インディバとハイパーサーミア

    インディバとハイパーサーミア

    高周波(ラジオ波)は、深部加温だけでなく鎮静やむくみ、細胞関与にも、医学的な作用が実証されています。そのため治療の補完、術後ケア、スポーツ医療、予防美容やアンチエンジグ分野などで幅広く使用されています。

    まず、高周波温熱治療器の代表であるインディバの説明を引用します。

    INDIBA® は正しい組織の機能を可能にする細胞の電気的活動を復元することで細胞内外のイオン交換を活性化する唯一のシステムであるプロイオニック・ システムについて、これまで行ってきた医学的研究を通して言及しています。
    我々のActive Cell Therapyの基礎となる周波数0.448MHzに基づくこのシステムは、細胞生理学を尊重しつつ、生体刺激、微小循環を活性化し、代謝の超活性化を促します。
    この波長は細胞内外マトリックス間のイオンの移動に適しており、細胞膜の透過性と電位を復元します。細胞の電気的な均衡は、血流を通して循環する酸素や栄養分の供給を助ける組織の修復を最適化します。循環系の活性化(微小循環・血管拡張)が、コラーゲンを生成する線維芽細胞の増殖や代謝活性を促します。これらが0.448MHzの高周波による組織の再生へとつながるのです

    https://indiba.co.jp/

    温熱療法の効果

    病気の治療に熱を利用する考え方は、実は歴史古くギリシア時代に遡ります。ギリシャの医師のヒポクラテスは、薬で治らない人は手術を、手術で直せない人は火(温熱療法)を使い、もし温熱療法で直せない人はそれは不治の病であると言ったと伝えられています。

    温熱療法によって体温上昇すると免疫が活性化するってことが分かっています。そのメカニズムは、体温が上がることによって骨髄から白血球の一種である好中球の量が増加します。また体内に侵入した異物を駆除するナチュラルキラー細胞やエラーした細胞を捕食する免疫細胞が活性化します。一方で抗原提示細胞の抗原を提示する能力が上がるということもあります。

    少し難しいですが、例えば何か異物があった時に、貪食と言って食べる細胞がありますが、細胞表面に敵であることを合図する「抗原の提示」が、体温が上がることによって活性化するってことが分かっています。逆に免疫が上手く働かない状態で起こるのが、感染症やがんであり、免疫系が機能不全を起こしているとがんに対する、その抗原を提示する能力が働かなくなり、その免疫ががん細胞を逃してしまうことが起こります。その結果、その細胞死に導くメカニズムが働かず、がん細胞が無秩序に増えてしまうことが起こります。

    このようなメカニズムから、当初の温熱療法は1時間以上42度の体温を上げることによる効果が注目されました。そして実際には温熱療法が免疫を活性化することが徐々に分かり、今では体温を上げるというのは免疫力を上げることになり、それががんの治療に効果が期待できるのではないかという風に考えられています。

    特に注目されているのがヒートショックプロテインです。細胞は熱を浴びせられると、ヒートショックプロテインっていう熱ショックタンパクが放出します。このヒートショックプロテインは一種の危険信号のようなもので、これが放出されると免疫細胞が活性化します。免疫細胞が活性化すると抗原提示を行う細胞が活性化して、より免疫が刺激されます。これらによって、がん細胞を正しく認識できるようになるため、体の腫瘍を攻撃できるようになり、がん細胞を破壊しやすくなるということになります。

    実際に温熱療法を行うと腫瘍そのもの酸素の通り道が良くなります。これを酸素化が進むと言いますが、一般的に腫瘍は低酸素状態でも増えるため、そのため中々薬等の様々な物質が届きにくい状況にあります。温熱療法によって酸素化が良くなることで、血流が良くなり、体が反応しやすくなって治療効果が上がるって事が分かっています。

    この温熱療法を利用した、がん治療の放射線や化学療法の効果が上がることが報告されています(日本2015年卵巣がんの治療、トルコ2017年乳がんの治療等)。 何にせよ、体温を上げる事は免疫すごく良い影響を与えてくれるため、やらないに越したことはないです。例えば運動することも体温を上げることになりますし、サウナを使うことも一つの方法になると思います。

    高周波(ラジオ波)でケガの治療

    高周波は、スポーツ分野では捻挫や肉離れ、骨折などの損傷において損傷直後も使用されており、急性期から慢性期まで、損傷組織の早期回復、瘢痕組織改善、腫脹軽減、可動域改善など多くの有用性が確認されています。

    例えば、スポーツで肉離れを起こした場合、受傷直後はアインシングして内出血を抑えることが大切(一方でアイシングは炎症回復を遅らせるとも言われています)ですが、炎症を長期化させないための施術も必要になります。湿布を貼ることで痛みを紛らわすことは可能ですが、逆に冷やして循環不良を起こして腫れが引きにくくなるケースもあります。

    細胞の生体刺激 / 非熱

    このような場合には、非熱で高周波を部位に当てることで、本来体が持つ自然治癒力を活性化することができます。非熱作用時でも高周波エネルギーで細胞膜の透過性を改善でき、これによって細胞内外のイオン交換を増加させ、効果的な組織の再生を促します。細胞への酸素供給と代謝が上がります。

    その結果、傷の修復・早期回復・腫れや痛みの軽減が可能になります。また傷を修復だけでなく細胞の再生過程で瘢痕組織(筋肉にしこりの様なもの)残らないようにすることが可能です。

    微小循環 / 温熱(血管新生)

    次に急性期を過ぎた部位には、しっかり加温することで、微小循環の増加による生体刺激が、組織の修復に必要な要素を組織に供給します。その結果、毛細血管の血管拡張は組織に栄養と酸素を供給し、静脈およびリンパ管の再吸収を改善します。つまり血管拡張することで、痛みの減少・柔軟性アップ・可動域の改善・代謝促進が可能です。

    高周波(ラジオ波)で超活性化

    インディバの生物学的効果で有名なものにハイパーサーミアと呼ばれる高周波エネルギーによる超活性化があります。本来はガン治療に温熱を加えてガンを死滅させる方法ですが、頑固な筋肉の硬結や瘢痕組織・腱の癒着による関節の可動域制限に効果を発揮することが分かっています。

    筋肉はたくさんの筋繊維が束になって集まった集合体ですが、筋繊維が傷つくと痛みが出現します。例えばトレーニングで負荷を与えると、筋繊維が傷つき、その修復過程で筋肉痛が起こります。この再生過程で細胞が活性化するのですが、高周波をかけると、ハイパーサーミアが細胞の代謝を大幅に高め、線維症を避けるための組織内の修復プロセスを開始します。

    過去の外傷または関節炎の長期的な結果としてすでに線維症が見られるような慢性期でも組織は修復されます。つまり傷の修復に必要な栄養や酸素を運び代謝が上がり、内出血や痛みの緩和が可能となるのです。

    また、重度の筋損傷の場合、再生する過程で硬く繊維化(瘢痕組織)しやすいと言われています。そのため筋肉の本来の柔らかさが無くなり再負傷しやすくなります。このような状態にもインディバの活性化が有効に働きます。

    コリ(硬結)の緩和

    押してみて周りの筋肉と比較して触るとコリコリした部分(硬結)がある場合、これは血液とリンパ液の循環不良で疲労物質が溜まり、筋肉内部の筋線維が収縮した部分です。また循環不良で酸素欠乏になると、微細ですが筋肉の中の血管や神経・リンパ菅の組織を傷めてしまい、さらに硬結部分が痛みに過敏になります。さらに炎症と痛みは交感神経を興奮させ、血管や筋肉が収縮し、更なる循環不良を引き起こすため、硬結が悪化するという悪循環に陥ります。

    この硬結は押されると強い鋭い痛みが伴うので、しっかり加温して筋肉を緩めてから、鍼やマッサージを行うことで痛みの緩和が期待できます。

    【本コラムの監修】

    恵比寿院長

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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