う物質の合成も促進します。

    一方で、パイナップルに含まれる「プロメライン」も注目すべき物質です。プロメラインは、パイナップルの果肉にだけ含まれる酵素のことで、優れた抗炎症作用を持ち、医療現場でも副鼻腔炎や手術中の腫れなどに対して処方されています。このプロメラインを摂取することで、抗炎症作用により体中の慢性炎症が抑制されると考えられています。

    慢性炎症は、疲れや不眠、憂鬱な気分、そしてアレルギーの原因になっているとも言われているため、プロメラインをはじめとする抗炎症作用を持った物質をしっかり摂ることが大事です。しかもプロメラインには重篤な副作用が認められないことが知られているため、たくさん食べても健康上の害をきたすことはほとんどありません。

    さらにパイナップルには、ビタミンB群をはじめとするお肌に必須のビタミンも大量に含まれています。さらに不溶性食物繊維も豊富なため、お肌の健康だけでなく腸の健康のためにも素晴らしい食材です。

    老ける人、老けない人の違い

    老化は誰しもが訪れる現象です。特に40代で急に眠りが浅くなってしまったと感じる人は、老化が加速しているサインです。老化が加速する理由の一つは、30代半ば〜40代になると、身体の様々な昨日に作用するホルモンが急激に減少するからです。睡眠の質の低下は、体内時計や自律神経の乱れにつながり、それにより体の隅々までホルモンや栄養素が運ばれなくなります。

    血管年齢というのを聞いたことがあると思います。血管年齢が元気で若々しい人は、実年齢が100歳を超えても元気という結果があります。特に毛細血管は美容と健康の要であり、老化を測る基準にすることができます。毛細血管が衰えると、血流が悪くなり、全身の細胞への酸素や栄養の運搬、老廃物の排出がスムーズに行われなくなります。その結果、肌細胞の代謝が低下します。肌の真皮組織やそれを支える筋肉が栄養不足になり、シワ、たるみ、くすみ(STK)、シミが出てしまいます。特に肌は、体の外側にあるため毛細血管の状態が見た目に反映されやすくなります。つまり老け顔の原因が、毛細血管の衰えにあるのです。

    老化の2つの種類

    老化には、①生理的老化、②病的老化の2つの種類があります。①は加齢によって起こり、②は生活習慣の乱れやストレスが原因で起こります。

    フリーラジカル(抗酸化作用)という言葉をご存知でしょうか。フリーラジカルは、取り入れた酸素が細胞内で使われるなどに発生する物質で、過剰に発生すると体の細胞を錆びさせます。この物質が、がんの発生や毛細血管を破壊することが分かっています。また生活習慣の乱れにより、体の制御を担うホルモンが不足、枯渇すると老化につながります。このような病的老化はその原因を改善すれば予防できるため、正しい知識と、体が正常に機能するための生活を送ることが大切です。

    健康的な身体を支える4つの機能

    私たちの体には、健康的な体を支えるために、①体内時計、②毛細血管、③自律神経、④ホルモンが備わっています。これらは一つのチームのように働き、どれか一つでも乱れると体調不良になったり、老化が加速したりします。

    例えば、体内時計の司令によって、朝起きると交換神経が活性化され、体は活動モードに切り替わります。そして夜になると副交感神経が優位になり、リラックス状態が訪れ眠りにつきます。

    また、自律神経の指示により、活動モードの日中は、毛細血管が収縮して、体の中心に血液が集められます。そして夜になると、毛細血管が拡張して、ホルモンをのせた血液が体の隅々まで届けられて全身をメンテナンスします。そしてホルモンが体の機能が正常に働くように、免疫、代謝、発育、生殖機能の維持など、生命活動に関わる様々なサポートしています。

    以上から、体内時計を調整し、自律神経を整えることで、毛細血管ともホルモンの機能が正常に働かせることができます。

    美容鍼灸は、自律神経に直接働きかけることができます。具体的には、治療するツボや経絡、鍼の打ち方などを使い分けること、かつ東洋医学の理論に基づいて体全体にバランス良く鍼(灸)をすることで、交感神経と副交感神経の働きを適正なバランスにしていきます。また治療を重ねていくと、交感神経と副交感神経がバランスが、適正な範囲で活動するようになり、様々な症状が現れにくくなります。全身の血流も良い状態が保たれ、ホルモンが体をサポートして、免疫、代謝などのが良い状態になっていきます。

    【本コラムの監修】

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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