
マスク生活で肌の調子が悪くなった、マスクによって顔が老けたように感じるなどの話を多く聞くようになっています。その理由が、マスクをつけていることでお顔の表情が乏しくなり、筋肉を動かさなくなってしまうので「表情筋」が衰えてしまうことが原因です。このことで、シワやたるみの原因になったり、口臭の原因など、マスク老けと呼ばれる症状が感じられるようになります。
マスク老けセルフチェック
以下のチェックリストに3つ以上当てはまるとマスク老けの可能性があります。
- 口角が下がってきた
- ほうれい線・二重顎が気になる
- 以前より滑舌が悪くなった
- マスクしていると口呼吸になる
- 口の中が乾燥している
- 口臭が気になる
マスク老けの症状
マスク老けの症状を大きく分けると、表情筋を動かさないために起きる「顔のシワ・たるみ」、口呼吸になってしまっていることで起きる「口臭」があります。特に「口臭」は、口内環境が悪化している可能性があるため、虫歯や歯周病の原因になるだけでなく、生活習慣病などの病気につながる恐れがあります。
また、マスクで肌が擦れ、肌の乾燥が進んで炎症が起こると、皮膚がたるむことがあります。さらにマスク内での雑菌繁殖によっても炎症が拡がります。このように気づかないうちにエイジングでないたるみが進行してしまうケースがあります。
筋肉は動かさなければ硬くなり、さらに動きづらくなります。結果的にますます表情筋の衰えを加速させてしまうため、マスクをしていても、していなくても、なるべく表情を動かすことが大切です。
美容鍼で筋肉をほぐす
刺鍼することで、交感神経が抑制されて筋肉がほぐれます。その刺激によりキカルシトニン遺伝子関連ペプチドが感覚神経末端から放出されて、筋肉の血管を拡張させることが明らか
になっています。つまり自律神経が整うことで、血管が拡張して筋肉が緩むのです。硬くなった表情筋を丁寧にほぐして、筋肉や骨周辺を柔らかくしていきます。
また頭への刺鍼は、頭皮の筋肉に働きかけることができます。頭皮には30種類以上もある表情筋につながる前頭筋や側頭筋などがあり、鍼でほぐしてあげることで、お顔周りの緊張をほぐれて、目元やほほなどお顔全体へのリフトアップ効果をもたらします。また自立神経系への働きかけが強いため、深くリラックスすることができます。
フェイスラインをほぐすツボ
固まった表情筋(特に頬やフェイスライン)をほぐしてあげることも大事です。また頭皮のたるみによって、顔が下がり、たるみの原因になることがあります。
マスク肌荒れのツボ
翳風(えいふう):耳の付け根の後ろ、口を開けるとくぼむところ
翳風を押すことでリンパの詰まりが解消されます。マスクによる負担で詰まったリンパをながしましょう。

側頭筋のコリ(耳の周り)
耳の周りを4本の指でほぐしましょう。マスクに引っ張られて側頭筋が凝っています。側頭筋が凝ると、ほうれい線などのたるみの原因になります。側頭筋をでほぐすことで、たるみ解消や、お顔のリフトアップにも効果的です。

【本コラムの監修】

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。