「ツボ」ではなく「経絡」を診る

「ツボ」ではなく「経絡」を診る

東洋医学には「経絡」という概念があります。経絡は、気血が体内を巡る流通路と考えられています。 

この経絡上にあるのが「ツボ」で、ツボを刺激することで対応する“経絡”の問題が改善されます。

「電車の線路」をイメージしてもらえば分かりやすいです。線路=経絡で、駅=ツボ、その路線がいくつもあり、路線同士が交わる部分の駅が治療ポイントになったりします。

重要なのは「ツボ」ではなく、「経絡」の連続性を考えること、それは内臓を含めた全身に波及した効果を見込めるからです。

身体は不思議で、経絡に問題が起こると「痛み」「ツッパリ感」「違和感」「だるさ」の4つの症状が誘発されます。整体師さんが可動域テストを行って動きに制限がある部分や、この動きに伴う痛みを特定するのは、この症状を確認するためです。

この痛みや愁訴を改善するには、「その部位に分布する経絡を治療対象とすること」がもっとも効果的であるとされています。 

また、4つの症状は経絡の「陰」と「陽」に大別されます。簡単に言えば、陽の問題は「はっきりした症状」、陰の問題は「なんとなくの症状」です。

経絡にアプローチ

症状改善のために経絡にアプローチしますが、具体的には「筋肉」と「気の流れ」にアプローチします。つまり、経絡上にある筋肉やツボの流れ・繋がりをイメージして施術します。

そのため、鍼灸治療を続けると、お腹に美容鍼したのにほうれい線が薄くなったり、前は疲れやすかったのが今はなんか調子が良く、目がはっきりしてきたなど、全身に変化を及ぼしたりします。東洋医学の理論から考えれば、この様な現象は当たり前のことなのです。

簡単に実例を示すと、後ろに反ったときに腰が痛む方(主訴)で、お悩みがきっかけで体調を崩し、合わせてお腹を下す事が多い場合、経絡として診れば「脾・胃」の問題を考えます。

①「脾・胃」の経絡の伸張性が低下して可動域制限を引き起こしている

②悩み事が多いため「脾・胃」に異常をきたしている

そこで、痛みの訴えがあることから、「胃の経絡(陽経)」に対してアプローチが必要と判断します。また、だるさや違和感であれば「脾の経絡」にアプローチします。

ただし、それぞれの経絡には向きがあり、「胃の経絡」の場合、上から下に向かってアプローチしていきます(陽の経絡、下肢の経絡、下行性の経絡)。

症状改善の確認

チェックの方法は、対象となる経絡の伸展運動を行うという方法が簡単ですが、対象となる経絡の出口、つまり手足にある井穴 (せいけつ)を利用する方法もあります。

井穴 (せいけつ)は手や足の指先にあるツボのグループ名です。

井穴 (せいけつ)

また、当院でも取り入れている山元式新頭鍼療法では、首診(診断点)で、圧痛やコリといった反応を探り、その診断点に対応した頭部の治療点に刺鍼し、施術後に首のポイントを診ることによって、症状の改善を確認します。

例えば、押すと痛い、硬い(常に頑張っている状態)のような反応や感触が、しっかりゆるんだり痛みが減る感じがあれば流れはよくなっているものと思われます。

【本コラムの監修】

HARRNY 院長/鍼灸師 菊地明子

・経歴
大学卒業後、美容の世界に入り、セラピストへ。豊富な美容知識や実務経験を活かし、その後、10年間は大手企業内講師として美容部員やエステシャンの育成、サロン店舗運営のサポートを行う。現在は、セラピスト、エステティシャン、美容カウンセラー、鍼灸師の経歴を活かし、お肌とこころと身体のトータルビューティースタイルを提案。表面だけでなく根本からのケアとして、老けない生活についてのコーチングを行う。

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