
私たち美容鍼ハリニーでは、肌と心と身体の結びつきから、身体が本来持っている力を高めて、肌心身全体の調和・向上させることを治療の目標にしています。
今回は、「肌と心と身体はつながっている」という私たちのメッセージについて説明します。
美しさと幸せの関係
女性の多くは、「美しさ」と「幸せ」は互いに結び付いていることを理解しています。
例えば、気持ちが上がらない、余裕がない、幸せを感じられないなどの状況では、脳はストレスを感じています。その結果、ホルモンバランスが乱れや免疫力の低下などが起こりやすくなり、肌や身体に不調を感じます。さらに不安や不満から顔の表情は険しくなり、ますます幸せから遠ざかります。
一方で、幸せを感じている人、気持ちが満たされている人は、その余裕が表情にあらわれます。肌の調子が良かったり、メイクが上手くいったりすれば、幸せを感じ、それが「美しさ」へと繋がっていきます。
美しさと健康の関係
東洋医学では『健康の先に、本当の美しさがある』という考え方があります。これは『健美互根』といって、美は健康を基礎として成り立つという意味であり、健康と美しさは互いに深い結びつきがあるという考えが元になっています。
例えば、体調が悪いとニキビができたり、寝不足で生活が乱れてくると、皮膚がくすんだり、肌の調子が悪くなったりした経験があると思います。つまり「美しさは、健康な体の上に成り立つ」ということです。
また「東洋医学」の基本的理念で、「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉があります。「一如」は真理はただ一つである意、「一」 は不二、「如」は不異の意味です。これは心と身体を分けずに、一つのものとして認識するということです。
「病は気から」という言葉があるように、健康な「心」が、健康な「身体」をつくり、健康な「身体」が「美しさ」をつくるという流れがあることが分かると思います。
美しさや幸せ、健康は自分でつくれる
年齢を重ねるごとに、肌や表情には「その人の人生」があらわれてきます。年齢を重ねれば、若い頃と同じように「何もしなくても肌がきれい」というわけにはいきません。肌のケアを十分しているか、毎日を幸せに過ごしているかどうかなど、その生活スタイルが肌や表情にあらわれてきます。
同じように「幸せ」も、年を重ねるごとに知恵がつき、経験が増え、自分で幸福をつくれるようになってきます。些細な事柄から幸せを感じるようになったり、見つけられるようになり、年を重ねれば重ねるほど、「美しさ」や「幸せ」は、自分でつくっていくものだと理解できるでしょう。
美しさや健康を保つことは、花を育てることと同じです。もちろん見た目は違いますが、成長過程や心がけが同じなのです。
花を育てるために、まずタネを植えます。タネを植えただけでは、花は開きません。毎日欠かさず、水、日光、栄養分を与えることで、大きく育ちます。この一連の流れは、美しさや健康でも一致します。そこに欠かせないのは「保湿」「睡眠」「運動」「食事」です。
美しさを目標に
目標を持つことが「美しさ」や「幸せ」にとても大切なことです。目標を持つということは、将来を思い描き、それに近づこうとすること。明るくポジティブな気持ちを持っている人、向上心を持っている人の表情はイキイキとしていて「美しく」感じます。
過去の化粧品会社の調査では、「美しさと目標達成の関係」について女性600名に聞いたところ、「自分が美しくなると望みや目標達成をしやすくなると考える」人が約75%いました。ちなみに美しさとは「肌の美しさ」と「内面の美しさ」を挙げる方が大多数となっています。
このように肌と心と身体は切り離せないもので、「美しさ」と「心」はお互いに影響を与えあっています。「美しさ」を目標にして、心と身体の両方からアプローチする相乗効果で、「美しさ」や「幸せ」を実感しやすくなるのです。
このような美と健康、幸せの関係は脳科学的にも実証されています。「美しい」ものを見たり触れたりすると、脳内で「ドーパミン」という神経伝達物質が分泌されます。この物質は向上心、集中力、前向きに生きる意欲、幸せ感を高めてくれるホルモンです。さらに「セロトニン」という「幸せホルモン」も分泌され、幸せな気分が高まることが知られています。
美しさは人間関係をより良好にする
同じく、過去の化粧品会社の調査では、「今より美しくなった時に得られる心理的な効果」という質問の中で、一位の「自分に自信が持てる」に続いて、「気持ちにゆとりができたり、他人にやさしい気持ちを持てる」と「幸福な気持ちになる」の2つが同率で二位となっています。
つまり、約半数の女性は、美しくなることで周囲の人との関係性に心理的な余裕が生まれると回答しています。
さらに、「今より美しくなった時、どのような行動の変化をもたらすか」との質問に対して、83.7%の女性が美しくなることで行動になんらかのポジティブな変化があると思うと回答し、「家族に対してやさしい気遣いができる」が1.76倍、「友人など周囲の人に対してやさしい気遣いができる」が1.68倍となることが分かっています。
女性が自身の美しさを高めることで、人間関係をより良好にすることにもつながることが考えられます。
肌と心と身体を健やかに美しくするための生活習慣
様々な職業の方と接する中で、モデル、芸能人、女優、エスティシャンなど「美しさ」を追求する方々、またはその魅せる「美しさ」を表現する人たちに共通している習慣や哲学があります。
それが、肌と心と身体を健やかに美しくするための生活習慣があるということです。それは極めてシンプルで、
- 毎日の適度な運動
- 飲み物の基本は水
- 家ではシンプルでオーガニックな食べ物
- 腹6分目まで
ということです。もちろん外食でハンバーガーも食べるし、激辛フードも食べるし、好きな甘いものも食べるけど、満腹にはしないとか、誰でも実践できそうなことばかりです。そこには、自分の肌と心と身体と対話することがベースにあります。
肌と心と体と対話
こんなシンプルな生活習慣で、「美しさ」を維持することができることが不思議と思うかもしれませんが、そこには彼女らなりの哲学があるように感じます。例えば時短美容や即効性のある美容は、表面的な部分しか変えられないことを理解し、それでは、自分自身の本来の美しさをつくることはできないと考えています。
即効性のある美容は、シミを薄くしてくれるかも知れませんが、身体の内側から変わる本来の美しさはつくれない。美しさは日常の習慣の積み重ねで達するものであり、それは心と身体の声に耳を傾けなければいけないことを深く理解しています。
では、心と身体の声に耳を傾けるということはどういうことでしょうか。それは難しいことではなく、自分のことを大切にするということです。自分のことを大切にしていますか?自分のことを大切にできているからこそ、他人にも優しくなれるし、自分を知ることを深く知ることもできます。
自分のことを深く知ることができれば、自分にとって何が良くて、何が悪いのかを判断することができます。無意識な抑制(表面的な欲望、誰かと比べて不安になること、固定概念、他人から目など)から解放されることにもなります。つまり自分のことを良く見て、大切にするということが、自分なりの「美しさ」をつくる、自分なりの「美容哲学」をつくることにつながります。そのベースがあるからこそ、日々の習慣をシンプルにした暮らし方ができているのです。
最も重要なことは食事にこだわること
幸せになるために、豊かな人生を送るためには、食事に徹底的にこだわることが大事です。しかし、私たちの活動の土台となっている食事を徹底している人は少ないように思います。多くの人は、食事の重要性にあまり気づいていません。自分がしっかり活動できているのは健康のおかげであり、そのことを徹底的に理解すれば、健康の元になる食事に関しては徹底的にこだわるはずです。健康的なバランスの取れた食事をして、健康を維持し、最高の体のパフォーマンスを発揮できるように自分自身の体をコンディショニングしていく必要があります。
そして、人生を変える最も手っ取り早い方法は、毎日の食事を変えることです。もっと今よりも元気になりたい、健康になりたいと思うのならば、元気になれるもの、健康になれるものを食べることが大切です。最近なんだかうまくいかないなど、あるいは忙しすぎて本当に人生に余裕がないと思っている人もいるでしょう。またはメンタルが不安定になってしまっている人もいるでしょう。
そんな人には、他の活動を差し置いてでも1つだけ、食事を徹底することをして下さい。あなたが今抱えている辛い悩み、人間関係の悩み、人生そのものが辛いという悩みも食事を変えることによって大きく改善されることは間違いありません。当たり前ですが、人は食べ物によって人生が作られています。食べ物をないがしろにしていては、全てのことがうまくいかないのは当然だと思っています。
食事にこだわることによって挙げられる健康効果としては、例えば心臓病のリスクが下がる、癌のリスクが低下する、メンタルが健康になり良い気分になれる、腸の健康が改善される、認知機能が改善される、頭が良くなる、体重を減らすことができる、糖尿病のリスクが下がる、強い骨と歯が形成される、ぐっすり眠れるようになるなど健康上の悩みが全て解消されると言っても過言でははないほど正しい食事は、私たちに健康上のメリットをもたらしてくれます。
そして恐ろしいことに食事の影響というのは、まるで長期投資のようにだんだん積み上がっていくもので、早いうちから食事に気を使い、健康的な食事をコツコツと継続すれば、どんどん健康になっていくし、逆に適当な食事をしてしまったら将来どんどん不健康になっていくでしょう。
また人間にとって食は、最大の楽しみでもあり、食の関心の強さはその人の生命力のバロメーターです。あなたが何歳であろうと量や質に関係なく、食事に興味があるのならば健康な証拠です。また食に対する感謝があるか否かも重要です。
穀物や肉や魚、あらゆる食材にはそこに命が宿っているというのは疑いのない事実であり、それらの命を体の中に取り込むことが食事をするという行為です。インスタント食品やファストフードを食べるのも命をいただくのに変わりはありませんが、どうしても人工的であり、感謝を忘れがちになります。本物の肉、本物の魚、本物の野菜を目の前にすれば誰もが深く感謝します。そしてそれらを食べることで、全身の細胞にエネルギーがみなぎってきます。だからこそ感謝を忘れないためにも毎日おいしい健康的なものを食べるべきでしょう。そして感謝の心を忘れないことが重要です。
幸せホルモンのオキシトシン
幸福に感じる瞬間は人それぞれですか、科学的には人はなぜ「幸せ」を感じるかが解明されつつあります。それは「幸せ」は脳内に幸せホルモンが溢れている状態です。この幸せホルモンには、オキシトシン、セロトニン、ドーパミンがあり、幸せを感じている時には、これらの脳内物質が分泌されていたとうことです。
哲学的に幸せとは何かと考えるのではなく、科学的に幸せを考えれば、ものすごくシンプルです。つまり科学的に「幸せ」になる方法は、幸せホルモンを分泌させる行動をとることです。
キシトシンはホルモンの一種で、愛と絆に関係するホルモンで愛着ホルモンとも呼ばれています。オキシトシンは、脳の視床下部で作られて全身に運ばれます。特に母親が分娩時に子宮の収縮を促して陣痛を誘発させ、出産後も子宮の回復を助けたり、母乳の分泌を促進することが分かっています。そして出産前後の時期に分泌が急激に増えることで母性を高めるとも言われています。このように親子の愛情が強くなる以外にも、恋人同士の絆も強める効果もあると言われています。つまりオキシトシンのおかげでパートナーとの絆が強まり、長く一緒にいられるのです。
一方でオキシトシンは、ハグしたり手をついだりすると分泌され、出産の時や授乳の時にも大量に分泌されます。また研究によれば配偶者との絆を強める働きがあるだけでなく、動物を対象としても分泌されることが報告されています。つまりスキンシップよるオキシトシンが社会的な行動や信頼感に大きな影響 を与えることが分かり、人間関係を良くするための鍵であることも明らかになっています。
心と体を幸せにするためにオキシトシンを分泌させる方法は、そんなに難しいものではありません。例えば研究では、可愛い動物の動画を見るだけでも、ペットに触れるだけでも良いですし、植物を育てることでも分泌されることが分かっています。
また、人に親切にするだけでも、オキシトシンは分泌されることが分かっており、別名「親切の物質」と言われる所以です。「人に親切にすることで幸せになれます」というのは綺麗事かもしれませんが、脳科学的には、実際にオキシトシンが分泌されて幸福感を感じるのです。ブリテッシュコロンビア大学の研究によると、不安感を抱えている人が親切な行為をするだけで、不安感が減りポジティブな気分になれるということも示唆されています。
さらに人に親切にすることは病気のリスクまで下げてくれるという研究もあります。57歳〜85歳の成人を対象とした研究では、ボランティア活動が体内炎症のレベルが低いことと最も強い関連性があったということです。
一方で、相手にも自分にも感謝をするだけでも、幸せになるというのも科学的に正しいというのが解明されています。感謝をすると脳内にオキシトシンやエントルフィンが分泌されて、人が前向きになったり、幸せを感じたりします。
オキシトシンのメリット
愛情を持って人や動物、植物に触れ合うと脳内でオキシトシンが分泌され、人は幸せを感じます。さらに幸福感以外にも、不安やストレスがなくなることも分かっています。
人は外部からストレスを感じると、体内にはストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。そのステレス過多が続くと、頭痛、胃痛、メンタル疾患へと繋がってしまいます。オキシトシンは、ストレスに過剰反応した体をケアし、平常な状態に戻してくれる効果があります。つまりオキシトシンがストレスホルモンの分泌を抑制してくれることが研究によって示唆されています。
また、オキシトシンには他人を信頼できるかどうかにも関わっていると言われています。ある研究では、オキシトシンの量が多ければ多いほど相手への信頼度合いが高くなるそうです。私たちは良質な人間関係を作ることは極めて重要であり、他人を信頼して強い絆をつくることが何をするにしても大切です。
オキシトシンの健康効果
オキシトシンの健康効果については、例えば認知機能が改善されるという研究があり、記憶力や学習能力がアップすると言われています。そしてアンチエイジング効果も期待でき、筋肉の増量も助けたり、体力もアップするという研究もあります。またオキシトシンが多い人は、ストレスが緩和されて安定した気持ちで日々を過ごせます。さらに人とのコミュニケーションが円滑になる効果もあり、優しくなったり協力的になったりすることが多いと言われています。
また、オキシトシンは、脳の扁桃体や視床下部に作用してリラックスや安心感をもたらすからです。これらの部位は感情の制御やストレス反応に関わっており、オキシトシンがストレスホルモンの分泌を抑え、その結果分泌が多い人は気持ちが安定すると考えられています。
このようにオキシトシンが不安や心配を緩和するのは、副交感神経が有意に働いて心身ともにリラックスするからです。また心臓にも影響を与えることが分かっており、オキシトシンは心臓の受容体に働きかけ、血管を広げて血圧を下げる効果があります。また心拍数も低下してストレスから心臓を守ります。そしてオキシトシンが免疫機能を調整し、炎症反応を抑える働きがあることが分かっています。
炎症は体の自然な反応ですが、過剰になると病気の原因になりますが、オキシトシンはそのバランスを取ることで健康を維持します。そのためオキシトシンが少ないと体の炎症反応が過剰になって病気のリスクが高まります。他にも認知機能の低下が挙げられます。つまり記憶力や集中力が落ち、うつ症状も出やすくなって気持ちが落ち込みやすくなったり、やる気が出なくなります。
その他にも言語的コミュニケーションの障害も起こることがあり、言葉がうまく出てこず、その結果コミュニケーションが難しくなることもあります。そして筋肉の痛みも感じやすくなり、体がだるくて痛みを感じることが増えます。さらに睡眠の質も低下してしまい、寝つきが悪くなったり、熟睡できなかったりします。
また肥満の場合、脂肪細胞が大きくなって 炎症性サイトカインという物質を出します。それが体中に広がり、様々な臓器に影響を与えます。例えば糖尿病であれば膵臓に慢性炎症が起きてインスリンの分泌が悪くなり、それが原因で血糖値のコントロールが難しくなります。それだけでなく脂肪細胞から出たサイトカインが血流に乗って全身に広がると動脈効果の原因にもなります。そして血管が固くなると血流が悪くなって心臓病や脳中のリスクが高くなります。
感謝の気持ちで若返る理由
若さのためには内面性も大切であることが分かっています。内面性が充実していると心の問題から来るストレスが減ることで酸化ストレスが減少し、実際に細胞が若えることが知られています。また見た目の若々しさとはそもそも何なのかを調べた人間工学の実験では、私たちは人の年齢を判断する時にシワやシミといった表面的なものだけではなく、表情に大きな比重を置いていることが報告されています。つまり例えシワや法令線といった表面的な老いの要素があったとしても、表情が明るくて生き生きしているだけで若く見えることが分かっています。
具体的にどのようにしたら毎日を生き生きと過ごすことができるのか、その秘訣が感謝の気持ちです。私たちの心の健康は体の調子と同じで常に変化するものですが、大切なことは日々の心の変動を受け入れながらも、心の振れ幅を最小限にすることです。私たちの心というのは、プラス方向であってもマイナス方向であっても極端に動いた時に感謝の心を忘れがちになります。何か良いことがあった時も悪いことがあった時も、感謝の気持ちを持つことで感情を抑えて朗らかな気持ちで過ごすことができるはずです。
このような効果は、科学的にも証明されており、様々な研究によって感謝の気持ちを持つことでセロトニンやノルアドレナリンといったホルモンが増えることが分かっています。逆に感謝によって炎症物質であるサイトカインやストレスホルモンであるコルチゾールが減り、血圧や心拍数が下がることも確認されています。サイトカインやコルチゾールは、急速に細胞を老化させることが分かっていますので、科学的にも感謝の気持ちは見た目の若さに直結することが証明されています。
「ありがとう」を言う習慣
実は感謝の気持ちは、自分から人に伝えても、人から自分に伝えられてもどちらも人生の幸福度が高まることが知られています。カリフォルニア大学の研究によると感謝を伝えることでストレスが軽減され、幸福感が増大するとともに健康にも良い影響があることが報告されています。
私たち人間は社会的な動物であり、どれほど自分自身が満たされたとしても、それだけで幸福になることはできません。幸せになるには他者の存在が必要で、人の役に立ち、人に感謝されることで初めて社会的な幸福感を満たすことができます。しかし日常生活で人から感謝される機会は、早々ないかもしれませんが、そこでやって欲しいのが自分に対する感謝です。
私たちの脳は、イメージと現実をはっきりと区別できません。それと同じく、私たちの脳は自分で自分にかけた言葉と他人が自分にかけた言葉を明確に区別しません。つまり私たちが自分に感謝の気持ちを伝えると脳はまるで他人にありがとうと言われたように錯覚します。そのため自分に感謝の気持ちを伝えることで感謝を伝えるメリットと感謝されるメリットの両方を享受することができます。そして寝る前に自分自身に感謝をすれば幸福感に包まれ、とても安らかな気持ちになることができます。
栄養素と神経伝達物質
心と栄養素は無関係のように思いますが、心は脳で生み出されるものであり、脳も他の臓器と同じように食べ物の影響が非常に大きい器官です。例えば脳の神経伝達物質の材料となるタンパク質が不足すると、幸福感や意欲落ち着きを生み出す神経伝達物質がうまく作れなくなります。またタンパク質が神経伝達物質に合成されるためにはビタミンB群、鉄、亜鉛などの栄養素が必要となります。特に生理中の女性は鉄欠乏に陥りやすいので、生理中は普段よりも気持ちが沈んだり、鬱っぽい気分になってしまいます。
そこでまず心がけて欲しいのが十分なタンパク質の摂取です。気持ちが沈んだ時は大豆製品や魚、卵、お肉などからタンパク質を摂取して心のパーツともいえる神経伝達物質の材料を補給しましょう。神経伝達物質の合成を促す亜鉛は記憶力を保つ役割や認知症予防効果も期待されている重要なミネラルです。亜鉛が最も豊富に含まれている食べ物は牡蠣ですが、牛肉や豚レバー、煮干し、ごま、うなぎや海苔などにも含まれています。
また、2017 年のアメリカの研究によると生理が始まった思春期の女の子は、同年代の男子の2倍も鬱になる可能性があることが分かっています。これは生理によって体内の鉄が不足することで脳の神経伝達物質の合成が滞ってしまうことが原因です。
まずはシュガーフリー
人間工学の実験では、私たちが人の見た目を判断する時に重要な要素は、生き生き感、目力、透明感、シワやたるみ感の4つです。このうち生き生き感や目力は内面性や性ホルモンに関係しており、一方で透明感やシワやたるみといった表面的な問題は、身体の健康に基づいていることが分かります。
体の健康を維持してお肌の透明感をアップし、シワやたるみを予防するには、最も手っ取り早く効果が出る方法が「シュガーフリー生活」です。お肌から透明感が失われ、シワやたるみが出てしまうのは簡単に言うとお肌の細胞の老化が原因です。そしてお肌の細胞の老化には大きく分けて3つの原因があり、それは酸化、炎症、糖化です。
このうちお肌の酸化は、主に紫外線が原因のため紫外線対策が必須です。次の炎症に関しては腸内環境の乱れや睡眠不足、心理的なストレスなど様々な原因があります。これについては生活習慣を正していくことで少しずつ改善していく他ありません。そして糖化は、これら3つのうち最も排除するのが簡単です。糖化は、細胞が糖と結びついて エイジスという老化物質に変わってしまうことを言います。エイジスは、細胞の焦げのことであり、当然黒ずんで硬くなってしまいます。皮膚の細胞が糖化すれば当然、透明感は失われシワが増えてしまいます。
この細胞の糖化を止める方法がシュガーフリー、すなわち砂糖の摂取を控えることです。糖化の原因となる糖は、具体的には血糖のことで、砂糖を食べて血液中に糖が流れ込むと血糖が上がりますが、そのような糖が血管を通って全身の細胞に運ばれて糖化反応が起きてしまいます。
そしてシュガーフリーは見た目の若々しさだけではなく、体の中の健康や脳の若さにも関係しています。例えば長い期間に渡って砂糖を取り続けた人は、寿命が10から20年短くなってしまう研究報告もあり、砂糖は心血管疾患や糖尿病、癌といった様々な病気に深く関係しています。
オキシトシンを増やす方法
研究によると、15分間の背中のマッサージで血液中のオキシトシン量が増加することが確認されています。マッサージが効果的なのポイントは、温かい手でゆっくりと、手のひら全体で優しく圧をかけることです。強く押しても痛いだけで効果はありません。また触れられる側だけではなく、触れる側のオキシトシンの分泌も高まります。他にも人との会話や動物との触れ合い、スポーツ、新しいことにチャレンジすること、親切な行動でもオキシトシンの分泌が高まります。
そして日々の生活の中で小さな幸せを見つけることも大事で、それがストレス解消になるため、幸せを感じるだけでオキシトシンが分泌されます。つまりストレス発散する行動でオキシトシンが出て、その結果ストレスがさらに発散さて好循環になります。また東邦大学の論文「スキンシップと団欒はオキシトシンを介してストレスを解消させる」では、スキンシップでストレスを解消させることも検証されています。
理由を間違わないようにケアする
頑張ってお肌のケアをしてみても、なんだか自分の思う理想とは程遠いと感じることがありませんか。いつまでもキレイになりたい!と思って色々試してみても、思うようにならないとしたら、それには必ず理由があります。その理由の多くが、正しく自分をメンテナンスできていないことです。
例えば、「シワが深くなってきた」「シミが大きくなってきた」「最近肌がくすむ」などの悩みは、なぜそうなっているか?という理由が分からなければ、なんらかの方法で一時的に解消できたとしても、あなたの人生はその悩みから解放されることはありません。
今、現実に起こっていることには、全てそうなる理由があるはずです。それらの理由を分からずに、何かしても、望むような結果とはならなでしょう。なぜそうなっているのかが分かれば、それらを改善していくことで、望んだ結果につながることができます。
例えば、シワやたるみのお顔の悩みでは、いくら肌を念入りにケアしても、無意識でしている表情に大きく影響されてしまいます。また不満不平を抱くことが多かったり、笑顔が少ない人は、口角が下がってへの字口になって、ほうれい線も深くなってきます。さらにストレスを抱えていると、肌にハリがなくなり、シワやたるみ、毛穴の目立ちが気になったりします。しかしこれらような理由だったとしても、筋肉や骨格を意識してメンテナンスするだけで、本来の美しさを引き出すことができます。
ハリニーが提供したい価値はお客様自身が持っている本来の美しさを引き出すこと。東洋医学の理論に基づき、肌と心と身体の結びつきから、全体を捉え、忙しい現代人に合わせた経絡やツボを使い、身体が本来持っている力を高め、内側から輝く自分らしい美しさを引き出します。お身体の不調、美容のお悩みをお客様と一緒に解決してまいります。どうぞご相談くださいませ。
美容鍼の目的
美容鍼によって血流を良くして、シワ・たるみ・くすみを改善することができますが、それは単にお顔に刺鍼して、その刺激だけに限定して施術するのであれば、本来受け継いできた伝統鍼灸の本来の道を大きく外れてしまうものです。私たちが掲げる「ホリスティック美容鍼灸」は、肌、心、身体の総和の美しさ、総合的に調和のとれた美しさを引き出すための手法です。
当たり前のように、私たちは心と身体を切り離して病気の治療をしますが、東洋医学には心と身体は一体であるという「心身一如」の考え方があります。「病は気から」という言葉があるように、私たちの心は独立してある訳ではなく、心と身体は繋がっていて、身体が不調になれば心は沈み、健康であれば心も健やかになると考えます。
このように心と身体を分けることができないと考えれば、身体に無理をさせることは心に無理をさせることにもなり、身体を大事にすることで心が健康になり、心を健やかに保つことできれば万病さえ起こさせない可能性があります。東洋医学の究極の目的は自分を知ること。自分の身体を知り、理解して、根本的な解決していくこと。美しさは自分と向き合うことから始まります。
美容鍼灸とオキシトシン
オキシトシンを効率よく分泌させためには、例えば赤ちゃんとお母さんの関係を考えてみると分かりやすくなります。赤ちゃんとお母さんはオキシトシンを増やすヒントが沢山あり、例えば授乳、見つめ合う、匂いを嗅ぐ、鳴き声を聞くこと、これらがオキシトシンの分泌を促進します。
これらは赤ちゃんとお母さん限定ではなく、それ以外でもオキシトシンが分泌されることが分かっています。ここで重要なのが触覚刺激で、皮膚刺激による興奮が脳に伝えられて心地よさを感じるとオキシトシンが放出されることが分かっています。そのためオキシトシンの分泌には、マッサージも効果的なことが分かっています。
カリフォルニア大学の研究(2012年)によるとオキシトシンはマッサージによって分泌されることが分かっています。研究では15分のマッサージを受けるグループと、マッサージは受けずに静かに休憩するグループに分けて、血液検査を前後でしたところ、前者はオキシトシンが有意に上昇していることを発見しています。また2015年の研究では、マッサージを受けている人だけでなく、マッサージをしている人のオキシトシンレベルも増加することが分かっています。
マッサージが効果的なのポイントは、温かい手でゆっくりと、手のひら全体で優しく圧をかけることです。強く押しても痛いだけで効果はありません。また触れられる側だけではなく、触れる側のオキシトシンの分泌も高まります。
これらの研究のベースには、人とのスキンシップによってオキシトシンが分泌されるということがありますが、同じく鍼灸によっても同じ効果が期待できるでしょう。さらに鍼灸による皮膚刺激が、感覚神経を伝わり脳内への影響し、様々な脳内物質が分泌されます。その結果、オキシトシンの分泌だけでなく、痛みの鎮痛作用、心の緊張状態の緩和、ストレス軽減につながることが分かっています。
肌と心と体のバランスこそが美しさの条件
現代社会では、ストレスによって、自律神経や女性ホルモンのバランスが乱れ、免疫機能が低下して肌も心も身体も揺らぎやすくなります。特に女性は脳にストレスを受けやすく、日頃のセルフケアやメンタルケアが大切になります。
たった一つの小さいシミでも憂鬱になりますし、メンタルが落ち込むと様々なケアをする気力がなくなり、仕事や恋愛等に前向きになれなくなります。
また、年齢と伴に老化が進み、メンタルバランスも崩して負のスパイラルに入ってしまうことを考えると、きちんとしたセルフケアは必須です。お肌のお手入れだけでなく、睡眠、食事、メンタルバランスなど多角的にケアをすることで、肌心身体のバランスを整え、美しさにつながるのです。
私たちのストレスは基本なくならないため、上手に付き合っていくしかありません。ストレスと向き合い、心身ともにリラックスさせながらきちんとセルフケアし、自分にあう解消法を見つけること。それを楽しく続けていくことのお手伝いができればと思っています。
美容鍼ハリニーが提供したい価値はお客様自身が持っている本来の美しさを引き出すこと。東洋医学の理論に基づき、肌と心と身体の結びつきから、全体を捉え、忙しい現代人に合わせた経絡やツボを使い、身体が本来持っている力を高め、内側から輝く自分らしい美しさを引き出します。
お身体の不調、美容のお悩みをお客様と一緒に解決してまいります。どうぞご相談くださいませ。
【本コラムの監修】

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。