最新研究のアンチエイジング物質

アンチエイジング研究の第一人者の今井教授(ワシントン大学)の研究により注目されているのが、「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」という物質です。この物質は老化を遅らせ、実年齢よりも身体機能を若く保つことが期待されています。

これはビタミンB3からつくられており、ブロッコリーやアボカド、トマトなどにも微量に含まれる食品成分です。以前は、高価格でしたが、日本国内での生産体制の整備などによって価格も下がり、一般的なサプリメントとして人気を呼んでいます。

NMNの効果

研究によると、加齢による臓器機能、認知機能、免疫機能の低下を抑える効果があり、さらに血管の弾性を若い頃と同じように保つ、身体活動量のアップ、血糖値をダウンなど、非常に多岐にわたるアンチエイジング効果が、世界各国の研究論文で証明されています。

ビタミンB3由来のサプリメントとして、NR(ニコチンアミドリボシド)もありますが、NRは飲んでも腸内細菌で100%分解されてしまいます。一方でNMNを飲むと、すぐにNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という、生きていくうえで欠かせない補酵素に変換されます。

このNADの減少が、老化の引き金になるのではないかというのが世界中の研究者の共通認識になりつつあります。

NMNの効果は本当?

NADの加齢に伴う減少を、NMNで補うことで、アンチエンジングの効果があるというのは、あくまで仮説です。つまり研究はマウスでの実験結果です。人のNMNの効果を検証する臨床試験は発表されておらず、あくまで安全性確認試験(第Ⅱ相試験)が進行している状況です。そのため、NMNサプリメントの摂取がどのような影響を長期的に体に及ぼすのかは分かりません。

例えば、NADを増加させるとがんを悪化させる可能性が指摘するような研究論文もあります(NAD Metabolism in Cancer Therapeutics)。

サプリメントビジネスからすれば、臨床試験で有効性や安全性が確認されなくても、利益を得るため、たくさんサプリを売るための良い宣伝文句かもしれません。

NMNを研究している研究者たちも、効果に期待はしつつも人への応用は今後の研究が必要という認識を示しています。

サプリメントの多くは「健康食品」であり、「医療品」ではありません。医療品であれば、どの病気や症状に効くのかをはっきりと表示することができますが、サプリは栄養補助食品です。

間違いのない事実

サプリ以外でNADを増加させる一つの方法は「適度な運動」です。運動が老化を遅らせることは、複数の研究で科学的にも証明されている間違いのない事実です。

運動によって、サーチュイン(老化や寿命をコントロールする酵素)の活性化に不可欠なNADの量が増えます。

また、1日の始まりのエネルギー源となる朝食をしっかり摂ることで、NADを日中の活動期に増やすことも大切です。

結局は、日の出と共に体を動かして働き、夕食を軽めに食べて日が暮れると共に寝ること、それが生活リズムを整え、老化を遅らせることなのです。

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