インディバ で体を温める

    インディバ で体を温める

    インディバは、電気メスの発明者として知られる、スペインの物理医学博士であるホセ・カルベット氏によってがん治療のために開発された医療用具です。インディバでは、体内で熱源を発生させ細胞の分子を移動させることで生じる「ジュール熱」と呼ばれる安全性の高い摩擦熱を利用して、体温を3〜5度、局所的には7度まで高めることができる「温熱療法」が可能です。

    「ジュール熱」は、自分自身で熱を作り出すと、イメージするとわかりやすいと思います。熱源が体内にあるので、深部まで温まり長時間その効果が持続します。つまり芯から温まるという効果があります。

    現在、日本においては主に美容や医療、スポーツなど様々な分野で使用されており、血液・リンパ液の循環を促進し、組織の代謝を活発にして自律神経系や免疫機能のバランスを整えることができます。その結果、「脂肪やセルライトなどの燃焼」「肌のターンオーバー活性化」「デトックス」などの効果を得ることができるのです。

    インディバの周波数帯(0.448MHz)は、安全かつ効果の高いため、脂肪吸引後のアフターケアとしても使用されています。 その他にも沢山の研究結果が応用されており、今も尚研究が続いています。

    • 非温熱電流に対するヒト幹細胞癌細胞の増殖抑制および分化反応の分子機構
    • 448kHZの電気刺激によって促進されるヒト間葉系幹細胞の増殖
    • ヒト間葉系細胞の分化における448kHZでの非温熱電気的刺激の脂肪生成抑制作用
    • 高周波電気刺激による脂肪由来幹細胞の軟骨細胞分化

    インディバの効果

    インディバ には様々な効果がありますが、特にお体への効果については「冷え性改善」と「ダイエット効果」が高いことが挙げられます。

    インディバ の効果

    冷えへの効果

    体の体温をコントロールに大きく関わるのが自律神経です。暑い時には副交感神経により皮表の血管が拡張して、熱を放出し、寒い時には、交感神経が皮表の血管を収縮させます。

    女性の多くが悩まれる「冷え」は、交感神経の緊張が原因です。熱の多くは筋肉でつくられ、血液が全身に運搬しており、ストレスや睡眠不足によって交感神経が緊張状態になり、血液を運ぶ働きが弱くなります。

    交感神経は血管を収縮させる作用があるため、血液量が減少し、全身の血液循環も減少します。これにより体温が下がります。また、白血球中の顆粒球が増加して低体温の一因となります。

    インディバ による深部・浅部への温熱作用が、コルチゾールを減少させることが確認されており、自律神経のバランスを整え、結果として「冷え」への効果が期待できます。

    内臓機能の改善

    当院の医療向けインディバでは、高周波温熱機器を使用する温熱療法により、体の深部から細胞を温め、内臓の機能を高めます。

    内臓機能が高まり血液やリンパの流れが良くなることで、代謝が上がり、基礎代謝アップ・脂肪燃焼・アンチエイジング・自律神経を整えるなど様々な効果が期待できます。さらに治療法が困難であった冷え性、更年期障害、便秘や肥満、疲労の改善、不妊や生理痛、PMSなど婦人科系機能の改善が期待できます。

    体質改善でダイエット効果

    インディバ で基礎代謝を高めることで、脂肪が燃焼されやすくなり、セルライトのつきにくい体質、つまり太りにくい体質になることができます。

    また、施術後には、足やウェストが細くなる、たるんだ皮膚にハリが戻り、トップの位置を引き上げてくれるなど、見た目にも効果がはっきりと分かります。

    before-after

    さらに、痩せやすい身体へと体質改善になるため、リバウンドしにくいというのも大きな魅力です。

    インディバの鎮痛効果

    インディバで体を温めると得られる効果の1つが痛みを鎮める効果(鎮痛効果)です。首肩こりや腰痛に悩まされている方は、多くの場合は何らかの原因で血行が悪くなり、筋肉がこわばってしまっていることが主要因です。例えば同じ姿勢をとっていると、その部分の血流が阻害されて筋肉が阻血状態になってしまいます。すると筋肉を構成する筋繊維に栄養や酸素が届かず、筋肉がこわばってしまうのです。インディバで体を温めると凝り固まった筋肉への血流を改善することができます。

    一方で、もう1つの首肩こりや腰痛の要因として挙げられるのが内臓関連痛です。脾臓は私たちの古くなった血球を破壊したり、免疫細胞が外敵を退治する場所として機能しています。この脾臓が何らかの要因によって疲弊すると痛覚神経の通っていない脾臓の代わりに、その周辺の筋肉や臓器が痛み出してしまいます。これを関連痛と言い、脾臓は背中にある僧帽筋に近い場所にあるため脾臓が疲労すると代わりに僧帽筋が痛み、首肩こりに繋がります。

    また、私たちの血液の多くが脾臓を通過しているため、本来であれば血流が良好に保たれていなければなりません。しかし慢性的なストレスなどによって脾臓の血流が悪くなると、それをきっかけに関連痛が起こり、首肩こりが発生してしまうのです。インディバで体を温めるとうまく脾臓にも血液が流れるようになり、脾臓の関連痛である僧帽筋も和らいで首肩こりが軽減することになります。

    特にこのような関連痛は女性では子宮や卵巣に起こります。子宮や卵巣は骨盤の近くにある臓器であるため、貧血やストレスによって子宮の血行が悪くなると、今度は関連痛が腰に現れます。このような臓器は赤ちゃんを産み育てるという目的から非常に血流が豊富です。そのためインディバによって温めてあげることで血流が改善し、腰痛が軽減することができます。

    インディバでマッサージする効果

    インディバでマッサージすることで、副交感神経を高め心と体をリラックスさせる効果があります。さらにリンパ管がマッサージされるとリンパ液が流れ出します。私たちの体の中には様々な管が張り巡らされており、血管、腸管、リンパ管などがあります。リンパ管には主に脂肪や不純物が流れており、血管が体の上水道であれば、リンパ管は体の下水道の役割があります。下水道には様々な細菌やウイルスなどの外敵も生息しており、その除去のためにリンパ管内には沢山の免疫細胞がいます。例えば風邪を引くとリンパ節が腫れるのは、リンパ管内のウイルスを排除するために、一斉に免疫細胞が働くからです。

    この下水道にヘドロが溜まると流れが悪くなるのと同じく、加齢によってリンパは流れにくくなります。するとリンパ管内の老廃物がうまく排泄されなくなって毒素が体中に漏れ出して、肌荒れや免疫力の低下だけでなく、むくみの原因になります。足の付け根や首などには多くのリンパ節が集まっているため、鬱滞を起こしてその先にある足や顔がむくむ原因となってしまうのです。

    そのためインディバマッサージでリンパ管に圧をかけてあげることで、リンパの流れを良くしてあげるのです。リンパが正常に流れるようになれば、老廃物がちゃんと下水道を通って外に排出されるようになり、むくみの軽減や肌荒れが治っていきます。

    特に肌荒れの原因は、体内に溜まった毒素が汗となって出て行く過程で汗の通り道である汗腺を詰まらせてしまうことが挙げられます。老廃物で詰まった汗腺に炎症が起きることで、そこが痒くなったり、カサカサになったりします。インディバマッサージは、老廃物を外に出すだけでなく、適切に汗をかいて皮膚から老廃物の排出を促す効果もあります。

    インディバの温熱効果

    インディバで体を温めると血管が広がる効果が期待できます。この効果によって血圧を下げてくる効果があります。私たちの体には正常に機能するために常に体温を一定に保とうとする働きがあります。女性の場合は月経周期によって多少ばらつきはあるものの約35から37℃に保たれています。この働きのために発汗や排尿などの様々な調整メカニズムを持っています。例えば真夏に汗をかくのは、発汗によって皮膚を湿らせることで皮膚表面の汗が蒸発する時に出る気化熱によって皮膚表面の温度を下げようとする働きがあります。

    そしてこのような温熱効果の代表が血管の拡張です。私たちの体の中で最も温かいものが血液であり、血液の温度は直接体温に関わっています。つまり血液の温度が上がれば、必然的に体温は上昇します。しかし気温が暑いからといって、体内の温度が40℃以上にならないのは、血管が外部の熱に反応して拡張するためです。

    このように血管が拡張するメリットの1つが血圧が下がることです。血管が拡張すると血液の流れによる水圧が低くなるため、血圧が下がります。もちろん汗をかくと水分が流出して血液量は減少しますが、血管が広がることでも血圧が下がります。一方で恒常的に血圧が高く、高い圧力で血液が流れ続けると、毛細血管に無数のダメージが広がります。すると傷ついた毛細血管の内壁は細胞分裂によって再生していきますが、あまりにもダメージが多いと血管内皮細胞の再生が追いつかない状態(バラバラで再生)になります。この結果、繊維化や石灰化が起こり、動脈が硬くなり、そこにコレステロールやドロドロになった血液の塊などが集まり、血管を詰まらせる結果になります。

    脂肪吸引の術後ケア

    脂肪吸引の施術を受けた部位には、皮膚が硬化する、もしくは凸凹になる拘縮(こうしゅく)という反応が現れます。この拘縮の回復を早めるためにインディバがよく使用されています。

    インディバの深部・局部加熱効果によって、体脂肪が燃焼され、硬化した箇所を滑らかにすることができます。脂肪吸引後のダウンタイムだけでなく、術前日にインディバをかける事によって、ダメージを受けた細胞を修復する酵素の分泌量を増やすことでダウンタイムの不快な症状緩和へと繋げることも可能です。

    インディバの副作用とダウンタイム

    インディバ施術時に発生するジュール熱は、安定性の高く、細胞にしか発生しない特性を持つため、副作用やダウンタイムはありません。ただし、施術後に数時間は体がほてる状態が続くことがあるため、こまめに水分補給をしてください。また代謝アップにより、デトックス効果もあるため、意識的に水分補給しましょう。

    それ以外に注意点はありませんが、施術後に発汗すると、体内に蓄積された熱が放出されるため、持続的な効果を期待できない可能性があります。例えば入浴は避けシャワーで済ませるなどしてください。

    【本コラムの監修】

    HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

    ・経歴
    大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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