老化と睡眠の関係

老化と睡眠の関係

睡眠の役割で大切なのが、脳を休めることです。睡眠不足が蓄積すると脳の老化が早まってしまうことが分かっています。

脳は体の他の器官とは異なる成長、老化過程を辿ります。脳の神経細胞は3歳になると分裂することがなくなり、その状態のまま使い続けることになります。この神経細胞を若々しく保つためには、睡眠が大切になります。睡眠の中でも特にノンレム睡眠が脳の老化防止のためには大切です。

ノンレム睡眠は入眠後1時間程度で訪れ、その後90分の周期で繰り返します。このノンレム睡眠時に成長ホルモンをはじめとするホルモン分泌が行われ、同時に脳の神経細胞の電気活動も見られなくなります。

つまり人の身体の1日の活動の中で、唯一活動しなくなる時間があるのが脳細胞なのです。現在では、睡眠による脳細胞の電気活動の停止こそが脳の老化を防ぐために重要だと考えられています。

さらに電気活動がなくなると、神経細胞は収縮して、その収縮したことによる隙間を通って老廃物を細胞の外に押し出します。脳の中には脳脊髄液が流れていて、それが老廃物を押し流し、これ自体が脳の老化を抑えてくれます。

なぜなら、この老廃物の中にアルツハイマーの原因といわれるアミロイドβ様などの物質が含まれているからです。

つまり、私たちは眠ることでアルツハイマーの発症を防ぐことができるのです。ワシントン大学の調査では睡眠時間を確保できていない人ほど、アミロイドβの蓄積が高いことが分かっています。

良質な睡眠は、就寝90分前の入浴、就寝前のブルーライトの排除、入眠時間を固定することです。毎日、同じ時間にお風呂に入り、同じ時間に寝ることを繰り返すことによって、脳に習慣ができるようになります。

また、夕食を抜くことで、オレキシンと呼ばれる覚醒促進のホルモンが分泌されてしまうため、軽くでも夕食は食べた方が良いということもあります。ただし、消化吸収のために就寝2時間前までに食べるようにしてください。

美容と睡眠の関係

美肌を保つために欠かせない成長ホルモンや女性ホルモンの分泌には、睡眠がとても重要な役割を担います。

「成長ホルモン」は傷ついてしまった細胞の修復や疲労回復などさまざまな働きがあります。肌は定期的にターンオーバーを繰り返しており、常に新しい細胞が生まれ変わります。このターンオーバーを整える「成長ホルモン」の分泌を促進するためには「睡眠」が必要になります。

「女性ホルモン」には美肌に効果の働きを持つ「エストロゲン」と呼ばれる卵胞ホルモンがあります。このエストロゲンには、コラーゲンやヒアルロン酸の合成をサポートする作用があるため、肌のハリ・ツヤを保つことができます。この女性ホルモンにも「睡眠」が欠かせません。

良質な睡眠は成長ホルモンや女性ホルモンの分泌に大きく関わっており、特に眠り始めの90分間の睡眠の質が美容のためにとても重要な時間です。これらホルモンは、眠りについてから2~3時間の間に分泌されるという傾向がありますが、最も深い睡眠が訪れるのは、眠り始めの90分と言われており、この時点でぐっすり眠れることが大切になります。

睡眠時には、「レム睡眠(脳は活動して体が眠っている状態)」と「ノンレム睡眠(脳も体も眠っている状態)」のセットを約90分程度で繰り返しています。

不眠症と美容鍼の関係

およそ5人に1人が不眠に悩んでいるといわれています。
不眠には、寝つきが悪い、夜中に目覚める、ぐっすり眠れない、朝早く目覚めてしまうなどの4つタイプがあります。
不眠の原因には、様々な要因がありますが、特にストレスの存在が大きく、仕事や家庭での精神的ストレスで不眠症に陥っているという方が多くなっています。

東洋医学的な観点からみると、不眠は「陰陽」のサイクルが崩れている状態です。つまり夜になってもリラックスが完全にできていない状態であり、深く眠るためには気(エネルギー)、陰の気が必要と考えます。

もちろん、不眠症を克服するためには、その原因であるストレスを取り除くのが最も有効ですが、いきなりストレスを無くすといっても難しい話です。

そこで、不眠症改善に向けた1つの選択肢として、美容鍼が有効であることについて説明します。

不眠症に効く美容鍼

アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、鍼灸は不眠にも有効であると発表しています。その仕組みは、人はストレスに晒されると、ストレスホルモンであるコルチゾールを過剰に分泌し、その覚醒作用によって、不眠が誘発されてしまいます。またコルチゾールの過剰分泌によって、体内活動の異常や自律神経の乱れにつながり、筋肉が緊張してコリが生じます。

美容鍼や灸によるツボへの刺鍼により、その刺激が信号となり、脊髄を通って脳に伝達されます。この刺激信号が体内の働きを正常に戻す役割を担い、覚醒作用のあるコルチゾールを抑制することにつながるため、結果的に正常な睡眠リズムを取り戻せます。さらに鍼灸治療によって筋肉のコリをほぐすことで自律神経が整い、体内活動の乱れも改善されて不眠の解消に役立ちます。

【本コラムの監修】

HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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